注目の新譜の詳細が分かりました。
ショパンピアノ協奏曲 The 4 Versions
① ピアノとオーケストラ(通常のコンチェルトバージョン)
クイーンズランド交響楽団との共演
(2010年6月25日ブリズベンでのライブ)
② ピアノソロバージョン
ショパンオリジナル
スタジオ録音
③ ピアノと弦楽五重奏バージョン
David Lively編曲
ハイデルベルク交響楽団クインテット
スタジオ録音(世界初録音)
④ ピアノ2台バージョン
ショパン・エキエル・カミンスキ・フォンタナ編曲
カツァリス自身の演奏による多重録音
スタジオ録音(世界初録音)
と、まあ、やりたい放題なのですが・・・。
まず、①の通常のコンチェルトバージョン。試運転のように突如としてクイーンズランド交響楽団という、申し訳ないけどマイナーで下手なオケとおそらく生涯唯一この曲を演奏した時のライブです。そういう意味で貴重。なかなか ABC Classic FM で放送されないのでおかしいと思っていたら、こういうわけだったのか・・・。
そして、実はカツァリスがこの4バージョンのCDを作るといったのが、この①のライブから帰ってきてすぐの7月だったそうで、思いつきも甚だしい限りですな・・。
そして、②は言わずと知れた今年の来日公演のメイン曲。なかなかの仕上がりだとおもいます。本当にショパンのオリジナル通りに弾いているかどうか、ナショナルエディションの楽譜を持っている人は比べてみてください。。。
で、ここからカツァリスワールド全開。③はいわゆる室内楽バージョンなのだが、弦楽五重奏をバックにし、しかもその編曲者が David Lively という人。どうもこの人、アメリカのピアニストのようで、第二のマシューキャメロンか? しかし、ピアニストが弦楽部分をアレンジ?と不思議に思うのだが、自分で弾くために編曲したのかな。1番のコンチェルトの動画がようつべにありました。
ちなみにこの人、なかなかのナイスミドルで、カラヤンにちょっと似てるじゃありませんか?
そして、最後がカツァリスの多重録音による2台ピアノバージョン。この編曲は、いろいろ組み合わせてるみたいで、Tuttiの部分をショパンで(?)、第1楽章伴奏はエキエル&カミンスキのナショナルエディションバージョン、第2・3楽章はフォンタナバージョンだそう。Tutti部分がショパンというのがちょっと??
さて、この4バージョン、カツァリス自身は、ショパン自身の筆によるものという意味で、ソロバージョンを重視してるみたいです。スタジオ録音だし、期待できますな。
それから、おもしろいのは、この4バージョン、弾いてるピアノも4つ全部違います。コンチェルトでは、スタインウェイ、ソロバージョンでは、なんと珍しくベーゼンドルファー、クインテットバージョンでは、ヤマハCF3、2台バージョンでは、シュタイングレーバー、という具合です。この聞き比べも面白いのでは?
久々に期待できる1枚ですね。売れるといいな。それより来日記念盤として間に合うのか???
(ちなみに、クインテットバージョンは先週録音してるらしい・・やっぱ無理かな?)
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