アーカイブ: 2009年10月

2010年のカツァリスプチ情報

早くも気持ちは2010年の来日公演ですが、それはさておき、実は2010年のカツァリスはいろいろやってくれます・・・。

 ショパンピアノ協奏曲第2番を嫌々ですが、弾きます!
日本でも本当に嫌そうに話してましたが、なぜか弾かなければいけなくなったそうです。6月25日オーストラリアのブリズベンで現地のオーケストラと、ショパンのコンチェルトに初挑戦です。
あの嫌そうな顔からすれば、とても日本で弾いてくれそうにはありませんが、おそらく現地放送局ABCがインターネット放送をやってくれるはずですので、我々も聞けるとは思います。
同時に演奏されるのは、同じくショパンの「クラコヴィアク」というコンチェルトの小品みたいなやつです。
ちなみに、1番か2番か知りませんが、ショパンコンチェルトの1台ピアノバージョンのトランスクリプションがあるらしく、それはちょっと面白いんだと、まんざらでもない様子でしたが、日本で弾くなんてことはあるでしょうか・・・。

② ルチア・アリベルティと競演
ちょっとおもしろいコンサートです。7月3日にフィンランドのサヴォンリンナということろで開催されるオペラフェスティバルでの、あのベテランソプラノ歌手、ルチア・アリベルティのリサイタルでカツァリスが伴奏を務めるようです。ルチア・アリベルティといえば、ご存知、90年代に大活躍したベルカントオペラのプリマですが、もちろんまだまだ現役です。伴奏のうまいカツァリスと、モノホンの大オペラプリマドンナの競演、なかなか興味深いです。アリアの合間に、以前に弾いたオペラのトランスクリプションとか弾くのではないだろうか、などと考えると、かなり興味が湧きます! しかし、フィンランドは遠い・・・。

③ で、ショパンは何弾くのよ!?
もちろん日本公演でショパンの何を弾くかはお楽しみですが、来年2月にドイツで行われるリサイタルで発表になっているプログラムが、結構「いい線」いってるのではないかと思います。
発表されている曲目は、
ショパン「春」「アレグレット&マズール」(これらは、ソニークラシカルから発売されたショパン前奏曲集の中に収録されています)。それから、「雨だれ」に、「ワルツ」「ポロネーズ」「ノクターン」「マズルカ」は何とは書かれていませんが、新しいレパートリーではないでしょうね。ポロネーズは最近弾いていませんが。あと、「幻想即興曲」でショパンは終り。
そのあとがカツァリスらしい選曲。
リストの「春」(これはショパンの歌曲春のトランスクリプションらしい)、他にリストはチャルダシュと、孤独の中の神の祝福。
それから、シューマンになって、「ショパンのノクターンの主題による変奏曲」(そんな曲があるらしい)、と「アラベスク」
最後が、ゴッドシャルクになって、「カプリース」と「バンジョー」
つまり、今回のヒュテンブレナープロみたいな、カツァリスらしい、「繋がり重視」ってことですかね。ショパンとリストを同じ歌曲の「春」でつないで、シューマンはショパンのノクターンでつないで、最後のゴッドシャルクは、彼が良く言う「ショパンが認めた唯一の同時代の作曲家」みたいな強引な繋がりでしょうか・・・。
ま、こうやって、ああだこうだ推測するのも楽しいもんです。。。
続きを読む

TOSHI & カツァリスコラボ と 2010年来日情報

カツァリスは、本日帰国しました。今年も公演内容は良かったですな。
公演の総括は、後日、日々是カツァリス2009で行います。管理人が長期外出中のため、更新は後日となりますので、まずは昨日のコラボの感想詳細を。

TOSHI の話&歌は聞いてません。カツァリスの出番から。
残念ながら、ピアノの中にマイク突っ込んで、PA使用での演奏。これで一気に萎えました。後で聞くと、会場の音響が最悪で、生音ではまったく音が届かなかったために急遽変更したとのこと。

カツァリスが何を弾いたかというと、いきなりの登場で、例の即興フレーズで10分くらいの即興演奏。ドンジョバンニ、タンホイザー、パガニーニラプソディなどのフレーズで90年代前半までは良く弾いていた即興風自作です。これからどうなるのかと思いきや、その後は、ベートーベン月光、悲壮の1楽章、ショパンワルツ、ノクターン2曲など、いつものレパートリーが続き、バンジョーで本日一番の盛り上がり。でもPA通して聞いてるだけなので、われわれはイマイチ乗りきれず。

その間にちょこちょこと音楽とはみたいな話を挟んでました。我々は頭の中でスルー。なんたらトロジーの話もちょっと触れたが深入りしなくて、良かった良かった。カツァの例の話は基本的には聞かれない限り積極的にはカツァ本人は自分からはしないが、「そっち系の人」と思われても得にならないしね。カツァリスの本質としては、まじめな音楽雑誌のインタビューなのにインタビュアーに「日本ではミニスカは何年前から流行しているの?」と聞くほうが彼の実態に近いわな。。。

その後、「サプライズ」と称して、弾き始めたのが、またチャイコ四季から10月。なんでそれがサプライズ?と思って、なーんだと思ったが、その後が、第一のサプライズ。
「いままで公の場で弾いたことがない自作の曲を弾きます」と、4-5曲くらい立て続けに、映画音楽風の自作曲を披露。ちょっと暗めの情緒ある感じのポピュラー風味仕立て。リチャードクレイダーマンが弾きそうな曲だが、違うのは、これ見よがしの超絶技巧。アルペジオにのせてこれでもかと繰り出す華麗なメロディーはいかにもの「カツァリス節」。こういうのもコンサートで弾いてもおかしくないけどな。本人はいままで公の場では弾いたことはないといってたが、最初の曲は1988年のファンクラブパーティーで弾いたような記憶がある・・・。

そのあと、質問コーナー。どうせ主催者が質問を仕込んでいるのだろうから、例のトロジーがらみの質問ならいやだなと思ったら、学生から音楽関係の質問で、ホっとした。最初の早稲田の女子大生が、「ベートーヴェンのシンフォニーなどの編曲ものをピアノで弾く際の注意点?」みたいな質問。答えるカツァリスはいつものカラー写真(オケ)と白黒写真(ピアノ)の例え。質問者がベートーヴェンの第九の話をだしていたので、心の中で「例として弾け、弾け」と祈ったが、弾くわけなく、ありきたりの答えで終了。早稲田の女の子、カワいかったぞ。
2人目の子は洗足の子で、本番前の緊張への対処の話。もうなかなか時間が残り少なくなってきて、TOSHIが舞台袖に待機しているせいか、慌しく終了。

さて、最後に、TOSHIとのコラボ。これが第二のサプライズ。事前にカツァリスが彼の歌をきいて、選んだ一曲に即興演奏で加わるといってたので、カラオケのオケ伴奏か何かと一緒にカツァリスがウラでパラパラ弾いて終りかと思ったら、なんとピアノ1台での伴奏のみ。「ビューティフルワールド」って曲? カツァリスのピアノの前には楽譜というよりメモみたいな紙切れが一枚あるだけで、本当に即興で伴奏していく。それも、完全にリードして、遊び心も入れ、それでいて、最初から最後まで曲調を崩さすに見事に「歌を伴奏」したという感じ。1回あわせただけというが、カツァリスは余裕綽々。これはおもしろかったなあ。

たぶんこの日会場にいた、TOSHIファンの人はわからんと思うが、普通、クラシックのピアニストってこんなことしませんからね。。。ポリーニやキーシン君がこんなの弾きませんから!! 弾けるかどうかもしらんけど。ほんとにカツァリスってのはなんでもできる19世紀のヴィルトーゾピアニストの現代版エンターテイナー生まれ変わりだな、と思いました。ほんとにスゲー。

終演後、いつものようにサイン会をしてたみたい。どうもカツァリスをしらなかった人も気に入ってくれたのか結構CDをかってたようだが、あの映画音楽風の演奏を気に入って買ったんなら、そういう人に「ヒュッテンブレンナー」きかせるのはかわいそうだよなあ・・・。でも、それもカツァリスだから。

帰り際、カツァリス、私の顔みるなり、「アレグロ気に入らないのか?」って、突っ込み。あのー誰だか知りませんが、ここのブログに書くことカツァリスに言わないでくださいな(泣) これが第三のサプライズ。

で、最後に来年の来日公演情報。今回各地でなかなか評判良かったらしく、かなり公演数がありそうです。関東でも複数回、関西も複数回、九州もあるかも? 10回以上は決まったそうです。よかったよかった。あとは、ショパーーーンをどれだけ弾くか、かな。

今年の来日公演、ほとんど日本が初演みたいなプログラムをひっさげて来てくれて、ベト7も弾いたし、未完成もよかった。調子も比較的良かったし、上出来!! いつものように関係者に皆様お疲れ様でした。 でも、コラボは、おもしろかったけど、非音楽団体での主催はもうやめてほしいですな。
カツァリス、また来年!!
続きを読む

速報 コラボ 確かにサプライズだった

とりいそぎ感想を.
この日のカツァリスは

超絶技巧のクレイダーマン

でした。
ビアノと会場は最悪でしたがカツァリスの奥深さを再認識。いやほんとにこんなピアニストいないよな。
詳細はまた明日にでも。
それから懸念されてた例のなんたらトロジーの話はほとんどなく、普通のゆるーいコンサートでした。
続きを読む

明日は X-JAPAN TOSHI とのコラボだが・・・

いよいよ明日、例のコラボコンサートですが、どんなもんだか不安に思ってるひとも多いかもしれません。とくに純然たる音楽イベントではないだけに。。。

で、いまのところ、確実であるカツァリスの生の声をお伝えしておきます。

コラボのほうについては、「彼の曲をきいて、1曲いいのがあったので、彼が歌ってる後ろで即興演奏するだけ、だよ」と気負いなく答えています。そこにはサプライズはないそうです。
しかし、彼のソロパートでは「ちょっとサプライズを用意している」そうです。ではどんなサプライズでしょうか? まさかベト7全曲弾いたり、英雄ポロネーズはないですよな? カンパネラとか弾いたらモノホンのサプライズだけど。。。おそらく想像するに昨年神戸のアンコールできかせたフランス映画音楽の即興風メドレーみたいなものだと思われます。

彼も今回のイベントは遊び心でもって弾いてくれそうです。さて、これで実際に足を運ぶかどうかは考えどころですな・・・。
続きを読む

コラボ情報 & サンプラーCDが聴けます

どうやら、You Tubeのリストは削除されてしまったようです。でも、またアップされるでしょう。ダウンロードしておいてよかった・・・。

さて、例のコラボですが、こんな風に記者会見やるなんて・・・。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20091016-OHT1T00009.htm?from=yol
今日はなぜか国立で記者会見して、日曜日にはYAMAHAでリハらしいです。
さて、ほんとにどうなることやら。カツァリス自身はまったく深く考えていなかったようですが・・・。

それから、以前紹介した、2011年のリストアニバーサリーイヤーに向けて関係者に配られているリストのコンチェルト5種盛りのサンプラーCDですが、公式サイトの裏メニューで聴くことができます。たぶんそのうち削除されるでしょうから、はやめにストリーミング録音でもどうぞ。
内容は以下の通りです。うち3曲は未発売音源です。
http://www.cyprienkatsaris.net/en/News/PSCK004_Promo.html
PSCK004.jpg
リスト: ピアノ協奏曲第2番(ベルリン・ドイツ交響楽団 2007年5月1日ベルリンLive)※未発売
リスト: ハンガリー幻想曲(オーマンディ・フィラデルフィア管 EMI音源)
シューベルト(リスト編): さすらい人幻想曲(オーマンディ・フィラデルフィア管 EMI音源)
リスト(バーマイスター編曲):メフィストワルツ(クイーンズランド管2008年11月28日ブリスベンLive)※未発売
リスト(バーマイスター編曲):ハンガリー狂詩曲第5番(プタペスト祝祭管 1998年3月16日パリLive)※未発売

最後に、誰か、宇都宮グランドホテルに潜入する人はいませんか?
続きを読む

CD・DVD発売情報 & You Tube

東京公演の感激がまだ残っていますが、CDの発売情報をアップデートしておきます。
来日公演の会場で発売されていた、新譜ですが、HMVでは10月31日となっています。会場で買わなかった人はどうぞ。マルチバイなら、ずいぶん、会場よりも安い・・・。

ウィーン・コネクション
http://www.hmv.co.jp/news/article/910140124/

アレグロ
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3696141
あえて言いますが、このアレグロは、正直いって演奏はいまいちです・・・。

それから、久しぶりのDVDが間もなくヨーロッパで発売されます。が、日本での発売は未定です。内容は2005年10月の上海ライブを収録したもののようです。プログラムは、リストなどが中心ですが、全曲収録されてるかなど、詳細は不明です。また、後日わかったらお知らせします。

で、またYOU TUBE。今度は、リストの2番です。
いつ、どこでやったやつかは、また調べておきます。
ちなみに、少し前にYou Tubeにアップされ、話題になった、ラフマニノフのコンチェルトNo.3の演奏は本人はいつ、どこでやったものか覚えていないそうです・・・。




続きを読む

取り急ぎ、東京・葛飾公演

日々是カツァリス2009の更新は明日以降ということで、取り急ぎ感想を。

いやー、今日の東京公演は良かったですねー。
昨年の浜離宮も管理人のカツァリスベスト公演の一つでしたが、今回もそれに近いくらい良かったですね。
神戸では、本人の調子は良さそうでしたが、ピアノを弾きにくそうにしてました。でも、今日はバッチリで、とにかくタッチがいつも以上に繊細、音色も豊かで完全にコントロールできている感じでした。
ただ、いつもの浜離宮などの室内楽専用ホールよりは少し大きいホールなので、完全にカツァリスの音の洪水の中に身をおくという感覚がなく、そこは残念でした。(私は後ろで聞いていたので) その反面いつもは聞き取りにくい細部までばっちりクリアーに聞こえたので、新しい発見も多かったです。
結果として、アンコールが3日間とも同じという、彼としては珍しい構成でしたが、なんか意図があったのかな・・・。

さて、本公演はこれで終わりですが、来週は例のTOSHIとのコラボがあります。いまいちよくわからないので管理人もスルー状態でしたが、もしかしたらちょっとおもしろいことになるかもしれません。
コラボではなく、カツァがソロで弾く曲が、いつもとはちょっと違うレパートリーで、即興的に弾くかもしれませんので、意外に楽しめるかも。(例のサイエンなんとかというものの話はどーでもよいが・・)
また追加情報が入ったらここでお知らせしますが、迷ってる方はとりあえず彼のソロ部分を聞くためにでも行くのもいいかもしれません・・・。怖いもの見たさで。
続きを読む

日々是カツァリス2009 神戸公演アップ & 来年はショパン!?

10月11日の神戸公演の模様をアップしました。今回は昨年の奈良公演のレポートで大活躍のMOREさんに再度登場していただきました。MOREさんには、10月12日のマスタークラスのレポートもお願いしました。詳細は後日になりますが、乞うご期待。

本サイト 日々是カツァリス2009 はこちら

さて、今回、見事昨年の「ベト7弾いて」運動が功を奏したわけですが、(はっきりと首謀者扱いされていしまった管理人でした)で、二匹目のどじょうを狙って来年・・・です。
ご存知の通り、来年はショパン・シューマンのアニバーサリーイヤー。そのことは、カツァも十分わかっているのですが、とにかくみんなショパンを弾くので、ご存知の通り天の邪鬼なカツァ、ショパンを弾くのにドン引き状態です。で、再度皆さんのお力を。

明日しかありませんが、明日の東京公演のサイン会のあとは、ぜひ、
「来年はショパンの○○を・・・」
で、お願いいたします。
○○は、皆さん好きな曲でOK。ただし、可能性がありそうなのは、少ないのですが・・。

ソナタ3番
  本人は、もう日本で何回も弾いたと思って打ち止め状態です。でも考えてみれば、もう10年くらい前の話ですから、いまの若い人は、You Tubeでしか知らないかもしれません。だから、やっぱりソナタがききたーいと訴えるのもいいかもしれません。とくに若い女性お願いします。

ポロネーズ
  伝説のYou Tubeの英雄ポロネーズ演奏の再現を。無理だろうけど、なんとかならんかなあ。

エチュード
  何曲かは可能かも。ただし革命とかは100%ありえないでしょう。

ノクターン
  カツァ大好きだし、かつて全曲弾くという話もあったので、かなり可能性大。これをいうとかならずカツァリスは「1回のコンサートには長すぎる」というので、では前半だけでも、とか粘りましょう。

コンチェルト
  実は、来年オーストラリアで、ショパンのコンチェルト2番を弾くことが決まっているらしいのですが、本人、ものすごい嫌がっています。日本でも聞きたいと言えば、もしかしたら。。。

そんなわけで、明日、よろしくお願いします。

《業務連絡》

以前、ピアノダイニングCuisine de Musamis さんから、カツァリスのサイン入りピアノ譲渡の情報を載せましたが、一部連絡が取れない方がいらっしゃるようです。引き続き、譲渡希望される方は今一度連絡をお願いいたします。
久田幸史(ひさだ・ゆきひと)
party@piano.arrow.jp
続きを読む

アーカイブ