以前ツイートもしたのですが、アテネの国立歴史博物館にカツァリスの1976年のコンサートポスターが所蔵されています。
コンサートはベルギーリュージュで行われたもので、なんで???となったのですが、カツァリス本人に教えてあげたら大喜びで詳細を教えてくれました。
ポスターは ↓
1976年11月5日にベルギーのリュージュで行われたコンサートのようです。
1976年といえば、カツァリスが25歳、シフラコンクールで優勝後、EMIに録音を開始した直後くらいの超新人時代。なぜそのコンサートしかもベルギーで行われたコンサートのポスターがアテネの歴史博物館???ということですが、以下カツァリスの解説です。
「こんなものが見つかるなんて、信じられない!!!
1974年、トルコはキプロスに侵攻し、多くのギリシャ人(私の父の家族全員を含む)が、トルコに軍事占領されている北部地域を去らねばなりませんでした。全てを失った避難民も多くいました。
そして、メニューイン、ロストロポーヴィチ、バドゥラ=スコダといった有名な音楽家たちが、キプロスの避難民のためにコンサートを開いてくれました。
このコンサートは、キプロスとの連帯を示して Belgian Committeeによってリエージュ(ベルギー)の王立音楽院で開催され、お金はキプロスの子供たちのために集められました」
ということで、これはギリシャにとっての侵略の歴史資料の一環だったわけですな。。。納得。
なおプログラムは
Schumann: Papillions op 2 ( and maybe Blümenstück)
Brahmas: Rhapsody op 79,2
Schubert: 2 or 3 Klavierstücke
Beethoven: 6 Variations in D Major op 76 (OR Fantasy op 77)
Liszt: Fantasy on « The Ruins of Athens » of Beethoven ( OR Sonata B minor).
だったそうです。ORというのは記憶があいまいだからでしょう。。。EMIの初期録音とほぼ同じですなー。