日々是カツァリス2023:11月30日浜離宮朝日ホール

23日に来日して、25-26日に非公開レッスン、28日に非公開ゲネプロと、ほぼ一週間日本に滞在してからの初日となった浜離宮公演、やはり神公演となりました。

シューベルト:即興曲第1番ハ長調 D.899,Op.90-1
シューベルト:即興曲第3番変ト長調 D.899 Op.90-3
シューベルト (リスト編曲):セレナーデ
シューベルト:楽興の時第3番 D.780, Op.94-3
リスト:ハンガリー幻想曲S.123(編曲:ハンスフォンビューロー/カツァリス)
ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3
カツァリス:ラフマニノフの有名な旋律を主題にした即興演奏(主に協奏曲など)
カツァリス:さようならラフマニノフ
アンコール1 ショパン:幻想即興曲
アンコール2 カツァリス:シャンソンのテーマで即興演奏

なかなか全曲発表されなかったプログラムでしたが、まあまあまとまりあるものでした。
前半はシューベルト&リスト、後半がラフマニノフで一応事前謳い文句に偽りなしでw
で、まずはシューベルト即興曲D899-1/3。もう一つのプロではD935-1/3で、いずれもキャリア初演奏。
(935の第2番だけは2017年の来日公演でも弾いたので、全曲初ではない)
以前からどうにか899は弾いてほしかったので感無量ですが、やはり初めて弾くだけあって手探り感はあれど、899-3で美音堪能させていただきました。もっと弾きこんでくれたらもっと素晴らしくなりそう。
そのあとのセレナーデはもう堂に入ったもの。
有名な楽興の時3番、これも確かかなり久しぶりで、CDではPIANOヒッツ101に収録されています。
そして、前半の堂々たるメイン曲は、なんと協奏曲レパートリーの十八番であるリストのハンガリー幻想曲のソロ版! え、いったいいつこんなの仕込んでたの? とびっくりだったが、ハンスフォンビューローの編曲をベースにカツァリスが手を入れた形のようで、なんども聴いた曲のソロパートが蘇りつつ、オケパートを好き勝手弾きまくってるに、曲の構成として、同じひとり協奏曲レパートリーのピアノ協奏曲第2番よりも無理がなくてかなりいい感じ。
いよいよ協奏曲のソロバージョンも増えてきたので、そのうちそればかりの「楽団ひとり」の夕べとかやりそう。
後半はなんといってもラフマニノフの即興メドレー?と予告されていたパート。いまいちどういう風にやるのか???だったけど、いきなり協奏曲第1番からはじまったので、これは以前から予告していた「協奏曲のメロディーのメドレー」だなと確信。実際そうなったけど、結構おさまりもよく、ひぱってくるところがやっぱりそこだよねと納得でこれはこれで大満足。即興とは言ってるけど、絶対これはレコーディングしているに違いないと思うw
ただ、本プロ最後に自作をもってきてたけど、盛り上がりから言えば順番を逆にしたほうがよいのにとは思います。
アンコールで幻想即興曲って意外に久しぶり? たぶん2016年以来かな。アンコ2曲目は以前もやって、CDにもなったフレンチソング、シャンソンの即興。これはそのときどきでつなぎ方が変わったりするので、本当の即興演奏っぽい。
簡単なまとめは以上で、じっくり振り返るのはまた後日。
ただ、いいたいことは以下のことがすべて。

神ホール(浜離宮)+神ピアノ(ヤマハCFX)+神調律師(曽我氏)=まだまだ世界レベルの神演奏

 

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