ちょっとさぼってましたディスコグラフィーコーナーに、ドンジョバンニとハイドン協奏曲を追加してアップデートしました。
で、気づいたのですが、マリナーと共演したハイドンの協奏曲は皇帝と同時に録音して、皇帝のみ発売されてたという認識だったのですが、ハイドンは2013年4月、皇帝は2014年4月の録音と表記されており、カツァリスに確認したところ、セッションは確かに2回行ったとのことなので、同時ではなかったので訂正します。
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ギリシャでのインタビュー「10+1の質問に答えます」
カツァリスは先週12月9日に故郷ギリシャのテサロニキでたびたび共演している地元オケとリストのピアノ協奏曲第2番とハンガリー幻想曲という懐かしい組み合わせでコンサートを行いました。
それに先立ちたぶんニュースサイトだとおもうのですが、インタビューが掲載されていたので紹介します。8番目になかなか香ばしいネタを放り込んでくれていますwww
シプリアンカツァリス独占インタビュー「10+1の質問に答えます」
https://cosmopoliti.com/o-pianistas-kai-synthetis-cyprien-katsaris-apanta-se-10-1-erotiseis/
あなたは世界的に有名なピアニストの一人であり、パリを拠点に国際的にギリシャとキプロスのギリシャ文化大使を務めていますね。 テサロニキ・コンサートホールとの共催で12月9日に行われるテサロニキ国立管弦楽団との共演について、あなたの職業やピアノを通してプロとして自分を表現しようと思ったきっかけについて教えてください。
私が3歳半のとき、父が大きなビジネスをしていたカメルーンに家族で住んでいました。両親は姉のためにピアノを買ってくれました。見た瞬間に磁石のように吸い寄せられました! 前世はピアニストだったのかもしれない!? 私にとってピアノは愛人、音楽は妻です!!!!
テサロニキ国立管弦楽団とは特別なつながりがあり、長年にわたってのコラボレーションはいつも楽しい経験でした。芸術的なレベルが非常に高く、人材もユニークだからです。 数年前にミロン・ミケリデスの指揮でベルリンで行ったKOTHとのコンサートは素晴らしい評価を得ましたし、それ以前にキプロスでミキス・テオドラキスのピアノ協奏曲を演奏したことも特筆に値します。
1.1日何時間働いているのですか?
数え切れないほど勉強していますが、疲れるようなものではありません。大事なのは結果であって、ピアニストは(信じられないような話ですが)、アーティストが自分の殻を破ってインスピレーションを持って作曲したものを演奏するところまで、労働者のように懸命に働くのです。
2.あなたが幸せだと思うことを3つ教えてください。
お客さまがコンサートを楽しんでくれて、みんなが笑顔で帰っていくのを見ると、私も嬉しくなりますね。私たちはアーティストとして、観客に「美しい」を届け、数時間でも悩みを忘れさせ、共に精神的に高揚させる責任があります。
また、自分のレーベルであるPIANO21でのレコーディングも楽しんでいます。録音は数え切れないほどあり、最近ではギリシャの作曲家との新録音を「メリズム」レーベルからリリースしました。
また、魅力的な女性との付き合いも、私の楽しみの一つです。
3.ご自身のキャリアの中で、ハイライトは何だと思われますか?
私のキャリアのハイライトは、幸か不幸か非常に多いのですが、その中から代表的なものをいくつか挙げます。偉大な作曲家の命日にニューヨークのカーネギーホールで行った「ショパン追悼コンサート」では、観客が立ち上がって拍手し続けました。
また、2008年の北京オリンピックでは、中国のスター、ラン・ランをはじめ、世界各国から選ばれた10人のピアニストの1人として参加しました。もうひとつ感傷的なのは、幼いころに初めてヘロディオンで演奏したときのことです。
4.身だしなみには気を遣っていますか?
私にとってファッションとは、女性をより美しくするためのものなのです。人前に出るとき以外は、あまり身だしなみに気を使わないようにしています。
長年、燕尾服を着て演奏してきましたが、数年前、ベルナール・アルノー(フォーブス誌によると世界第2位の富豪)のルイ・ヴイトン財団のコンサートで、初めてディオールのスーツで演奏することにしました。
また、ピアニストのエレーヌ・メルシエ(アルノーの妻)と一緒にCDのジャケット写真を撮るために、偉大なファッションデザイナー、カール・ラガーフィールドに会う機会に恵まれ、彼は私に彼の作品を着せて、私たちを直接撮影してくれました。 温厚で素敵な紳士でした!
5.世界各地でコンサートを開催されていますね。これまで一緒に仕事をしてきた有名な指揮者やオーケストラのほかに、あなたが出会った国際的な著名人の中で、あなたを魅了した人、感銘を受けた人はいますか?
ロジャー・フェデラー、ナタリー・ポートマン、ジャック・シラク、ジスカール・デスタン、ジミー・カーター、ジョン・トラボルタ、アンソニー・クインなど、私がこれまで直接お会いした有名俳優や政治家は、いずれも気負いのないシンプルな対人関係を保つ人でしたよ。
6.ミキス・テオドラキスとはどのような関係なのでしょうか?
私たちはパリで出会い、それ以来、多くのコンサートやレコーディングを行い、友好的かつプロフェッショナルな関係を築いてきました。
その後、彼からバレエ「ゾルバ」のスコアをもらい(私はずっと「ゾルバ」の音楽的テーマに基づいたラプソディーを書きたいと思っていた)、53分の作品を作曲し、PIANO21に録音しました。幸運なことに彼が生きている間にそれをリリースすることができ、とても喜んでくれ、とても感動してくれました。
7.ディナーに招待したい有名人とその理由は?
3年前、中国で開催された第1回国際映画祭にゲストアーティストとして参加し、そこでジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、イザベル・ユペールなどの有名ハリウッド俳優と出会い、レッドカーペットを歩いたり、ミスワールドやファイナリスト8人に会い、みんな素敵でしたよ。一人でこれだけの美しさを堪能できるランチで、私のゲストが全員揃っていたら理想的でしたね。
8.これまで女性に贈った最も高価なプレゼントは何ですか?
私の記憶が正しければ、9,000ユーロのロレックスの時計です。しかし、正確にはその数年前に、私は恋人に14,000ユーロの楽器をプレゼントしたのです。
9.ギリシャ系キプロス人の両親のもとフランスで生まれ、パリに住んでいるそうですね。光の街、キプロスでそれぞれ何に惹かれ、何を変えたいのか。
パリは世界一美しい街なので、変わらないでいてほしいです。キプロスに関しては、いまだに解決されず、ギリシャ系キプロス人全体を苦しめている分割の問題を…。
10.人生のモットーは何ですか?
自分の芸術を常に進化させること….。
たぶん何年も前での9000ユーロのロレックスなんて、いまでは何百万円になってることやら、かっつぁん、気前良すぎ!
ウェブラジオ情報:11月24日MAV交響楽団との共演
現地2022年11月24日にブダペストで行われたMAV交響楽団との共演が Bartok Radioから生中継されていたのに気づかなかったのですが、毎度ありがたいことに高音質でアーカイブされていますので紹介します。
リスト:ベートーヴェンの「アテネの廃墟」の主題による幻想曲 S.122(協奏曲バージョン)
シューベルト/リスト編:さすらい人幻想曲 S.366(協奏曲バージョン)
カツァリス:即興演奏(アンコール)
シプリアン・カツァリス(ピアノ)
ロベルト・ファルカシュ指揮 MAV交響楽団(ハンガリー鉄道交響楽団)
2022年11月24日 ブダペスト、リスト・フェレンツ音楽院コンサートホール
「アテネの廃墟」の主題による幻想曲はこれまでソロバージョン(S.389)のみ弾いていたように思うので(UNESCOの海賊LPで録音あり)、協奏曲バージョンは超貴重。面白い曲なので、今後も弾いてほしい。
シューベルト・リスト編のさすらい人幻想曲は最近またときどき弾き直しているおなじみのレパートリー。
アンコールはなんかのテーマの即興演奏。冒頭笑いがおきているので、現地ではおなじみの曲なんだろうかw
全体的に最近にしては珍しくピアノが重厚に響いていい演奏だし、オケもよくわからない鉄道会社所有のオケらしいけど、下手じゃないし、なにより高音質で定評あるBartok Radio のストリーミング音質が素晴らしく、まるごとアーカイブも感謝。休憩中にカツァリスのインタビューが流れるが、英語でのインタビューにハンガリー語のナレーションが被せられるので聞き取り不可能。だいたい何言うかは決まってますが。
聴き方
① https://mediaklikk.hu/bartok/ にアクセス。
② 下部の番組表(rádió műsor)の左矢印ボタンを11/24が出るまでクリック。
③ 11/24の18:59にある「A MAV ~」の番組を選択
④ アテネの廃墟序曲に続いて19:13ころからカツァリスが登場します
6月15日パリリサイタルの批評
先日6月15日にパリで70歳記念リサイタルが行われましたが、その批評がwebマガジンみたいなものに載っていたので日本語訳して紹介します。
元記事はこちら。
いまさらですが、去年の5月5日の満70歳の誕生日に予定されていたコンサートの延期分なので、70歳記念といってももう71歳も過ぎているのですがね・・・。
「素晴らしいCyprien Katsaris」
去る6月15日、パリのサル・ガヴォーホールにてシプリアン・カツァリスは自身の70歳を祝いました。それはまたおおよそ50年間のステージキャリアを祝うものでもありました。舞台上はまるで彼の家のような雰囲気で、観客は演奏が始まる前から熱狂していて、カツァリスはうれしそうに観客に語りかけました。彼の最初の挨拶は真面目な感じで、ウクライナ人達そしてどの戦争もそうであるようにこの馬鹿げた戦争の被害者たちの苦しみや、アートの世界でありうるであろう全てのボイコットに激しく抗議するものでありました。
音楽愛好家にとって、シプリアン・カツァリスは現存している伝説のピアニストのひとりであります。伝説のアーティストというものは、だいたいセレブの世界、オーケストラ、指揮者、室内楽のパートナーというようなところからキャリアを始めるものです。しかし、カツァリスは作品の多様な真実や豊かさによって自由に演奏でき、自由な道を進むことができるリサイタルという形を好みます。シプリアン・カツァリスにあっては、作品を継承する演奏家という自惚れはありません。その姿勢は穏やかで庶民的であり、さまざまな異なる演奏を聴かせてくれる、音楽の探検家のようです。このようなことから、彼はバッハ編曲のAntonio VivaldiやAlessandro Marcello、リスト編曲Beethovenのシンフォニーというような作品のトランスクリプションに特に惹かれたのです。トランスクリプションはまた常にピアノのテクニックを見せびらかすきっかけとなっています。穏やかに見えるカツァリスですが、彼にとっては強い欲望からバリエーションに富んだ即興演奏の爆発が起こります。さらに、Franz LisztやSigismund Thalbergの作品を演奏する時には、腕が3本も4本もあるかのような、あるいは何か指に仕掛けがあるのではないかと思わせる目が眩むようなことが起こります。これはまさしくGeorges Chiffraを連想させます。カツァリスのプログラムについてですが、彼は年代順に曲を演奏することを好みます。それは単に幅広い年代の曲を選んでいるかのように思われますが、実はそれだけではなく彼独自の目線で選んだものであり、そのことが最終的にはリサイタルに一貫性をもたらしているということがわかります。
今回のプログラム前半は
Le prélude BWV 921 de Johann Sebastian Bach,
la 48e sonate de Joseph Haydn,
le 2e Klavierstück et la sérénade dans la transcription de Liszt,de Franz Schubert,
de Liszt la Czardas obstiné, arrangée par le pianiste,
quelques pièces de Chopin : valse opus 64 no 2, fantaisie-impromptu opus 66, polonaise « héroïque »
そして第2部は昨年12月16日に没後100年を迎えたサン=サーンスに捧げられました。曲目はLucien Garban編の動物の謝肉祭のトランスクリプションにカツァリス自身が手を加えたもの、そして1908年Andre Calmettes演出による18分間ギーズ公の暗殺の映画の上演、この映画のために作曲を依頼されたのはサン=サーンスであり、これが世界初の映画音楽となったのです。
カツァリスが、他のピアニストが弾く意欲をなくしてしまうほどのヴィルトゥオーゾ・ピアニストであることは一目瞭然です。彼は両腕と1本1本の独立した驚異的な指で、ベヒシュタインを我が物のようにあやつっていました。ピアニストが表現したいと思う音声がそれぞれ均一にコントロールされており、個性的な美音が響き渡っていました。それは時に聴衆にとって驚くべきことでありました。彼はまさしく「ピアノのヒーロー」なのです。
2022年6月ベルリンコンツェルトハウスでのコンサート
先週、ベルリンコンツェルトハウスでコンサートをしたようですが、凱旋公演と記事が出ていました。
https://www.bechstein.com/die-welt-von-bechstein/neuigkeit/die-triumphale-rueckkehr-des-cyprien-katsaris/
なぜかといえば、10年前に脳梗塞になったのがこの場所でのコンサートの最中だったからです。ご存じの通り、大事には至りませんでしたが、その後の復活ぶりをみると確かに「凱旋公演」かもしれません。
当時のブログ記事はこちら
以下記事の訳です。
シプリアン・カツァリスの凱旋公演
シプリアン・カツァリスが、ベルリン・コンツェルトハウスでのリサイタルの最後に脳卒中で倒れてから10年が過ぎた。先週の金曜日、C.ベヒシュタインのピアノリサイタルの冒頭で、そのとき彼を救ってくれたベルリンの医師たちに感謝の言葉を述べた。その後の彼の演奏は、畏敬の念を抱かせるものだった。今回のコンサートは、重要なピアニストの凱旋公演である。
ベルリン・コンツェルトハウスの常連演奏家とは一線を画す、独自の即興演奏で幕を開けたカツアリス。愚かな戦争とレパートリー禁止令に対抗して、ウクライナの作曲家セルゲイ・ボルトキエヴィチとロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフのテーマを即興で演奏したのである。そして、これらのテーマをカンタービレ風にセンスよく組み合わせ、ヴィルトゥオーゾ的なクライマックスを展開し、C.ベヒシュタインのコンサートグランドから、実にスリリングなソノリティを引き出したのだから驚きである。
「このグランドピアノは本当に素晴らしい」と、リハーサルのときからカツァリスは言っていた。そして実際、この楽器は、続くバッハ、ハイドン、シューベルト、リスト、ショパンの作品を、絶大な差別化、音色の美しさ、色彩感、そして広いダイナミックレンジでピアニストに展開させることを可能にした。他の多くのピアニストが平坦に音を鳴らすことを良しとするのに対し、カツァリスはリラックスした奏法で個性的な演奏を聴かせる。
後半のハイライトは、サン=サーンスの無声映画「ギーズ公の暗殺」のための音楽を演奏したことである。コンサートホールが映画館に変身し、舞台脇で陰謀渦巻くドラマチックな展開にふさわしい音楽的雰囲気を作り出した。最後に「動物の謝肉祭」はまさしく絵画的で、3回のアンコールが続いた。
シプリアン・カツァリスは、6月15日(水)にパリのサル・ガヴォーでベヒシュタイン(同じプログラム)と、6月19日(日)にトビリシ(グルジア)のトビリシ・ピアノ・フェストでベートーベンのピアノ協奏曲第3番と、さらに体験する機会がある。
ベルリンでもパリでも「ギーズ公の暗殺」は映像付きで生演奏するみたいですな。
1976年ベルギーでのコンサートポスターの件
以前ツイートもしたのですが、アテネの国立歴史博物館にカツァリスの1976年のコンサートポスターが所蔵されています。
コンサートはベルギーリュージュで行われたもので、なんで???となったのですが、カツァリス本人に教えてあげたら大喜びで詳細を教えてくれました。
ポスターは ↓
1976年11月5日にベルギーのリュージュで行われたコンサートのようです。
1976年といえば、カツァリスが25歳、シフラコンクールで優勝後、EMIに録音を開始した直後くらいの超新人時代。なぜそのコンサートしかもベルギーで行われたコンサートのポスターがアテネの歴史博物館???ということですが、以下カツァリスの解説です。
「こんなものが見つかるなんて、信じられない!!!
1974年、トルコはキプロスに侵攻し、多くのギリシャ人(私の父の家族全員を含む)が、トルコに軍事占領されている北部地域を去らねばなりませんでした。全てを失った避難民も多くいました。
そして、メニューイン、ロストロポーヴィチ、バドゥラ=スコダといった有名な音楽家たちが、キプロスの避難民のためにコンサートを開いてくれました。
このコンサートは、キプロスとの連帯を示して Belgian Committeeによってリエージュ(ベルギー)の王立音楽院で開催され、お金はキプロスの子供たちのために集められました」
ということで、これはギリシャにとっての侵略の歴史資料の一環だったわけですな。。。納得。
なおプログラムは
Schumann: Papillions op 2 ( and maybe Blümenstück)
Brahmas: Rhapsody op 79,2
Schubert: 2 or 3 Klavierstücke
Beethoven: 6 Variations in D Major op 76 (OR Fantasy op 77)
Liszt: Fantasy on « The Ruins of Athens » of Beethoven ( OR Sonata B minor).
だったそうです。ORというのは記憶があいまいだからでしょう。。。EMIの初期録音とほぼ同じですなー。
パパイオアヌーの新録音の配信販売開始?
ギリシャの作曲家、ヤニス・パパイオアヌーのプレリュードがおそらく配信のみで3月25日にリリース予定です。
https://music.apple.com/jp/album/papa%C3%AFoannou-24-pr%C3%A9ludes-pour-piano-constantinidis-8/1611687471
このパパイオアヌーの曲は昨年の生配信コンサートのときに少し弾きましたが、今回全曲を発売するようです。
どうもPIANO21からではなさそうなので、モーツァルトのコンチェルトのようにおそらく配信限定だと思います。
しかし、こんなのよほどのマニア以外に売れるんでしょうか・・・。
↓56:42くらいからプレリュード2曲
な、な、懐かしすぎる・・・1987年週刊FMの切り抜き
いや、もう、これ見たときに懐かしすぎて声が出ました。
https://www.ebay.com/itm/334324179042?hash=item4dd7462062:g:GjUAAOSwmsliBLRl
1987年の週刊FMの記事なのですが、なぜか切り抜きがe-bay に出品されていて、しかも出品者がアメリカのユタ州という謎www
これは週刊FMの1987年5月くらいなのですが、サントリーホールで英雄をやったときの3回目の来日公演のときのインタビュー記事です。
記事の内容は別にどうということはないのですが、この横についている写真は、若い人は分からないと思いますが、これを切ってカセットテープのケースに入れてオリジナルのカセットケースにするというやつなんです!
まさにこの号のこれをワタシも切り抜いて使ってましたよ!!!
若い人にはなんのことかさっぱりわからないかもしれないので解説しますと。
週刊FM → 昔はFM雑誌が週刊で4誌出てました。週刊FM、FMレコパル、、FMfun、FMステーション。みんなこの雑誌を買ってアチェックしてましたよ! クラシックの記事は週刊FMが多いので自分も買ってました。ちなみにFM Station買ってるやつはリア充グループだったと思う・・・。
エアチェック → FMをカセットで録音すること!
FM?ラジオ? → むかしはAMがモノラル、FMがステレオでした。ラジオはラジコで聞けるやつな!
カセット? → もうググれ!!!
そんなわけで自分もエアチェック少年で、片っ端からしまくっていた時代、まさしくこの記事をみて喜び勇んで録音しましたよ。
この左側に書いてある「クラシックコンサートNHKFM5月29日の放送予定」というのは、1986年5月30日のベルゲン音楽祭のライブで英雄を弾いた時の放送です。英雄の正規のライブ録音というのは後にも先にもこれだけなので本当に貴重な録音です。自分もこの録音テープはいまでも持ってますが、この写真カバーはなぜかいつの間にか無くなっています。
あまりに懐かしいので落札しようかと思いましたが、ただの切抜きをアメリカから取り寄せて送料で20ドルもかかるのはばかばかしいのでやめますwww
あー、懐かしい。
ストリーミング動画情報&インタビュー:9月12日エネスク音楽祭
9月12日の現地午前中に行われたエネスク音楽祭での名歌手の息子チェリストのマニュエル・フィッシャーディスカウとの共演動画があと数時間下記サイトから見られます。
https://www.festivalenescu.ro/en/events/cyprien-katsaris-manuel-fischer-dieskau/#.YT2XwJAFIHM.twitter
ブラームスのチェロソナタNo.2っていうのがいいですな。
Schumann Adagio and Allegro Op. 70
Enescu Trois mélodies, arr. for cello and piano (Le desert, Le galop, Soupir)
Enescu Allegro in F minor for Cello and Piano
Brahms Cello Sonata No. 2 in F major Op. 99
これに先立ち、下記のサイトでルーマニア語のカツァリスのインタビューが掲載されていますが、CDについて新しい情報がありました。
https://www.romania-muzical.ro/articol/festivalul-george-enescu-2021-interviu-cu-pianistul-i-compozitorul-cyprien-katsaris/3218631/15/2
以下、翻訳抜粋。
「コンサートがすべて中止になったため、新たに録音用のプログラムを用意し、2020年5月から10枚のCDを制作しました。そのうち5枚は私のレーベルであるPiano 21のために、3枚はショパン・インスティテュートのためで1枚はショパンの友人や弟子の作曲家の作品、そして前にお話したモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』のディスク、そしてフランスのレーベルであるMelismaのためのあまり知られていないギリシャの作曲家のCD2枚です。そんなわけで、私はとても忙しい日々を送っています」
全部足しても10枚にならないのですがw
それから、今回のコンサートの相方であるマニュエル・フィッシャーディスカウのインタビューもありましたが、カツァリスについて言及している部分。前に一度共演があったみたいです。
https://www.romania-muzical.ro/articol/festivalul-george-enescu-2021-interviu-cu-violoncelistul-manuel-fischer-dieskau/3218651/15/2?fbclid=IwAR0swovIr4YLPh-8Yn4Mb_mTw5kHVZks5IUhw-1CyQ3OxYFpVzR9Cgn_cxA
「エネスク音楽祭では、ピアニストのシプリアン・カツァリスさんと一緒にお話を伺います。以前にもコラボレーションしたことがあるのではないでしょうか?」
「はい、一度だけですが、数年前にスイスで、彼と一緒に演奏したときは本当に楽しかったです。私は彼の音楽性に魅了されています。彼はまるで19世紀の芸術家のようで、例えばフランツ・リストのようです。 私たちはベルリンの同じエージェンシーと仕事をしていますが、彼とステージで再会できるのは私にとっても嬉しいことです」
You Tube 情報:5月9日夜12時から生配信(テッサロニキでのコンサート)
ギリシャ・テッサロニキでのコンサート(無観客?)が日本時間5月9日夜12時(0時)から生配信されるようです。
プログラムはいつものやつ+ギリシャもの多めのプロです。
カツァリス:ニコラオス・マンザロス作曲ギリシャ国歌主題による即興演奏
カツァリス:ベートーヴェン交響曲第9番 op.125より「歓喜の歌」による即興演奏
J.S バッハ(カツァリス編):ピアノ協奏曲 BWV1056からラルゴ
ハイドン: ピアノソナタ Hob. 16/35
シューベルト:ピアノ小曲(即興曲)D946-2
シューマン:子供の情景
サンサーンス(ガルバン編):動物の謝肉祭から No. 3 Hémiones / No. 8 Aquarium / No. 13 Le Cygne
ヤニス・アンドレオウ・パパイオアヌー:前奏曲第7番・第8番
カツァリス: 世界最古の音楽「セイキロスの墓碑銘」の主題による即興曲
パパイオアヌーははじめてのような気がする。1910-1989のギリシャ・アテネの作曲家らしいので比較的最近の人だが、曲は古風らしい。
最後のセイキロスの墓碑銘は、古代ギリシャ紀元前2世紀ごろの完全な形で残っている世界最古の音楽として有名で、ときどきカツァリスはこれをテーマにして即興演奏したり、このメロディーで作曲された曲を演奏したりしている。
なお、翌日は広瀬悦子、翌々日はアレキサンダーギンジンとカツァリスファミリーが登場します。