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日々是カツァリス2013:秋の来日公演の感想まとめ

無事に終わりましたので、秋の来日公演について、とりとめなく、感想を。

1.とりあえず元気だった

まあ、元気すぎるくらいで。脳梗塞の後、心筋梗塞(公式にはなかったことに。。。)やった人
とは思えないような元気さ。
一応、本人も健康に気を使っているのか、あれだけ頑固に食べなかったサラダを食べているのがビックリ。
さすがに2回も倒れれば、改心するものか。。。
まあ、良かったよかった。

2.新しいCDのリリースの目途立たず

今回、来日に合わせての新譜リリースがなかったのでおかしいと思っていたら、
向こうのディストリビューターにトラブルがあり、八方ふさがりらしい(涙)
(東京エムプラスさんは大丈夫です。念のため)
全世界でCDなんて売れない中、クラシックで、しかもピアノで、しかもカツァリスのマニアックなCDなんて、
誰が考えても商業ベースに乗るとは思えないなか、どうにかコンサートのサイン会で手売りして、
なんとかなってたのですがね。。。
本当に本当に、PIANO21のCDを買ってあげてください。。。
テルデックのCDを買ってもカツァリスには1円も入りません。。。

3.でもレコーディングは順調

リリースする予定が立たないのに、かなりレコーディングだけは済ませていて、
有名な曲からマニアックな曲まで、大曲から小品までかなり録音したようです。
その中には、あの曲も。。。
でも繰り返しますが、リリースはいつになるのやら。

おい、お前ら、カツァリス好きだとか言いながら、You Tubeの映像漁ってばかりで、
知った気になってんじゃねえぞ!
高くて、マニアックで、誰が買うんだっていう PIANO21 のCD買ってやれよ、コラ!
御布施が足りない!

4.調子は最高!

肝心の演奏は、本当に調子が良く、神公演連発でした! 
特に皇帝をやった、宝塚、浜離宮に関しては、本人も納得の出来栄え。
ただ、「ひとり協奏曲」とか、とんでもないことやって、この次に何をやるのかと考えると、
何を持ってきても物足りないような、少年ジャンプの「敵が果てしなくインフレしていく」状態で、
今後のことを考えると不安が。。。
いや、もう付いていくしかないのですけど。

5.急に You Tube に興味を

あることがきっかけで、急に You Tube に興味を持ち出し、自分の動画をとってどんどんアップしろ!と。
で、どんどん見ろと、指令が。
とはいっても、勝手に何でもアップしていいわけではないからねえ。
CDも買って、You Tubeも、クリッククリック!

6.伝説の人に・・・

カツァヲタには伝説のさっちゃんとカツァリスが再会する現場を目撃! 
びっくりするくらいの美人さんになっておりました。
ちなみに、いまでもピアノを弾かれているそうで。。。

さっちゃんはこの人。

そんなわけで、一応来年3月には浜松にだけ来ることになっていますので、しばしお待ちを。
皆様、お疲れ様でした。
 
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日々是カツァリス2013: 10月23日浜離宮公演

今年三回あった来日公演もとうとう最終日、聖地浜離宮ホールでの前代未聞のひとり協奏曲ナイトです。

【プログラム】
即興演奏
リスト:ピアノ協奏曲第二番 カツァリス編曲
ショパン:ピアノ協奏曲第二番第二楽章 ショパンオリジナル
ショパン:ピアノ協奏曲第一番第二楽章 ショパンオリジナル
ベートーヴェンピアノ協奏曲第五番皇帝 カツァリス編曲

なぜカツァリスの公演で浜離宮を聖地というか。ここではカツァリスのキャリアの中でも屈指の名演が生まれることが多いからです。その原因は、ホールの大きさや音響がよいのももちろんですが、最大の理由はピアノだと思います。

カツァリスはいまや数少ない本物のヤマハ弾きなのは有名ですが、数年前から新型CFXというのを弾いています。地方でやる場合、どこからか運ぶようですが、この浜離宮でやる場合、銀座にある門外不出のヤマハ渾身のCFXが運び込まれます。これにカツァリスが全幅の信頼を置く曽我氏の調律で、ピアノはこれ以上ないコンディションに仕上がります。こうなると名演フラッグが立つというわけです。

そういうわけで迎えたこの日の公演、まさに、思う存分ベストの状態のピアノ鳴らしまくったカツァリスの鬼気迫る演奏が炸裂し、神公演となりました。カツァリス本人も、キャリアベストに近いできと興奮しまくってたようです。

即興演奏は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番をかなり多めに入れてきて、この日のひとり協奏曲ナイトの前座に相応しい内容。あまりに凝っていたので、これはもしかして編曲手がけているのでは? と。実現すれば、ひとり協奏曲の第四弾となりますが。。。
この即興演奏、他も含めてとにかく気合入りまくりで、いつものご機嫌伺い的な空気ではなく、この日の調子の良さがビンビン伝わってくるものでした。

この日のベストは実は次のリスト第二番です。この鬼門である難曲は実はショパンの後に弾く予定だったものを、即興演奏のノリのまま、一気に弾きたいということで曲順変更したのです。その勢いで、見事に本人納得の出来でした。この曲、原曲の再現性はないものの、カツァリスの超絶技巧、強音連打で、違う楽しみがあるのですが、本人がちょっと嫌がるくらい難曲で、ときには破綻寸前になることも。(まあ、本人の編曲なので、自分のさじ加減でどうにでもそればいいとおもうのですが、それを極限までやるのがカツァリス)
しかし、この日はまったく危なげなく立ち向かい、次々と難所をクリア。まさにやっつけてしまったという感じです。弾き終わったあと、サムライの感じだったと舞台上で本人が言ったには、冗談ではなく、ほんとに戦った気持ちでいたのです。

その後のショパンの協奏曲第二楽章の二曲の美しいこと。前のリストとは変わって、音の一粒一粒がキラキラしていながら、深く、心に沁みてくる感じ。ちなみに、カツァリスは、さきほどのリストのときのサムライ発言を受けて、「サムライを忘れて。。。」とつぶやき、自分に言い聞かせながら、ショパンを弾き始めました。

後半のベトも気合十分でもちろんすごかったのですが、ちょっと気合い、気持ち入りすぎだったか。全体のまとまりでいえば、宝塚公演の皇帝のほうが良かったかも。でもエモーション重視のカツァリスなら、今日の方が
満足しているでしょう。いや、すごかったんですけど。

アンコールは、おなじみ、チャイコフスキー十月カラスコのアディオス。

というわけで、宝塚、浜離宮と、とても脳梗塞、心筋梗塞で復帰を危ぶまれていた人とは思えない名演ぶりで
、復活どころか、よりパワーアップして、手が付けられないくらい元気なカツァリスを確認できました。
カツァリスの独自路線ぶりもほどがあるだろというくらいインフレになってしまって、次に何をやらかしてくれるのか興味はつきませんが、元気でまた来日して欲しいものです。

カツァリスの次回来日は、来年三月に浜松のピアノコンクールのオープニングコンサートとマスタークラス、審査員で予定されていますが、ツアーは2015年までない予定です。
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日々是カツァリス2013:10月20日宝塚公演

秋の来日公演3日目は、宝塚公演です。
本日は非常に良かったです!

10月20日(日)14:00開演 兵庫県・宝塚ベガホール

【プログラム】
即興演奏
ショパン:ワルツNo.15/19
ショパン:ノクターンNo.20遺作
ショパン:軍隊ポロネーズ/ポロネーズNo.4/幻想即興曲
ショパン:ピアノ協奏曲第1番2楽章(ソロVer.)
ベートーヴェン(カツァリス編曲):ピアノ協奏曲第5番皇帝(ソロバージョン)

前半のプログラムで、いきなり軍隊ポロネーズが追加。たぶんこれは間違いとかじゃないので、気分が乗ってきて弾いたのかも。プログラムの流れ的にはこれは一息つけて良かったです。

今日の演奏は、今回のツアーで付きっきりの専属調律師の曽我氏と、いつものヤマハCFXの持ち込み、そしてベガホールのちょうど良い大きさと素晴らしい響きと、好条件に加えて、肝心のカツァリスの調子がなかなかよく、久々の超快演となりました! ああ、良かった!

え、名古屋はどうだったかって? 

いや、あれはカツァリス自身は良かったって言ってたから(震え声)

即興演奏から気迫みなぎり、ショパンのコンチェルト1番のラルゲットの美しいこと!
後半の皇帝は、ますます定番レパートリーとして安定感を増してきて、まったく危うさを感じなくなってきて、余裕さえ感じられるくらい。
この皇帝、いまでも、どこへ行っても言われるであろうベートーヴェン交響曲全曲(リスト編曲)を成仏させることができる20年越しの「答え」になっているような気がします。

アンコールは4曲。
1.チャイコフスキー:10月
2.ショパン:ノクターン Op.9-2
3.マルチェロ(バッハ編曲):オーボエ協奏曲よりアダージョ
4.カラスコ:アディオス

ちなみに、この日、「ブラボーが出るまでアンコール弾かない」などと訳の分からない意地を張っていたようですので、浜離宮では盛大なブラボーをお願いいたしますwww

明日は、大阪でヤマハのマスタークラスのようです。

http://www.yamaha-mf.or.jp/center/nanba/learn/seminar/entry_005566.html
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日々是カツァリス2013:10月19日宮崎公演とメディア情報

私は行ってないのですが、10月19日の宮崎公演について報告を。

10月19日(土)15:00開演 宮崎県・メディキット県民文化センター
アイザックスターンホール

【プログラム】
ショパン:ワルツNo.15/19
ショパン:ノクターンNo.20遺作
ショパン:ポロネーズNo.4/幻想即興曲
ショパン:ピアノ協奏曲第1番2楽章(ソロVer.)
ベートーヴェン(カツァリス編曲):ピアノ協奏曲第5番皇帝(ソロバージョン)

非常に良かったようです。
アンコールは、ショパンノクターンOp.9-2、チャイコフスキー10月、カラスコ「アディオス」の3曲。

さて、宮崎ではメディアに取り上げられたようで、ファンにはおなじみの林さんの記事が宮崎日日新聞に載ったということ。なんと、親切な方が買ってきてくれました。

IMG_1020.jpg (クリックで大きくなります)

昔から、お母様と一緒に会場によく来られていたのですが、残念ながら、お母様は亡くなったそうです。しかも、そのお母様の亡くなった日がカツァリスが倒れた日と同じだったという。。。

カツァリスって、こういうところはほんとに義理堅くていいやつなんです。。。

で、このケアホーム訪問の模様は、宮崎のローカル局MRT(宮崎放送)がTV収録しており、来週の10月23日(水)20:00からの「わけもん」という番組内で放送されるそうです。公演も収録していたそうですので、公演の模様も流れるのではないでしょうか。

http://mrt.jp/television/weeklytimetable/?day=20131023

この番組、藤岡弘の司会? ライダーとカツァリスの奇跡の共演かあ。。。
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日々是カツァリス2013:10月17日名古屋公演

今年3回目の来日公演が始まりました。
10月17日は東海テレビ主催のスーパークラシックコンサートの一環です。

2013年10月17日(木)愛知県芸術劇場コンサートホール

ショパン:ワルツNo.15/19
ショパン:ノクターンNo.20遺作
ショパン:ポロネーズNo.4/幻想即興曲
ショパン:ピアノ協奏曲第1番2楽章(ソロVer.)
リスト:5つのピアノのための小品 S192より
リスト:ハンガリア狂詩曲第3番
リスト:ピアノ協奏曲第2番(ソロバージョン)

さて、この中でワルツは、いかにもカツァらしい、15番以降から2曲弾いたわけですが、もしかしたらこれは日本初披露だったかも。ちょっと記憶にないです。過去には弾く予定があったけど変更したような記憶も。ただプログラムには15番と17番と書いてありましたが、17番ではなく19番を弾きました。

それから、完全な初演となったのは、ショパンピアノ協奏曲第1番2楽章のソロバージョンです。
これは、例のショパンオリジナルのやつですが、全曲弾いた第2番に続いて第1番は2楽章だけです。第2番のように第1番を全曲ソロバージョンで弾くことはないでしょう。

後半のリストの、5つのピアノのための小品というやつも初披露です。なかなか集中して聞くのは厳しかったです。。。
ハンガリア狂詩曲第3番は何回か弾いたことはあります。
で、最後のリストピアノ協奏曲第2番ソロバージョン(カツァリス編)は怒涛のように終了。初めて聞いた人はなにがなんだかわからなかったのでは?
ちなみにこの演奏、本人いわく、この曲のキャリアベストだったとのこと。

アンコールは、マルチェロバッハのアダージョ、アディオス、バターブレッドと定番の三本締め。アディオスは久しぶりでした。

んなわけで、脳梗塞、心筋梗塞とやった後の来日となったわけですが、まったく元気で、こちらが拍子抜け。

この調子で、宮崎、宝塚で皇帝を披露してもらい、聖地浜離宮で、前代未聞の全曲ひとり協奏曲プロを成功させてもらいたいです。
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