さんざん迷った挙句、やはり、「日本で一番早くカツァリスの新譜を手に入れる」という使命を果たすため、フランスから取り寄せました。今回も送料込みで4,900円ほどかかってしまいました・・・。4,900円あれば、HMVでどれだけ廉価版BOXCDが買えることやら・・・。
さて、内容ですが、まず曲目を以下の通り補足しておきます。きっちり解説を読んでないので印象だけ。
(スイス)
リスト:「旅のアルバム」第2巻「アルプスの旋律的な花」からアレグロ・パストラーレ
(ドイツ)
R.シュトラウス: さびしい泉のほとり(「5つの情緒ある風景 Op.9」から)
(オーストリア)
J.シュトラウス2世: 美しき青きドナウ (シュッツ編曲)
やはりこれは、2008来日公演でやったシュッツ編曲でした。スタジオ録音。
(ハンガリー)
ブラームス: ハンガリー舞曲より第1番
カツァリス: ハンガリー舞曲11番のテーマによる即興曲
11番の即興曲は、やはり、2008年11月1日の西宮ライブでした。うーむ、あれは、意図した即興演奏だったのか??
(チェコ)
ドボルザーク:スラブ舞曲 Op72-2 (カツァリス編)
これも2008来日公演でやったやつですが、スタジオ録音で、なかなかいい出来です。
(ポーランド)
アルバート・ハリス(1911-1974): ワルシャワの歌
2006年のポーランドでのライブ。この曲は1944年戦時中に作曲されたポーランドの民族歌謡(?)みたいなもので、曲を弾き始めると笑い声が起きるので、結構有名な曲らしい。。。なかなかきれいな曲。
(ウクライナ)
フェリックス・ペティレク (1832-1951): 24のウクライナ民謡から
うーん、なんともいえない・・。ちょっと暗い行進曲調・・・。
(エストニア)
ヘイノ・エッレル(1887-1970): エストニアの主題による13の小品よりNo.1/No.7/祖国の旋律
1998年のエストニアでのライブ。弾く前のカツァリスのアナウンスが収録されていて、エストニアの音楽を弾きますと前置きし、「ハイノ、エレ」といった瞬間にざわめくので、聴衆は知ってるみたい。タイトルは読めないと言いながら弾くカツァリス。「祖国の旋律」は、2007年にスタジオ録音されたものだが、同じ作曲家でエストニアではめちゃポピュラーな曲らしい。(National Melodyになったと解説には書いてある・・・)
(フィンランド)
シベリウス:フィンランディア
イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955):(Kappaleita Lapsille Op. 21からNo.8 / ピアノのための5つの小品 Op.20から「ドビュッシーのシルエット」
フィンランディアは2003年のヘルシンキでのライブ。シベリウス自身のピアノ版をベースにカツァリスがいつものように手を入れたバージョン。実はこれ隠し録り音源だが。ハンニカイネンは2004年のライブ。またまた会場で観客にアナウンスして観客が沸くのでやはり有名なのかな。2曲弾いてるが、1曲目の曲名がいまいちわからない。どちらも美しい曲だけど。
(アイスランド)
ヨン・レイフス (1899-1968): アイスランド舞曲集Op.11から第4番
とくに感想なし。
(イングランド)
ジャン・ラトゥール(1766-1840): ルール・ブリタニア
やっぱりあのBBCプロムスのときに歌うやつとメロディーは同じだが??
(オランダ)
ユリウス・レントヘン(1855-1932): 六つの古いオランダの舞曲から羊飼い
これもとくに感想なし。
(スペイン)
アルベニス(ゴドフスキー編曲): タンゴ
1988年の名古屋ライブの音源だった・・・。
(イタリア)
アルフレッド・ジャエル(1832-1882): ラ・トラヴィアータのテーマによる華麗なカプリース(?)
この人、イタリアの有名なピアニストだったらしい。しかも、夫婦で。大作曲家と交流もあったらしい。確かに曲は19世紀のオペラパラフレーズって感じ。
(ギリシャ)
カラマチィアノス(コンスタンティニディス編曲)
これはよくわからんが、舞曲らしい。。。
(キプロス)
ニコラス・エコノム(1953-1993): 自由の歌
エコノムっちゅうのは、やはりアルゲリッチとデュオしたりしたピアニストで、年齢もカツァリスとさほど変わらないけど、若くして自動車事故で死んでしまったらしい。この曲は16歳のときに書いた曲とのこと。でもラヴェルのパヴァーヌとそっくりなんですが・・・。
そんなわけで全体としたら、悪くないアルバムだと思いますよ。
このヨーロッパ編になぜフランスが入ってないのかといえば、どうもあの2008年の西宮でのアンコール曲を入れたかったのだが著作権がクリアできなかったと邪推。
続きを読む