前々から、情報はありましたが、とうとう出ます。
カツァリスの実質的なデビュー盤でDGから発売されていた1972年エリザベートコンクールの本選ライブの復刻CD化です。オリジナルのLPはとっくに廃盤で、中古市場ではなかなかのプレミアが付いていました。
《カツァリスアーカイヴスVol.14》
エリザベート王妃国際音楽コンクールライヴ1972年
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
ショパン:ポロネーズ第5番
ルデュック:ピアノ協奏曲Op.31
シプリアン・カツァリス
ルネ・デフォセ指揮ベルギー国立管弦楽団
1972年5月31日 ブリュッセルライヴ
LPでは、ラフマニノフのコンチェルトだけの収録でしたが、今回は、ショパンのポロネーズとルデュックという人の協奏曲の2曲が追加収録されています。
このルデュックのピアノ協奏曲というのは、ベルギーの現代作曲家であるジャック・ルデュックという人のこのコンクールのための委嘱作品です。
カツァリスによれば、それはそれは訳が分からない曲で、楽譜が配られたときは参加者はパニックになったらしく、しかし、わずかな準備期間で唯一完璧に暗譜したのが、日本人の神谷郁代さんだったとのこと。
有名な話ですが、カツァリスはこのコンクールで、エミールギレリスのせいで9位に終わり、物議をかもしたというエピソードでそこそこ有名になり、その後のシフラコンクールにつなげています。
ちなみにこのときの1位はギレリスがゴリ推ししたアファナシエフで(ギレリス絶許)、4位がいまでもときどき共演する David LIVELY 、6位神谷郁代、7位、エマニュエル・アックス、という感じでした。
これがリリースされるということは、PIANO21の財政難は一息ついたのだろうか。
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