PIANO21新譜情報:アーカイブシリーズ シューベルト

さて、リストイヤーの今年、来日記念盤として、PIANO21新譜は何がでるかとおもっていたら、なんとシューベルトでした(笑)
もしかしたら、本人がインタビューなどで答えているようにロ短調ソナタなどのリストアーカイブ集も出るかもしれませんが、また来日中のスピードリリースになるのかも・・・。

さて、意外にもこのアーカイブシリーズでシューベルトははじめてですが、音源として使うならこれだろうなと思っていたものズバリ、でした。1993年オーストリアのフェルトキルヒ音楽祭のライブです。

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《収録曲》
シューベルト:
ピアノ小品 第1番 変ホ短調 D.946-1
ピアノ小品 第2番 変ホ長調 D.946-2
《レントラー組曲》 ~
 16のレントラー D.366より 第1番、第2番、第3番、第4番、第5番、第13番、第10番
 12のレントラー D.790より 第10番、第8番、第7番、第11番、第3番、第4番
 12のドイツ舞曲 D.420より 第1番、第3番、第4番
 16のレントラー D.366より 第1番
3つの歌曲(リスト編曲) ~セレナード、水車職人と小川、アヴェ・マリア
ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960
カツァリス:チャイコフスキーとワーグナーの主題による即興曲
マルチェッロ(J.S.バッハ&カツァリス編):アダージョ
(1993年7月3日 フェルトキルヒ音楽院での演奏会)

これはかつてNHKFMでも放送されたし、曲目も珍しいものはありませんが、CDとしての意外な聞きどころはいくつかあります。

1.シューベルトリストの歌曲「セレナーデ」「アヴェマリア」の初CD

とても意外ですが、彼の十八番のレパートリー、シューベルトリストの歌曲「セレナーデ」 「アヴェマリア」とも正式なCDのリリースはありませんでした。これまで数えきれないくらい弾いてきたこの曲のCDがないのはなんとも不思議だったのですが、ようやく今回ライブですが発売されるというわけです。(エテルナハのDVDには収録されていましたが)
ちなみに80年代までは、「ます」も弾いていたのですが、90年代に入ると弾くのを止めてしまいました。あれが収録されれば一番の聞きどころになったのに。。。音源はエテルハナのライブがあるのですがね・・・。

2.例の即興演奏の初CD化

これまた演奏会ではよく披露する即興演奏の、とくに頻度の多い「白鳥の湖」「タンホイザー」のメロディーを使った演奏が収録されています。即興演奏自体はテルデックの「アンコール集」に1曲収録されているものの、なじみのないメロを使ったもので、やはりカツァリスのおなじみのアンコールピースとしての即興演奏の収録はこれが事実上初ですね。これはこの演奏会でもアンコールで演奏されたものですが、NHKFMでは放送されませんでした。
即興演奏だけのCDを作ってもおもしろいんじゃないだろうか・・。「ノンストップ・カツァリス」とかいうタイトルで1時間弾きまくる、みたいなね(笑)

3.ベーゼンドルファー弾いてる

これまた珍しく、この演奏会ではベーゼンドルファーを弾いているようです。ベーゼンドルファーを選んで弾くということはほとんどないので、このピアノしかなかったんだろうか・・・?

というわけで、いつも驚きのあるアーカイヴシリーズですが、今回もそれなりに聞きどころのあるCDです。
発売は8月のようですが、またいつものように遅れたりするでしょう。

HMVではこちらでどうぞ。

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