1970年代 若き日のカツァリス(DG/EMI/Decca他)
1980年代 TELDEC時代のカツァリス
1990年代 SONY CLASSICAL 時代のカツァリス
1993年 「ショパンを弾く」のカツァリス
2000年代以降 PIANO21時代のカツァリス
2000年代 その他の録音
未発売録音・映像
2001年 2003年11月 2016年 P21001 2枚組 |
ベートーヴェン:バレエ音楽「プロメテウスの創造物」ピアノ版(ベートーヴェン自身による編曲)
《管理人の独断による推薦度》B |
2001年7月に発売された、PIANO21レーベル第一弾。この曲はベートーベン編曲というよりは、オリジナルがピアノ版のようで、これが世界初録音。最後に「英雄」の主題が何回もでてくる。テルデックでの交響曲全集完結のあと、PIANO21の最初の録音にこの曲を持ってきたのは意図的かも。もちろんこの曲は世界初録音。実演で弾いたことはない。 ボーナストラックでは曲についてカツァリスが4カ国語で解説している。また、交響曲第7番第1楽章の一部のベートーベン編曲版も。まったく音符が少なく、行進曲のよう。 |
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2001年 2003年11月 PIANO21 P21002 |
《メキシカーナ》(初回盤) 《ラテンアメリカリサイタルVol.1》(再発盤) フリオ・イチュアルト:メキシコのこだま フリオ・イチュアルト:アウセンシア ルイス・J・ヨルダ:夜のダンス フヴェンティーノ・ローザス:ワルツ「波涛を越えて」 ホセ・ローロン:ローザス「波涛を越えて」によるワルツカプリース ホセ・ローロン:ワルツ・インタイム ルーベン・M・カンポス:メキシコの20の旋律 リカルド・カストロ:カプリースワルツ アルベルト・フラチェッバ:ダンツァ・クリオーヤ マニュエル・M・ポンス:第一番間奏曲 エルネスト・フロルデュイ:舞踏曲「トロピカル」第3番 ホセ・アントニオ・ゴメス(カツァリス編):変奏曲 フェリペ・ヴィラヌエヴァ:詩的なワルツ フェリペ・ヴィラヌエヴァ:夜想曲「愛」 ミゲル・ベルナール・ヒメネス:マヤの踊り─ 組曲「パステル」より 第2番 アルフレード・カラスコ:アディオス 《管理人の独断による推薦度》A |
メキシコのピアノ音楽集。ひさびさにカツァリスの魅力たっぷりのスマッシュヒットアルバム。ほとんど知らない曲ばかりだが、どれも、スペイン音楽に中南米風の民謡テーマをとりいれたような感じで、すべて楽しめる。カツァリスの音色がこれらの曲にぴったりのうえ、なかなかの超絶技巧ぶりも発揮している。録音も初期のPIANO21シリーズの中では良く、すべてにおいておすすめの1枚。最近アンコールで好んで弾く曲のカラスコのADIOSは最後に収録されている。再発売では「ラテンアメリカリサイタルVOL1」と題されており、2007年からはヴィラロボスなどコンサートで中南米プログラムを弾いているので、さらにVOL2を発売したい模様だが、2007年の上海ライブがDVD化された。 |
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2001年 2003年11月 PIANO21 P21003 2枚組 |
《In Memoriam Chopin》カーネギーホールライブ CD-1 葬送行進曲ハ短調 op.72-2 / 前奏曲第17番変イ長調 op.28-17 / 幻想即興曲(即興曲第4番)嬰ハ短調 op.66 / 子守歌変ニ長調 op.57 マズルカ第25番ロ短調 op.33-4 / ポロネーズ第3番イ長調op.40-1「軍隊」 夜想曲第2番変ホ長調 op.9-2 / 舟歌嬰ヘ長調op.60 / 幻想曲ヘ短調op.49 CD-2 葬送行進曲( ピアノ・ソナタ第2番 op.35より) / ピアノ・ソナタ第3番ロ短調op.58 ワルツ第7番嬰ハ短調 op.64-2(アンコール)/ 夜想曲第20番嬰ハ短調遺作(アンコール) マズルカ第47番イ短調 op.67-4(アンコール) 《管理人の独断による推薦度》A |
1999年10月17日のショパン没後150年記念のカーネギーホールライブ。2001年の日本公演と同じ曲目。久々のライブ盤は、カツァリスの壮年期の充実ぶりを十分に味わえる。カーネギホールのたっぷりとした音響が美しく、またカツァリス特有のライブの緊張感も味わえる。ノクターン9-2、幻想即興曲など、あいかわらずのやりたい放題。でも全体的には丁寧なライブで、彼のショパン演奏はこのころがピークだと思われる。この前日まで日本公演をやっていて、終了後飛行機でNY入りし、一睡もせずにこのコンサートに望んだという伝説的ライブ。 |
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2001年 2003年11月 PIANO21 P21004 |
《セルゲイ・ボルトキエヴィチ作品集》 ピアノのための10の練習曲 op.15 より 練習曲第8番変ニ長調 / 練習曲第10番ホ短調 / 練習曲第1番ヘ長調 / 練習曲第6番ト短調 / 練習曲第9番嬰ヘ短調 / 練習曲第7番嬰ハ長調 4つのピアノ組曲 op.65 より 練習曲第2番ホ短調 ピアノのための12の新しい練習曲 op.29 より 第6番「英雄」変ホ長調 / 第5番「詩的」嬰ヘ長調 / 第2番「赤毛」ホ長調 / 第1番「金髪」ト長調 / 第3番「褐髪」嬰ハ短調 ピアノのための3つの断章 op.24 より 即興曲第3番 嘆きと慰め op.17 より 「嘆き」第3番嬰ハ短調 /「慰め」第4番変ニ長調 7つの前奏曲 op.40 より 第1番嬰ヘ長調 / 第4番嬰ヘ長調 / 第5番ニ長調 / 第6嬰ヘ短調 10の前奏曲 op.33 より 第8番変ニ長調 / 第1番嬰ハ短調 / 第7番嬰ヘ長調 / 第5番イ長調 / 第10番変ロ短調 悲歌 op.46 3/4拍子 op.48 第2番 (カツァリス編)ヴァイオリンとピアノのための4つの組曲 op.63第4番「スペイン」 《管理人の独断による推薦度》B |
2001年9月発売の新譜。1952年没の作曲家セルゲイ・ボルトキエヴィチのピアノ曲、エチュード、プレリュード、エレジーを収録。なぜ突然この作曲家をカツァリスがとりあげたのか全く不明。曲はショパンとリストとラフマニノフとスクリャービンを混ぜ合わせたような風味の不思議な印象。アンコールピースになりそうな、いかにもカツァリス好みの曲ばかり。妙にロマンティックでガーシュインのような曲もある。 録音は1995年6月、ハンブルクでのスタジオ録音。 |
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2001年 P21005 P21011-N (DVD/PAL) 2003年11月 P21011-N (DVD/NTSC) |
《Jeunesse et Spiritualite》 《エテルナハ音楽祭のカツァリス》(日本盤タイトル) DVD シューマン:子供の情景 シューベルト(リスト編):アヴェマリア アルカデルト(リスト編):アヴェマリア リスト:前奏曲と葬送行進曲 メシアン:愛の協会のまなざし ボーナストラック プーランク:村人たち(子供のための小品) 《管理人の独断による推薦度》C |
カツァリスが芸術監督をつとめるエテルナハ音楽祭のライブ映像が中心のドキュメンタリーフィルム。1979年7月7日のエテルナハ音楽祭収録なので、28歳の若き日のカツァリスを見ることが出来る。また、演奏の途中に挿入される映像は必見! カツァリスが幽霊のように山をさまよっていたり、棺桶に入っていたり、B級ホラー映画ばり。フィルムが古いだけに不気味。演奏は、88年の日本公演でも披露したメシアンが文句ナシに素晴らしい。 |
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2001年 (VHS・DVD/PAL) 2003年11月PIANO21 |
《In Memoriam Chopin》 DVD 葬送行進曲ハ短調 op.72-2 / 前奏曲第17番変イ長調 op.28-17 / 幻想即興曲(即興曲第4番)嬰ハ短調 op.66 / 子守歌変ニ長調 op.57 《管理人の独断による推薦度》S |
音源は既発売のCDと同じ。単なる演奏会中継というよりは少し凝っていて、タイミングのいいところで観客の表情やカツァリスの手がオーバーラップしたりと、なかなか面白い。終わった直後に観客が総立ちになる様子はちょっと誇らしくもある。PALとNTSCの両方が発売されており、いまでも入手可能だが、NTSC版では画像と音が微妙に会わない箇所が多く、船酔いしてしまうような気持ち悪さを覚える。その後再発では修正されている。この内容についてはYou Tubeに全編上がっているので一度は見たことがあるひとが多いはず。顔芸は必見。 |
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2002年 2003年11月 PIANO21 P21007 |
《バッハリサイタル Vol.1》 J.S.バッハ:平均律第1巻第1番ハ長調BWV846 《管理人の独断による推薦度》B |
バッハリサイタルVol.1は、完全なバッハオリジナルバージョンによる選曲集。内容としては、カツァリスの正規音源として、すべて初出と思われ、特に録音が素晴らしい。冒頭の平均律グラヴィーア第一番の美しさにハッとさせられる。選曲理由はいまいちわからないが、それがカツァリスたる所以。完成度は高いアルバム。Vol.2は2004年にトランスクリプション集として発売。(P21017-N) |
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2002年 2003年11月 PIANO21 P21008 |
《From Louis XIII to Boulez(ルイ13世からブーレーズまで)》初回盤 《フレンチリサイタル Vol.1》再発盤 1.ルイ13世(カツァリス補筆編曲):歌曲「You believe, oh beautiful sun」 2.リュリ:ガヴォット 3.シャルパンティエ(カツァリス編曲):テデウムより前奏曲 4.ラモー:タンブラン 5.ルイ15世(カツァリス編曲):ファンファーレ 6.ルージェ・ド・リール(リスト編曲):ラ・マルセイユーズ 7.フォーレ:シシリエンヌ 8.フォーレ:夢の後に 9.マスネ:タイスの瞑想曲 10.サンサーンス(ゴドフスキー編曲):白鳥 11.ドビュッシー:ゴリヴォーグのケークウォーク 12.ドビュッシー:月の光 13.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ 14.プーランク:愛の小道 15.プーランク:村人たち(子供のための小品) 16.プーランク:即興曲15番(エディットピアフ讃) 17.サティ:グノシエンヌ 18.サティ:ばら十字会の合図3番 19.メシアン:愛の協会のまなざし 20-22.ブーレーズ:ノーテーションNo.5/4/9 《管理人の独断による推薦度》B |
フランスピアノ音楽史をルイ13世からブーレーズまでと称し主な作曲家の作品を網羅。録音がライブだったりスタジオだったり、ライブでも新旧あるなど、ばらつきがあり、演奏の質自体が均一でないため、少し聞きにくいが、カツァリスの小品を仕上る上手さを満喫できる点と1988年の伝説のライブが正式リリースされた点ではありがたい。個人的には、タイスの瞑想曲が一番の印象。2007年にはこのVol1にいくつかの新録音を加えて、アーカイブシリーズVol.2としたCD「フレンチ・ミュージック」が発売された。(P21024-A) 2,3,4は1989年12月20日津田ホールでのライヴ。 6,7,10,11,12,13,16,17,18,19は1988年3月29日名古屋電気文化会館でのライヴ。 15は1979年7月7日エテルナハ国際音楽祭のライヴ。 その他は2001年2月ドイツでのスタジオ録音。 なお、1,3,5,6,8,9,14は世界初録音。 |
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2001年 2004年6月PIANO21 |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.1》 ピアノ協奏曲第13番ハ長調 k.415(第1楽章&第2楽章カデンツァ:モーツァルト作カデンツァ) ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
2001年11月15日発売の新譜は、モーツァルトピアノ協奏曲全集のライブ録音第1弾。13番ではモーツァルトのカデンツァを弾いているが、22番では、自作のカデンツァを2種類弾いている。これによって作品の位置付けが変わるというカツァリスの主張だが、まったく別物として生まれ変わっている。日本公演でのできよりは良く、全体的に満足。録音もまあまあ。アンコールで自作カデンツァを弾いた模様。 K415は1997年10月25日、K482は1997年1月10日それそれザルツブルクでのライブ録音 |
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2003年11月 PIANO21 P21010-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.2》 ピアノ協奏曲第23番K.488(第1楽章カデンツァ:モーツァルト) ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
モーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ第二弾。第23番は普通だが、第17番では、通常の第1・2楽章のカデンツァを通常のものに加えて、モーツァルトの自作カデンツァ集K624からそれぞれ弾き、おまけにカデンツァのない第3楽章はカツァリスが自作を弾いているのはご愛嬌。好き勝手やってます。 23番は1997年1月、17番は1998年4月ザルツブルクでのライブ録音。 |
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2004年1月 PIANO21 P21013 |
《バッハ5コンチェルト》 ヨハン・セバスチャン・バッハ:チェンバロ協奏曲No.4 BWV1055 ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー 《管理人の独断による推薦度》C |
バッハ一家のコンチェルトを集めた1枚。100%企画物。ちなみにカツァリスのバッハコンチェルトはTELDEC時代に続いて2枚目。 2003年7月、ルクセンブルク音楽院大ホールでの録音。 |
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2004年5月 PIANO21 P21014-A |
《カツァリスアーカイヴスVol.6「ベートーヴェン1」》 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37〔第1楽章用カデンツァ:ベートーヴェン〕 ルドルフ・バルシャイ指揮スロヴェニア・フィルハーモニー 《管理人の独断による推薦度》B |
カツァリスが当時唯一弾いていたベートーヴェンピアノ協奏曲の初正式録音。カデンツァをベートーヴェン作曲のものを本編で弾き、最後にリスト作曲のカデンツァを収録。いかにもリストらしいカデンツァ。しかし、ルドルフバルシャイの伴奏というのが渋すぎ。現在はカツァリスアーカイブシリーズに組みこまれ、なぜかVol.6とナンバリングされている。ベートーヴェン1とされているが2はまだない。本人は2はあの伝説の英雄ライブを出したいと言ってるが・・・。葬送はテルデック盤もあるので2回目のリリース。 ピアノ協奏曲は2000年9月リュブヤナ、ソナタ31番は1989年12月東京・津田ホール、12番が1986年7月ルクセンブルクでのライブ録音。 |
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2003年11月 PIANO21 P21015 |
《シプリアーナ》 初回盤 《A Tribute to Cyprus》 再発盤 ジャック=フランソワ・フロマンタル・アレヴィ(ワーグナー:ピアノ編曲):歌劇「キプロスの王妃」より序曲、エアとバレエ ヤコブ・ローゼンハイム:「キプロスの王妃」の主題による演奏会用小品 Op.34 フランツ・シューベルト(エルンスト・パウエル:編曲):劇音楽「キプロスの女王ロザムンデ」D.797,Op.26よりバレエ音楽 アドルフ・イェンゼン:「エロティコン」Op. 44より第3曲「ガラテア」、第7曲「キプロス」第5曲「アドニスの嘆き」 フランソワ・ポピイ:ヴィーナスへの頌歌 アニス・フレイハン:シプリアーナ シプリアン・カツァリス:キプロス・ラプソディ 《管理人の独断による推薦度》B |
カツァリスのルーツである「キプロス」にちなんだ作品集。ロザムンデ以外ほとんど知らないが楽しめる。一時期コンサートレパートリーになっていた曲もいくつか含まれている。特別にキプロスを感じさせるものはないが(そもそもキプロスって言われてもイメージが湧かないが)、リズムが独特でなによりカツァリスの思い入れがたっぷり感じられる。ピアノ曲を書かないワーグナーが編曲しているのはなぜ? 最後の自作のラプソディはおそらく、テルデックから発売されているLIVE集と同音源。 そのほかはすべてメキシコシティーでの2002年3月スタジオ録音。 |
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2004年9月 PIANO21 P21016-A |
《シューマン作品集 Vol.1》 初回盤 《カツァリスアーカイヴスVol.15「シューマン1」》 再発盤 シューマン:蝶々Op.2 シューマン:花の曲Op.19 シューマン:アラベスクOp.18 シューマン:子供の情景Op.15 シューマン:幻想曲Op.17 《管理人の独断による推薦度》C 残念ながら子供の情景はテルデック盤のほうがおすすめ。 |
カツァリスの全キャリアの中からのシューマンのライブ録音。曲によって録音年代がバラバラで、そのせいか演奏スタイルも微妙に違っていてどこか違和感を覚える。もともとシューマンをライブでやるときのカツァリスは好き放題やるのか、普通にやるのかいまいちどっちつかずのような気がするのだが、そんなアルバム。子供の情景もテルデックのスタジオ録音のほうが良い出来。最大26年間の時差があるライブ録音を1枚にまとめられても聴きにくいというのが正直なところ。Vol1としているが、Vol.2は2010年に日本フィルとのコンチェルトが発売。また、現在ではカツァリスアーカイヴシリーズに組み込まれていて、Vol.15。 花の曲は1977年パリ、アラベスクは2003年12月ハイデルベルク、子供の情景は1989年津田ホール、幻想曲は1998年エストニアでのライブ録音。 |
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2004年10月 SACD Hybrid(廃盤) PIANO21 P21017-N |
《バッハリサイタル Vol.2》バッハ・ピアノ・トランスクリプションズ ヨハン・セバスティアン・バッハ: 1.トッカータとフーガ BWV.565(カツァリス編) 2.管弦楽組曲第3番~アリア(カツァリス編) 3.フルート・ソナタ第2番BWV.1031~シチリアーノ(フェニンガー編) 4.マタイ受難曲BWV.244~コラール〈雄々しかれ、わが心〉 5.カンタータ第147番~コラール〈イエス、わが喜び〉(ケンプ編) 6.カンタータ第140番~コラール〈目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ〉 7.コラール前奏曲《目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ》BWV.645(ケンプ編) 8.トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV.564~アダージョ(マイラ・ヘス編) 9.幻想曲とフーガ ト短調BWV.542(テオドル・サーントー、リスト、カツァリス編) 10.W.F.バッハのための小クラヴィーア曲集~前奏曲ロ短調BWV.855a(アレクサンドル・ジロティ編) 11.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV.1006~ガヴォットとロンドー(ラフマニノフ、フリードマン、カツァリス編) 12.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 BWV.1005~ラルゴ(サン=サーンス編) 13.管弦楽組曲第2番~バディネリ(カツァリス編) 14.チェンバロ協奏曲第5番 BWV.1056(カツァリス編) 15.カンタータ第208番~アリア〈羊は安らかに草をはみ〉(カツァリス編) 《管理人の独断による推薦度》A |
カツァリスバッハ作品集のVol.2。前回のバッハオリジナル作品につづき、今回はバッハ本人編曲と他人編曲をあつめた完全な編曲モノアルバム。今回も完全なスタジオ録音で、PIANO21唯一のハイブリッドSACDのみの発売というのが、珍しくやる気を感じさせる。なんといっても聞き所は、今回のライブでもトリで披露するカツァリス編のトッカータとフーガ。とうとうこの音源が正式リリース! あとは、アムランに楽譜を貸してあげたというカワイイエピソードがあるバディネリなんか口アングリでききどころ。Vol.1はやはりこの編曲物のネタフリ。 2003年1月、テイエ・ヴァン・ゲースト・スタジオ、ドイツでの録音 |
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2004年10月 PIANO21 P21018 |
《モーツァルト・トランスクリプションズ》 モーツァルト:歌劇《後宮からの逃走》K.384より序曲(モーツァルト編)/ 〈お前とここで会えるのだ、コンスタンツェ!〉(カツァリス編) 《管理人の独断による推薦度》B |
バッハに続く編曲物。来日公演でも披露したフンメル編ト短調シンフォニーもききものだが、1番の目玉は、アイネクライネ。カツァリス本人のためにマシューキャメロンという人がわざわざ編曲したというもの。マシューキャメロンはニューヨーク在住のピアニストでカツァリスのためにいろんな編曲を提供している。 2004年1月、デウリン城、ベルギーでの録音 |
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2004年10月 PIANO21 P21019 |
《モーツァルト・ファミリーの音楽》 レオポルド・モーツァルト:ピアノ・ソナタ ハ長調 《管理人の独断による推薦度》B |
珍曲好きのカツァリス本領発揮の企画もの。最近やたら気にいって弾いている父レオポルドの作品からクサーヴァーまで3代にわたるモーツァルトファミリーアルバム。来日公演でも披露。 2004年5月、テイエ・ヴァン・ゲースト・スタジオにて録音 |
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2006年8月 PIANO21 P21020-A 2枚組 |
《カツァリスアーカイヴスVol.1「ロシアン・ミュージック」》 【CD1】 ラフマニホフ:ホルスト・ノイマン指揮ライプツィヒ放送管弦楽団 《管理人の独断による推薦度》A |
PIANO21の新シリーズのアーカイブシリーズ第1弾「ロシアン・ミュージック」 アーカイブシリーズはカツァリス自身が気に入っている昔のライブ音源や廃盤となったもの発掘して発売しようというもので、発売順からいえばこれが第一弾でなんとロシア音楽集の2大コンチェルト。しかし、これらはすべて1970年代のライブ、プライベート録音からの音源で、ラフマニノフ以外はほとんどモノラル録音というシロモノ。現役のピアニスト本人が自信満々に20歳代の若き日の演奏を、しかもほとんど初出のレパートリーを発売するというのはある意味快挙なのか、暴挙なのか、いずれにしても「カツァリスファン」のためのアルバムに間違いない。 ラフマニノフのコンチェルトはエリザベトコンクール録音がDGからでているが、それよりも元気のいい演奏。FM放送音源が出回っていたが、今回の正規リリースでかなり音質が向上して、ずいぶんイメージが変わった。彼の協奏曲録音ではかなり上位にランクするかもしれない。 ラフマニノフのプレリュードは、ユネスコのプライベートLP音源からの正規リリース。 このCD発売前の最大の注目はなんとチャイコフスキーのNo.1協奏曲。かたくなにポピュラーな協奏曲を弾かないカツァが18歳のときのライブを「これで十分」とばかりリリース。さて結果はといえば、若い才能ある超絶技巧の持ち主が最大限ライブで元気良く弾きまくっているのはわかるが、いまいちカツァリスらしさは伝わってこない。まあ、そういう曲だといえばそうなのだが。 その他の小品はいずれも1970年代のFM放送音源からのリリース。演奏はこちらのほうがいまのカツァリスを彷彿とさせる内容でおもしろい。 チャイコンに過度な期待をせず、ラフマニノフコンチェルトとの合わせ技一本で買いの1枚。 ラフマニノフ協奏曲は1978年10月4日ライプチヒでのライブ録音。 ラフマニノフのプレリュードは1978年パリでのスタジオ録音。 チャイコフスキー協奏曲は1973年2月26日リールでのライブ録音。 プロコフィエフのプレリュード、トッカータ、熊蜂の飛行は1975年6月20日ノアンでのプライベート録音。 シェデリンのフモレスケは1975年フランスでのプライベート録音。 スクリャービンのエチュードは1971年フランスでのプライベート録音。 |
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2006年11月 PIANO21 P21021-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.3》 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調K.491(第1楽章カデンツァ:カツァリス作)/モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番第1楽章のカデンツァ(カツァリス作) ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
モーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ第3弾。このCDでもカツァリスが自作のカデンツァを披露。第24番の第1楽章のカデンツァを1つ目はカツァリスがモーツァルト風にした自作。2つ目は、カツァリスいわくベートーヴェンの第3協奏曲ののに影響を与えたことを念頭に置いたモーツァルト→ベートーヴェンへの移り変わり風カデンツァ。本人はかなりの自信作らしく、あちこちで自慢しているらしい。ただ聞いてみると、モーツァルト風でもベートーヴェン風でもなくカツァリス風だが・・・。 |
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2006年10月 PIANO21 P21022-A |
《カツァリスアーカイヴスVol.10「リスト 1」》 リスト (チャイコフスキー編曲):ハンガリア協奏曲 S.714 ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団 《管理人の独断による推薦度》S |
日本ではすでにEMI1300シリーズでCD化されているものを復刻した「カツァリスアーカイヴシリーズVol.10」。かつて新発見のコンチェルトと話題になった『ハンガリア協奏曲』は、リストが最晩年に愛弟子のメンターのために書いたピアノ協奏曲の草稿を、メンターが手を加えてピアノ版楽譜を完成、オーケストレーションをチャイコフスキーに依頼して(リスト作だということを隠して)できたという、リスト作曲チャイコフスキー編曲という変わった曲。初演も世界初録音もこのカツァリスとオーマンディのコンビ。いまだにもっとも尊敬する指揮者としてオーマンディの名をあげるカツァリスの幸せな思い出的1枚。 |
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2007年2月 PIANO21 P21023-A 2枚組 |
《カツァリスアーカイヴスVol.19「スクリャービン」》 【CD1】 《管理人の独断による推薦度》B |
EMI音源からの復刻。リズム感は小気味よいが意外におとなしい演奏。LPからCDになってかなり音質が向上した。最近またすこしづつ演奏会のレパートリーに加えてきている。こういうきっちりしたスタジオ録音の音源がアーカイブシリーズになって復刻されるのは大歓迎。 1977年パリでのスタジオ録音。 |
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2007年9月 PIANO21 P21024-A 2枚組 |
《カツァリスアーカイヴスVol.2「フレンチミュージック」》 【CD1】 《管理人の独断による推薦度》C |
2002年に発売された「ルイ13世からブーレーズ(フレンチリサイタル)」に(※)の曲を追加して再発売したアルバム。もともとPIANO21は何回か版元が変わったりしてややこしいのだが、こういう発売のされ方をされるとほんとうに複雑でわかりにくい。おまけでボーナストラックには違うライブバージョンを収録。 目新しいところで、ラヴェルの道化師の朝の歌はなんと1968年なので17歳のときのプライベート録音。その他結構隠し撮り音源などもあったりしてコレクターの管理人などは楽しいのだが、一般の人は興味がわくだろうか? リュリのガヴォット&ロンドを3バージョンもきかされて楽しいのだろうか・・・。 複雑な録音データは下記のとおり。 CD1-1,12,15,16 CD2-3,10,11,12 2001年ドイツでのスタジオ録音 CD1-2 CD2-13,15 1989年12月20日津田ホールでのライブ録音 CD1-3 1991年9月7日シュットゥットガルトでのライブ録音 CD1-4~11 1977年5月31日キプロスでのライブ録音 CD1-13,14,17,18,26 CD2-1,5,7,8,9 1988年3月29日名古屋でのライブ録音 CD1-19~24 CD2-16~18 1980年11月9日ミュンヘンでのライブ録音 CD1-25 1967年2月23日ハノーヴァーでのライブ録音 CD2-2 1968年10月24日パリでのプライベート録音 CD2-4 1979年7月7日エテルナハでのライブ録音 CD2-6 1998年6月20日パリでのライブ録音 CD2-14 2000年9月28日スロヴェニアでのライブ録音 |
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2007年1月 PIANO21 P21025-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.4》 モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番ハ長調 K.467(第1楽章&第3楽章カデンツァ-A:カツァリス作)(第1楽章&第3楽章カデンツァ-B:カツァリス作) ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
モーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ第4弾。毎度おなじみ自作のカデンツァは、第21番の第1・3楽章のカデンツァをAパターン(カツァリスのモーツァルト風自作)とBパターン(カツァリスのフリースタイル(やりたい放題))というもの。アンコールでBパターンを弾いた模様。彼の即興演奏のスタイルに似たカデンツァでこのBパターンのほうが当然のことながらおもしろい。 |
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2007年5月 PIANO21 P21027-A 2枚組 |
《カツァリスアーカイヴスVol.20「テオドラキス」》 【CD1】 《管理人の独断による推薦度》B |
ギリシャの世界的な作曲ミキス・テオドラキスは映画音楽などでよく知られているが(アルパチーノ主演の切ない映画セルピコなど)、実際はクラシックもたくさん書いており、同じくギリシャ出身のカツァリスをソロに迎えての自作自演集という趣き。ギリシャの政治運動などでも大物でその波乱万丈の人生をのりこえていまだ現役。一時期カツァリスがオケの客演する際にかならず弾いていたこともあり両者の関係はかなり密接だった。1984年のカツァリスのベルリンフィルの客演も2曲目のピアノ協奏曲。テオドラキスは政治運動による投獄後の最初の復帰作である交響曲第2番の演奏ツアーにカツァリスを指名し、何度も絶賛している。作品は現在音楽というよりも完全に20世紀の古典という感じでライナーノートでもテオドラキス本人がいうようにわずか数十年で結果的に普遍的な古典音楽になてしまったということか。作品はともかく正直いってそんなにピアノパートが難しいわけではなさそう。 1982年のエテルハナでのライブ録音が中心。 |
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2008年1月 PIANO21 P21028-A |
《カツァリスアーカイヴスVol.18「グリーグ」》 グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 op.16 ホルスト・ノイマン指揮ライプツィヒ放送管弦楽団 《管理人の独断による推薦度》B |
最近リリースが続いているアーカイヴシリーズのグリーグ。むかしからカツァリスの重要なレパートリーに入っているグリーグのライブ集。特にコンチェルトは最近は演奏会レパートリーからもはずれてしまったので貴重。これまでのアーカイブシリーズよりは音質も安定しており、ストレスは感じない。とくに6-16の叙情小曲集のベルゲンライブが丁寧に弾いていて美しい。実はこのとき後半で弾いたベートーヴェン交響曲3番の演奏がNHKで放送されたことがあるが、そのときの話をカツァリスにしたところ、NHKの演奏会データ日付が間違っており、その場ですぐに日付を訂正されたことがある(ものすごい記憶力) グリーグ協奏曲(1-3)は、1977年10月9日ローリントンでのライブ録音 4,19-22は、1983年2月19日ミュンヘンでのライブ録音 5は、1998年10月31日エストニアでのライブ録音。 6-16は、1986年5月30日ベルゲンでのライブ録音。 17は、2001年7月21日ニューヨークでのライブ録音。 18は、1975年3月25日パリでのスタジオ録音。 23は、1975年2月パリでのプライベート録音。 |
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2008年10月 PIANO21 P21026-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.5》 モーツァルト:ピアノ協奏曲第8番ハ長調K.246 ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
モーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ第5弾。なんとか続いているこのシリーズだが、これまでの目玉だったカツァリスの自作カデンツァがなく、第8番ではモーツァルトのオリジナルカデンツァを複数収録しているだけ。ネタがなかったのか、めんどくさかったのか、これまでと比べ少し地味な内容。演奏は相変わらず意外に端正で若々しい。しかし、これで1枚2800円というのはやはり少し高いのでは?。。。。 |
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2008年10月 PIANO21 P21030-N |
《ピアノ・レアリティーズ Vol.1 ~トランスクリプションズ》 クライスラー(N.ワネーエフ編曲): プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ(1) 《管理人の独断による推薦度》A |
いまカツァリスイチオシの編曲者キャロル・ベンソンの作品が多く入った、これぞカツァリスというゲテモノ編曲集。ほとんどが世界初録音で、編曲者もドホナーニ以外知らない人ばかり。当然のことながら超絶技巧を発揮する曲が多く、中でも、ベンソン編曲のアルハンブラの思い出は、久しぶりに「ピアノ馬鹿」カツァリスの本領発揮。即興演奏のピースにもよく使われる同音連打の心地よい響きが聴きどころ。最後のグリエールの曲も難曲で美しい曲。 ペンソンとはその後も関係が続き、2018年にはペンソン編曲ものだけを集めた「カロル・A・ペンソン・トランスクリプションズ」をリリースしている。 |
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2009年5月 PIANO21 P21029-A |
《カツァリス・ライヴ・イン・モスクワ~1970年チャイコフスキー国際コンクール・ライヴ》
ショパン:練習曲第22番ロ短調Op.25-10 リスト:超絶技巧練習曲第2番変ロ長調S.139-5『鬼火』 ラフマニノフ:練習曲『音の絵』Op.39より第1曲ハ短調 チャイコフスキー:10月~秋の歌 J.S.バッハ:前奏曲とフーガ第4番嬰ハ短調BWV.849 ハイドン:ピアノ・ソナタ第35番ハ長調Hob.XVI-35(第48番) ショスタコーヴィチ:前奏曲とフーガ第24番ニ短調Op.87-24 チャイコフスキー:ドゥムカOp.59 ラーツ:トッカータ 《管理人の独断による推薦度》C |
2009年最初の新譜リリースは、前から噂のあった、なんと「1970年チャイコフスキーコンクールライブ」! 彼のコンクール歴でも決して注目されたものではないこのコンクールの録音が残っていたことに驚き。演奏はいまでは絶対弾かないような曲もあるものの、録音状態も悪く、ちょっと厳しいが、当時19才のカツァリスの達者ぶりが十分うかがえる。このときのエピソードがライナーノートに本人の手記として載っているので、参考にどうぞ。(こちら) このCDに音源がないということで収録されなかったブーレーズは、なぜか2015年発売されたコンクール記念の10枚組CDに収録されている。 |
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2009年10月 PIANO21 P21031-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.6》
モーツァルト:ピアノ協奏曲第7番K.242(3台のピアノのための協奏曲) モーツァルト:ピアノ協奏曲第10番K.365(2台のピアノのための協奏曲) モーツァルト:ピアノ協奏曲第7番K.242(2台のピアノのための協奏曲) ピアノ: Cyprien Katsaris / Mari Ota / Eung-Gu Kim ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
来日公演があったために、この次の「ウィーンコネクション」が急遽輸入発売になったが、実際の発売順はこちらが先。で、その来日公演の際にこのCDは輸入されず、いまだに入手困難。 順調にリリースを重ねているモツ協シリーズだが、今回は一休みという感じで、2台・3台のための協奏曲。共演者は「Mari Ota、Eung-Gu Kim」という人らしいが、管理人も全く知らず。ライナーノートには、二人とも、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院卒で、現在もザルツブルク在住としかありませんが、どうもこのお二人はご夫婦のようで。 さて、肝心の演奏は別にとりたてて言うほどのことはないのだが、このCDかなり音がいい。ライナーノートには、1999年のライブと書いてあるのだが、どうきいてもライブとは思えない優秀録音ぶり。これまでのシリーズとは明らかに違う音質。おかげで、3台、2台のピアノの定位がはっきり聞きとれて、その意味ではかなり興味深い。3曲ともカツァリスがもちろん1番パートのピアノを担当していて、これが一番左から聞こえ、高音が多いので一人だけ異質にきれいな音を出しているのもはっきり分かる。そういう意味ではなかなか楽しめる一枚。 |
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2009年10月 PIANO21 P21033-N |
《ウィーン・コネクション》
【CD1】 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13『悲愴』 ベートーヴェン:6つのエコセーズ変ホ長調WoO.83 ベートーヴェン:エコセーズ変ホ長調WoO.86 ベートーヴェン:6つのコントルダンスWoO.14(ベートーヴェンの編曲によるピアノ版) ベートーヴェン/リスト編曲:交響曲第7番イ長調Op.92より第2楽章 ヒュッテンブレンナー:和声によるベートーヴェンへの追悼(世界初録音) シューベルト:ヒュッテンブレンナーの主題による13の変奏曲イ短調D.576 シューベルト:16のレントラーと2つのエコセーズOp.67, D.734 リスト:ウィーンの夜会第2番変イ長調S.427-2(シューベルトによるワルツ・カプリス) リスト:ワルツ イ長調S.208a リスト:ワルツS.210b リスト:レントラーS.211 シューベルト/リスト編曲:若い尼D.828 【CD2】 シューベルト/リスト編曲:魔王D.328 ヒュッテンブレンナー:魔王のワルツ(世界初録音) ヒュッテンブレンナー:6つの変奏曲Op.2(世界初録音) シューベルト/ライネッケ&カツァリス編曲:交響曲第7(8)番ロ短調D.759『未完成』(世界初録音) ヒュッテンブレンナー:悲しみの響きによるシューベルトへの追悼(世界初録音) ディアベッリ:ソナチネ ト長調Op.151-1 ディアベッリ:ソナチネ ト長調Op.168-6 ディアベッリ:ソナチネ イ短調Op.168-7 ディアベッリ:ワルツ ディアベッリのワルツによる変奏曲集よりヒュッテンブレンナー、シューベルト、リスト ベートーヴェン:ディアベッリの主題による33の変奏曲ハ長調Op.120より第1変奏、第13変奏、第20変奏、第22変奏 ベートーヴェン/ディアベッリ編曲:弦楽五重奏のための断章ハ長調(世界初録音) 《管理人の独断による推薦度》B |
2009年来日公演のメイン曲目を収録した来日記念盤。最大の聞きものはやはりベートーヴェンの悲愴と未完成というところなのだが、カツァリスらしいウンチクがいっぱい詰まった一枚。 まず、来日公演でも聞かせた悲愴は、実演よりもテンポは抑え気味だが、さらさら弾き飛ばし。もっとボロクソいわれるかとおもったが、意外にみんな受け入れているようで。。。これまでカツァリスのベトソナタといえば、12番、31番というなんか地味なものだけだったが、やっとメジャーな曲を弾いたと思ったら悲愴。これは彼の好み。 未完成のカツァリス編曲は、奇をてらった超絶技巧ではなく曲をしっかり聞かそうとしている良い編曲。やはり音が美しいカツァリスならではの演奏。 意外なところで、シューベルトリストの歌曲が、魔王と若い尼という2曲があり、この2曲は初披露のうえに、なんとシューベルトリストをあれだけ十八番にしているくせに正規録音のCDリリースではこれが初。 そのほか、このアルバムに関するカツァリスのうんちくを紹介すると、 「ヒュッテンブレナーは、シューベルトとベートーヴェンをつなぐ重要な人。シューベルトとベートーヴェンがベートーヴェンの生前にあったことがあるというのは嘘」 (らしい・・・) 「英雄の終楽章のフレーズは4回使われた。最初がここに収録されているコントルダンス。コントルダンスというのは、イギリスの民謡舞曲のカントリーダンスがドイツ語で発音できずになまったもの。2回目がエロイカバリエーション。3回目がプロメテウス、4回目でエロイカ交響曲」 そのほかいろいろ熱く語られたのだが、ふんふん聞いてたら忘れてしまった・・・。 しかし、マニアックなアルバム。。。 |
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2010年04月 PIANO21 P21032-N |
《ヴォヤージュ Vol.1 (旅のアルバム) ヨーロッパ》
1.(スイス) リスト:「旅のアルバム」第2巻「アルプスの旋律的な花」からアレグロ・パストラーレ2.(ドイツ)R.シュトラウス:さびしい泉のほとり(「5つの情緒ある風景 Op.9」から) 3.(オーストリア)J.シュトラウス2世:美しき青きドナウ (シュッツ編曲) 4.(ハンガリー)ブラームス:ハンガリー舞曲より第1番 5. カツァリス:ハンガリー舞曲11番のテーマによる即興曲 6.(チェコ)ドボルザーク:スラブ舞曲 Op72-2 (カツァリス編) 7.(ポーランド)アルバート・ハリス (1911-1974):我がワルシャワの歌 8(ウクライナ)フェリックス・ペティレク (1832-1951): 24のウクライナ民謡から「ドナウ川のプレスブルク」 9-11.(エストニア)ヘイノ・エッレル(1887-1970): エストニアの主題による13の小品よりNo.1/No.7/祖国の旋律 12.(フィンランド)シベリウス:交響詩《フィンランディア》Op.26-7 13.イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955):Kappaleita Lapsille Op. 21からNo.8 14.イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955):ピアノのための5つの小品 Op.20から「ドビュッシーのシルエット」 15.(アイスランド)ヨン・レイフス (1899-1968):アイスランド舞曲集Op.11から第4番 16.(イングランド)ジャン・ラトゥール(1766-1840):ルール・ブリタニア 17.(オランダ)ユリウス・レントヘン(1855-1932):六つの古いオランダの舞曲から羊飼い 18.(スペイン)アルベニス(ゴドフスキー編曲):タンゴ 19.(イタリア)アルフレッド・ジャエル(1832-1882):ラ・トラヴィアータのテーマによるカプリース・ブリランテ 20.(ギリシャ)カラマチィアノス(コンスタンティニディス編曲) 21.(キプロス)ニコラス・エコノム(1953-1993):自由の歌 《管理人の独断による推薦度》B |
PIANO21の2010年初リリースは、2年くらい前から出す出すと言っててようやく出た、「ヴォヤージュ(旅人)」と題するアルバムで第一弾としてそのヨーロッパ編。ベースは来日公演でもやった彼の演奏会レパートリーで「世界音楽めぐり」の中からヨーロッパの国にちなんだ曲で構成。メージャーなものもあるがほとんどは??という国の曲だったり、なぜその国の代表曲がそれ??と思うような、ひねりまくった選曲の1枚。 知らない曲ばかりとはいえ、なじみのない国に思いをはせることができ、なかなか楽しめる。 1.3.4.6 2008年7月スタジオ録音 2.8.11.15.16.19 2007年7月、12月スタジオ録音 5. 2008年11月1日兵庫県立芸術文化センターでのLive 7. 2006年11月25日ワルシャワでのLive 9.10 1998年10月31日エストニアでのLive 12. 2003年4月5日シベリウスアカデミーでのプライベートLive録音 13.14 2004年1月14日フィンランディアホールでのLive 17.20 2005年7月29日ラジオフランスでの放送録音 18. 1988年3月29日名古屋電気文化会館でのLive 21. 1994年3月7日キプロスニコシアでのLive |
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2010年04月 NTSC PIANO21 P21034-N |
《ライヴ・イン・上海 2005》 DVD
リスト:葬送前奏曲と葬送行進曲、灰色の雲、ハンガリー狂詩曲第5番ホ短調《悲愴的な叙事詩》、執拗なチャルダーシュ(カツァリス編)、孤独の中からの神の祝福、リヒャルト・ワーグナーの墓に ワーグナー(リスト編):イゾルデの愛の死 任光:銀の雲は月を追う アレヴィ(ワーグナー編曲):歌劇《キプロスの女王》序曲 シューベルト:劇音楽《キプロスの女王ロザムンデ》D.797の「バレエ音楽第2番」よりNo.9(パウエル編)、セレナード、水車職人と小川、アヴェ・マリア(リスト編) J・S・バッハ:トッカータとフーガ ニ短調BWV.565(カツァリス編) ショパン:夜想曲変ホ長調Op.9-2 ゴットシャルク(カツァリス編):バンジョー カラスコ:アディオス J・S・バッハ(ジロティ編):プレリュード(フリーデマン・バッハのためのクラヴィーア小曲集より) 《管理人の独断による推薦度》C |
PIANO21からリリースされている映像作品としては、カーネギーホールでのショパンライブ、エテルナハ音楽祭ライブに続いて3作目。2005年の上海デビューライブで、かなり熱狂的に迎えられ、これがきっかけで中国でカツァリスが人気者となり、2008年の北京オリンピック記念コンサートに招かれたという記念碑的コンサート。 ただし、演奏ははっきりいって普通。もちろん演奏曲目としては、正式に映像になってないものがほとんどで、それはそれで見ごたえはあるのだが、なんといっても、画質・音質がセルDVDとしては不満が残る出来。正直言えば、NHKが収録した浜離宮公演と比べると画質・音質・演奏の出来すべてにおいて圧倒的なクオリティーの差がある。このあたりは資金の少ない個人のマイナーレーベルの悲しいところ。。。唯一のこのDVDの見どころは、ときどき鍵盤の真上から撮っているアングル。とくにトッカータとフーガで飛び跳ねるカツァリスの手を拝めるのはありがたい。2005年10月5日上海音楽院での収録。なお、この映像は全編、Yoou Tubeに正式にアップされており見ることができる(売る気があるんだか、ないんだか・・・) |
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2010年10月 PIANO21 P21033-N |
《ショパン ピアノ協奏曲第2番 4バージョン》
1.ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21(ピアノと管弦楽のための) エドヴァルド・チヴジェリ(指揮)、クイーンズランド交響楽団 (2010年6月ライブ) 2.ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21(独奏ピアノのための オリジナル・バージョン/ショパン編) 3.ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21(ピアノと弦楽五重奏のための ライヴリー編/世界初録音) ハイデルベルク交響楽団弦楽五重奏団 4.ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21(2台のピアノのための ショパン、エキエル、カミンスキ、フォンタナ編/世界初録音) 《管理人の独断による推薦度》A |
2010年のショパンイヤーの年の来日前に突如発売された驚愕の1枚。ピアノ協奏曲第2番のソロバージョンをこの年の来日公演のメインプロにしただけでは飽き足らず、なんとその来日記念盤ではソロバージョンを含めて4つのバージョン違いをリリースしてしまうという変態さ。。。しかも一番遅い室内楽バージョンは9月の録音→10月来日時に発売と超高速リリースに、2台ピアノバージョンは自身による多重録音!もはややりたい放題の限りを尽くすカツァリスワールドにこの年のカツァマニアは絶句。。。 肝心のこのCDの中身だが、やはりオケバージョンよりは2枚目の室内楽、2台ピアノバージョンのほうが断然おもしろい。とくに室内楽バージョンは伴奏が邪魔にならずにカツァリスの美しい演奏をたっぷり楽しむことができる。またこのCDでは4バージョンをそれぞれ違うピアノで弾き分けているのも興味がそそられるところ。コンチェルトでは、スタインウェイ、ソロバージョンでは珍しくベーゼンドルファー、室内楽バージョンではヤマハCF3、2台バージョンではシュタイングリューバー。 ちなみにカツァリスがショパンのピアノ協奏曲を手掛けるのはもちろんこれが最初だが、公開コンサートでオケ伴奏で演奏したのはこのCDに収録されているクイーンズランド交響楽団との演奏が最初で最後になる可能性大。 |
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2010年10月 PIANO21 P21036-A |
《カツァリスアーカイヴスVol.16「シューマン Vol.2」》
シューマン: ピアノ協奏曲イ短調Op.54シューマン:アルバムの綴りOp.124 シューマン:クララ・ヴィークの主題による変奏曲Op.14 クリスティアン・マンデール指揮日本フィルハーモニー交響楽団 《管理人の独断による推薦度》B |
2010年の来日記念盤として発売されたアーカイヴシリーズ、シューマンの第2弾。相変わらずアーカイブシリーズは番号の打ち方がよくわからないのだが、これはVol.16 となっているもの。一応この年はシューマンのアニバーサリーイーヤーということのリリースなのだろうが、なんと日フィルとのコンチェルトというのでびっくり。この時の演奏がちゃんと録音されて残っていたとは。。。おそらくカツァリス本人はN響との演奏をリリースしたかったはずなのだが、日フィルとは一番多く共演している日本のオケだし、この演奏も案外いい。カツァリスのシューマンの協奏曲はもちろん初リリース。アルバムの綴りは、1980年ミュンヘンでのライブ録音でテルデックでのスタジオ録音に続き、2回目。クララ・・・はテルデックからリリースされていたアンコール集と同音源の再収録。 |
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2011年06月 NTSC PIANO21 P21035N |
《ライヴ・イン・上海 2007》 DVD
1st Part パブロ・チャベス・アギラール(ペルー): 6つのインカの前奏曲より1,2,3,4番 アグスティン・バリオス=マンゴレ(パラグアイ): 悲しみのショーロ(K.ペンソン編曲) ヴィラ=ロボス(ブラジル):ブラジル風バッハ 第4番より「コラール」、「アリア」、ショーロス第5番「ブラジルの魂」 エルネスト・ナザレ:オデオン、情熱的なくちづけ、7日9日(独立記念日)、がんばれカヴァキーニョ 2nd Part イグナチオ・セルヴァンテス(キューバ):ソレダート(孤独)、さよならキューバ ヒナステラ(アルゼンチン):アルゼンチン舞曲集op.2-2 メランコリックな娘の踊り ピアソラ(アルゼンチン):ラ・ミスマ・ペナ、アイ短調のミロンガ、グアルディア・ヌエバ、バチンの少年、天使のミロンガ ヘラルド・ロドリゲス(ウルグアイ):ラ・クンパルシータ(カツァリス編) エルネスト・エロルドゥイ(メキシコ): 熱帯 アルベルト・フラチェッバ:ダンツァ・クリオーヤ マニュエル・M・ポンス:第一番間奏曲 R.M.カンポス:ピアノのためのメキシコ民謡から6曲 ホセ・アントニオ・ゴメス:変奏曲(カツァリス編) (アンコール) シューマン:アラベスク ショパン:ワルツNo.7 収録:2007年10月2日上海 《管理人の独断による推薦度》B |
上海ライブを収録したDVD第2弾。 プログラムは上記の通り、オールラテンアメリカプロというゴリゴリのハードものなのだが、このDVDの最大の見どころはカツァリス自身が行っている各国語の曲目解説のナレーション。英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、ヘブライ語、アラビア語、トルコ語、ギリシャ語、そして日本語は本人がしゃべる解説。中国語は舞台上でのナレーション、韓国語のみ他人による吹き替えです(カツァリス曰くどうしても韓国語だけ難しくてできなかったそうな) このカツァリスの日本語ナレーション、はっきりいってすごい! ただ曲の解説を棒読みしているようなものでなく、もう活弁士のように、おちょくるように語ったり、唸ったり、大活躍! ほとんど完璧に日本語も聞き取れるし、ほんとにこの人耳がいいんだろうなと感心。(公式がこの日本語バージョンをYou Tubeにアップ) そんなわけで、なかなか面白いDVDだが、案の定、画質、音質は前に発売された2005年上海ライブと大差なく、TV収録の延長。とくに音質は音に広がりがなく、ちょっとストレスたまるのですが、まあ仕方なし。 |
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2011年06月 PIANO21 P21039-N |
《モーツァルトピアノ協奏曲全集Vol.7》
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番K.595 (1998年4月22日ライブ) モーツァルト:ピアノ協奏曲第05番K.175 (1997年10月25日ライブ) モーツァルト:ピアノとオーケストラのためのロンドK.382 (1999年3月12日ライブ) ユーン・K・リー指揮ザルツブルクカンマーフィルハーモニー |
久しぶりにでましたモツ協全集Vol.7。 相変わらずライブにもかかわらず音が良くて楽しめるCDなんだが、とにかくはやく全集でだしてくれないものだろうか・・・。 毎度おなじみ注目のカデンツァは、27番が第1・3楽章とも通常のモーツァルトオリジナル。5番は第1・2楽章のカデンツァをモーツァルトのカデンツァでそれぞれ2バージョン、第3楽章ではカツァリスオリジナルのカデンツァを2バージョン披露している。 |
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2011年08月 PIANO21 P21042-A |
《 カツァリスアーカイヴスVol.8 シューベルト 》 シューベルティアーデ音楽祭1993ライブ シューベルト:ピアノ小品第1番変ホ短調D.946-1 シューベルト:ピアノ小品第2番変ホ長調D.946-2 シューベルト:16のレントラーD.366より第1番、第2番、第3番、第4番、第5番、第13番、第10番 シューベルト:12のレントラーD.790より第10番、第8番、第7番、第11番、第3番、第4番 シューベルト:12のドイツ舞曲D.420より第1番、第3番、第4番 シューベルト:16のレントラーD.366より第1番 シューベルト:3つの歌曲(リスト編曲) ~ セレナード、水車職人と小川、アヴェ・マリア シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960 カツァリス:チャイコフスキーとワーグナーの主題による即興曲 マルチェッロ/J.S.バッハ&カツァリス編:アダージョ 《管理人の独断による推薦度》A |
いつも発売される順番がグチャグチャのアーカイヴシリーズだが、Vol.8とされたのはシューベルト。 これは1993年というまさに日本では「ショパンを弾く」フィーバー直後の脂乗りきった時期のシューベルティアーデ音楽祭の当夜のプログラム丸ごとライヴ。かつてNHKFMでも放送されたのですでに持っていた人も多かったが、音質は少しアップグレードしてくれていてうれしい。 プログラムは過去からカツァリスが十八番にしてきたシューベルト作品ばかりだが、何気に実は、大得意中のシューベルトリスト歌曲3曲の正規リリースというのがライヴとはいえ、これが初めてという意外かつ貴重なもの。セレナーデなどはこの時期の演奏が一番テンポが遅くゆったりしているので個人的には好み。 アンコールはこれまたお得意の即興風チャイコ、タンホイザー変奏曲に、マルチェロバッハのアダージョと、なんか今現在と変わらないが元気なカツァリスがここにいる!という感じで嬉しくなる。実はこのような即興演奏も初CDリリース。 さらに地味に意外なのは、弾いているピアノが珍しくベーゼンドルファーなのでこれまた貴重な録音。 そんなわけで聞きどころたっぷりのCD。おすすめ。 1993年7月3日オーストリア/フェルトキルヒ音楽院でのライヴ録音 |
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2011年08月 PIANO21 P21041-N |
《カツァリス・プレイズ・リストVol.1》
CD1(ジプシー&ロマンティック) 1. ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調 2. ハンガリー狂詩曲第3番変ロ長調 3. ハンガリー狂詩曲第7番ニ短調 4. ハンガリー狂詩曲第5番ホ短調『悲愴的な叙事詩』 5. 2つのエレジー 6. 愛の夢 7. ピアノのための小品第2番 8. ピアノのための小品第1番~第4番 9. ピアノのための小品第5番『ため息!』 10. ピアノ協奏曲第2番イ長調 (レンメライト指揮ベルリンドイツ交響楽団 2007年5月1日ベルリンライブ) CD2(アヴァンギャルド、ワーグナーへのオマージュ、哲学者) 11. 葬送前奏曲と葬送行進曲 12. 不運 13. 灰色の雲 14. 悲しみのゴンドラ第1番 15. 悲しみのゴンドラ第2番 16. R.W.-ヴェネツィア 17. リヒャルト・ワーグナーの墓に 18. ピアノ・ソナタ ロ短調 《管理人の独断による推薦度》B 協奏曲2番もロ短調も録音としては貴重だけど・・・ |
立て続けに発売されたこのアルバムは、アーカイブシリーズではなく、一応新録音シリーズの位置づけ。題して「プレイズ・リストVol.1」 このあたり本当にタイトルのつけ方がヘタというか、何が最新で何がアーカイブで、普通の人ならさっぱりわからないよ、本当に! 収録曲は、リストといっても晩年の例の暗いものが多く、まったく大衆受けしない曲ばかり。唯一、来日公演でも弾いた愛の夢あたりがほっとするところ。 1枚目の目玉は、最後に収録された協奏曲第2番。ベルリンドイツ交響楽団とのライブで、FMでも放送されず済みだが、最近にしては珍しくまともなオケとの共演なので貴重。 2枚目の目玉は、なんといっても最後のロ短調ソナタ。カツァリスはこのソナタを、エリザベートコンクール入賞後にベルギーのデッカにソロデビュー盤として録音しており、それがCD化されたのかと思いきや、実は全く違う1973年のプライベート録音、しかもモノラル。ほぼ同じ時期の録音のはずなのに、あえてこちらを収録。。。 こんなの売り物にしていいんだろうか? |
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2011年11月 |
《カツァリス・プレイズ・ショパン~ライヴ録音集》
ショパン: 1.前奏曲第15番変ニ長調Op.28-15『雨だれ』 (ライヴ録音:2010年9月23日、茅ヶ崎市民文化会館) 2.前奏曲第20番ハ短調Op.28-20 3.前奏曲第6番ロ短調Op.28-6 4.前奏曲第7番イ長調Op.28-7 5.前奏曲第4番ホ短調Op.28-4 (以上ライヴ録音:2003年12月12日、ハイデルベルク) 6.パガニーニの思い出 7.ポロネーズ第1番嬰ハ短調Op.26-1 (以上ライヴ録音:1999年6月20日、エヒテルナハ) 8.幻想即興曲 嬰ハ短調Op.66 (録音:1978年、パリ) 9.春 ト短調Op.74-2 10.コントルダンス 変ト長調 (以上ライヴ録音:2003年12月12日、ハイデルベルク) 11.ワルツ第3番イ短調Op.34-2 (ライヴ録音:1989年12月20日、津田ホール) 12.3つのエコセーズ (ライヴ録音:1991年9月7日、シュトゥットガルト) 13.コルトー編:ラルゴ (ライヴ録音:2010年11月6日、ハイデルベルク) 14.練習曲第12番ハ短調Op.10-12『革命』 15.練習曲第3番ホ長調Op.10-3『別れの曲』 16.マズルカ第5番変ロ長調Op.7-1 (以上録音:2010年12月、ハイデルベルク) 17.アレグレット 18.マズール 19.マズルカ第44番ト長調Op.67-1 20.マズルカ第45番ト短調Op.67-2 21.マズルカ第46番ハ長調Op.67-3 22.マズルカ第47番イ短調Op.67-4 23.夜想曲第6番ト短調Op.15-3 (以上ライヴ録音:2010年10月8日、浜離宮朝日ホール) 24.夜想曲第2番変ホ長調Op.9-2 (ライヴ録音:2007年2月23日、ゲッティンゲン) 25.夜想曲第20番嬰ハ短調 26.ピアノ協奏曲第2番ラルゲット (ライヴ録音:2010年11月4日、ハイデルベルク) 《管理人の独断による推薦度》B |
かの名盤1999年のカーネギーホールライブ以来となるショパンライブ集。まあ、一応世間的にはショパンといえばカツァリスとなっているわけで、これで売れなければ何が売れる!というキラーコンテンツのはずなのですが。 さて、このアルバム、ライブ録音集となっているので比較的最近のライブを集めたものだが、数曲スタジオ録音のものもあり、実はこれがこのアルバム最大の目玉。 まず、ライブに関しては、日本でも何回もやった曲が多いため目新しいものはあまりなし。6のパガニーニの思い出は演奏効果もある面白い曲なのだが、短期間だけ弾いてすぐやめたので貴重。 そして、超目玉は、スタジオ録音された、エチュード2曲、革命と別れの歌。革命はどんなにリクエストがあっても絶対に弾かなかった曲だが、これを録音した2010年の来日公演で久々にショパンを弾きまくり、気分が乗っていた上にさんざん日本のファンからプッシュしたこともあってか、突如としてやる気に。ごっつぁんです。別れの曲も録音はNHKショパンを弾くの模範演奏のLD、VHSしかなく、正規CDリリースとしては初。 それから、これも頻繁に弾く8の幻想即興曲は最近のライブではなく、なんと1978年のスタジオ録音。これはカツァリスがまだEMI在籍時代だが自費でスタジオを借りてプライベート録音をしたもの。まあちょっとご愛嬌で収録という感じ。 ということでなかなか初物尽くしのCD。 いままでライブでは弾いたことはあるが初CDの曲: 6、9、13、16、19-21、23 ライブでも弾いたことはなく初CDの曲: 14、15 |
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2011年12月 PIANO21 P21037-N |
《ピアノ・レアリティーズ Vol.2 ~フランスの作曲家~》
1. アメデ・メロー:60の大練習曲より (練習曲第8番、練習曲第44番「Romance」、練習曲第2番「Allegro spiritoso」、練習曲第22番「Nocturne」、練習曲第13番「Andante appassionato」) 2. デオダ・ドゥ・セヴラック:古いオルゴールが聞こえるとき 3. ノエル=ギャロン:小さな乞食 4. ジャン・ギャロン:テーマ・ヴァリエ 5. シモーヌ・プレ=コサード:牧人の歌 6. ジャン=ミシェル・ダマーズ:献辞 7. ジャン=ジャック・ローブリー:前奏曲第4番 8. ジャコブ・タルディアン:ピアノのための小品 9. ・ルネ・ベルトゥロ:ヴァルス・ロワンテーヌ 10. ジャン・ヴィエネル:おそいワルツ、ジャワ 11. アルベール・ラヴィニャック:1台のピアノと4人の奏者のための『8声のギャロップ=マーチ』 12. シプリアン・カツァリス:『枯葉』による即興曲 13. ミシェル・ソニー:ハンガリーの形式によるピアノのための練習曲集より (Allegro moderato、Lento、Andante – Vivace、Reminiscentiel) 14. ステファン・ブレ:ソナタ『ルネサンス』 15. イヴ・クローエ:レングア2 《管理人の独断による推薦度》B |
ピアノラリティーズの第2弾。 要は、超絶技巧珍曲集であるこのシリーズ、Vol.1はまだ編曲ものだったので曲そのものはなじみはあったが、このVol.2ではほとんど知られていない曲ばかり。唯一名前だけきいたことがあるアメデ・メローの超難曲は本人も「クレイジーだ」というほどの超絶技巧の難曲だが・・・。他の曲もコンサートレパートリーになっておらずこれだけではなかなかキツイ内容。 ただ、この中で一番のキキモノは、2008年の来日公演でお試しとして1回だけ西宮公演のアンコールで弾いた、フランス映画音楽メドレーの12『枯葉』による即興曲がライブで収録されていること。なかなか権利関係がクリアされず発売が危ぶまれていたが無事にリリース。こういう曲もほんとに上手い。 その他、11の曲はヴォロディンなどと共演しているものもあり。 |
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2012年2月 PIANO21 P21044-N |
ブラームス:2台のピアノのためのソナタ ヘ短調 Op.34b シューマン/C.シューマン編:ピアノ五重奏曲変ホ長調 Op.44(4手連弾版) シプリアン・カツァリス(ピアノ) エレーヌ・メルシエ(ピアノ) 《管理人の独断による推薦度》C |
久々に出たカツァリスの「なんでこんなCD出す?」シリーズ最新作。 |
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2012年10月 PIANO21 P21045-N |
《ピアノ・レアリティーズ Vol.3 ~トランスクリプション~》
ハチャトゥリアン:組曲『仮面舞踏会』より『ワルツ』(ソリン&カツァリス編) ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『剣の舞』(ソリン&カツァリス編) ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『アダージョ(ローリー編) ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『子守歌(レヴァント編) ハチャトゥリアン:バレエ音楽『スパルタクス』より『スパルタクスとフリギアのアダージョ』(エミン・ハチャトゥリアン編) ボロディン:だったん人の踊り第17番(ブルーメンフェルト編) ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲第2番 Op.17(レイチキス編) ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 Op.27より『アダージョ』(キルコール編) チャイコフスキー:騒がしい舞踏会で Op.38-3(ワイルド編) ドヴォルザーク:わが母の教え給いし歌 Op.55-4 モニューシュコ:私の母(ビェルナツキ編) カルウォヴィチ:悲しむ少女に(ペンソン編) R.シュトラウス:万霊節 Op.10-8(ペンソン編) 《管理人の独断による推薦度》A |
ピアノラリティーズの第3弾。 Vol.1に続き編曲もの。正直ここまでやるかという曲もあり、もうはちゃめちゃ。剣の舞は有名なシフラ編曲ではないが、なかなかすさまじい。これを浜離宮で1回だけ生演奏披露したのも、今考えるともう二度とありえないミラクル。 ラフマニノフの2曲などはなかなか良く、演奏効果もあり、生演奏を期待したいが2台・・・のほうは難しそう。とにかく攻め攻めの1枚。 実はこの後に続く、Vol.4はロシア音楽で2枚組らしく、もはやここまで来るとカツァのマイナー曲、難曲、編曲マニアは制御不能。 |
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2014年02月 PIANO21 P21047-A |
《シプリアン・カツァリス・アーカイヴス Vol.14》 エリザベート王妃国際音楽コンクール・ライヴ1972 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30 ショパン:ポロネーズ第5番嬰ヘ短調 Op.44 ルデュック:ピアノ協奏曲 Op.31 ルネ・デフォセ指揮ベルギー国立管弦楽団 録音時期:1972年5月31日 録音場所:ブリュッセル、パレ・デ・ボザール・コンサート・ホール 《管理人の独断による推薦度》A |
以前から発売されるという情報はあった待望の1枚がとうとうリリース。カツァリスが実質的に世の中に知られるようになった1972年のエリザベートコンクールのライブ。 この中のラフマニノフの協奏曲第3番は彼のデビュー盤としてDGからLPでリリースされており、長らく希少盤ということで手に入りにくかった幻のレコードだった。今回カツァリスがDGから権利を取得してCDで再発売ということに。 その他のポロネーズも本選で弾いたもので、ベルギー国営放送に残っていた録音から収録。ルデュックの協奏曲というのはベルギーの作曲家でコンクールの委嘱作品。かなりの難曲だったらしく、覚えるのに、苦労したとカツァリスが度々語るエピソードあり。 やはり最大の聞き物は、ラフ3協で、このときほとんど初演奏だったらしいが、コンクール独特の緊張感の中、怖いもの知らずで弾き飛ばす最終楽章のOccia部分などは、現代では誰もまねできないだろうぶっ飛び演奏。(本人ももう2度とできないだろうが) カツァリスの同曲は、この5年後にライプチヒのオケとやったものが、すでにアーカイブシリーズでリリースされており、コンチェルトでは珍しい2枚目リリースとなった。 付属の解説がカツァリスの手記になっており、おもしろいので訳しました。(こちら) |
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2014年06月 PIANO21 P21051-N |
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73『皇帝』(ピアノ&オーケストラ伴奏オリジナルバージョン) ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73『皇帝』(カツァリス編曲ピアノソロバージョン) シプリアン・カツァリス(ピアノ) アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(アカデミー室内管弦楽団) 指揮:サー・ネヴィル・マリナー 録音時期:2014年4月(オケ伴奏)、2013年(ソロバージョン)
《管理人の独断による推薦度》S |
2013年1月の日本公演で初演したピアノ協奏曲をソロバージョンにして弾くいわゆる「楽団ひとり」演奏のベートーヴェン皇帝が2014年4月に録音し、6月発売という超スピードリリース。このピアノ協奏曲ソロバージョンについてはCDリリースではショパンの2番協奏曲に続いて2枚目となり、今回もショパンと同様にそのソロバージョンとのカップリングでオケ伴奏のオリジナルバージョンも収録されている。注目すべきは両方とも満を持してのスタジオ録音となっており、特にこれまでオケとのコンチェルトは正直がっかりなオケとのライブで収録されることが多かったため、音質、演奏ともに満足できる久々の会心作。オケ伴奏はマリナー指揮のASMIFがつとめ、これは、これまで巨匠との共演を避けてきたカツァリスが2011年10月に日本でマリナーN響と共演した時に意気投合して実現したもの。そりゃマリナーだから気持ちよくやらせてくれるでしょう。かつてオーマンディに感動したカツァリスらしいエピソード。 CDのメインはやはりソロバージョンのほうで、還暦をむかえたとは思えない超絶技巧ぶりを発揮し、まさにカツァリスワールド。編曲のほうもかなりうまくいっているほうで、一部のどうしようもない個所でも無理せず処理しており、カツァリスの数ある自身の編曲ものの中でも最高の部類に入る出来栄え。20年前に完結した同じベートーヴェン交響曲のソロバージョンの完結編としてこれもピアノ演奏史上に残る演奏として記憶したい。 ちなみに、この協奏曲ソロバージョンは、他にリストの2番をやはりカツァリス自身の編曲でレパートリーとしているが、これも録音はすでに済んでいるものの、リリース順番待ちになっている。 |
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2014年11月 PIANO21 P21052-N |
《111ピアノ・ヒッツ》(5CD)
Disc1 J.S.バッハ:前奏曲第1番ハ長調 BWV.846(平均律クラヴィーア曲集第1巻より) J.S.バッハ/グノー編:アヴェ・マリア アディンセル/ギール、カツァリス編:ワルソー・コンチェルト ショパン:ポロネーズ第6番変イ長調 Op.53『英雄』 シューマン:兵士の行進(子供のためのアルバム Op.68より) ブラームス/ムーア編:子守歌 Op.49-4 タレガ/ペンソン編:アルハンブラの思い出 ジャゾット:アルビノーニのアダージョ* ショスタコーヴィチ/ノアック編:ワルツ第2番(ジャズ組曲第2番より) バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 シューベルト:ワルツ第10番(12の高雅なワルツ Op.77, D.969より) ヨハン・シュトラウス2世/シュット編:ウィーンの森の物語 グルック/チェイシンズ編:メロディー(バレエ音楽『オルフェウス』より)* マスネ/マスネ編:瞑想曲(歌劇『タイス』より) ショパン:練習曲第12番ハ短調 Op.10-12『革命』 カツァリス:日本の歌『さくら』 による即興曲 エルガー/シュミッド編:行進曲『威風堂々』第1番 Op.39-1 ヘンデル/即興アレンジ:カツァリス:サラバンド(組曲第11番ニ短調 HWV.437より) C.P.E.バッハ:行進曲ニ長調 BWV.Anh.122(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より) C.P.E.バッハ:ソルフェジエット ハ短調 H.220, Wq.117:2 ゴットシャルク/カツァリス編:バンジョー~ゴットシャルク・ファンタジー ゴットシャルク/カツァリス編:アメリカン・スケッチ Disc2 リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 ハイドン/クレメンティ編:第2楽章『アンダンテ』(交響曲第94番ト長調『驚愕』Hob.I-94より) クープラン:収穫をする人たち(クラヴサン曲集第2巻より) シューマン:収穫の歌(子供のためのアルバム Op.68より) シューマン:楽しい農夫(子供のためのアルバム Op.68より) シューマン:トロイメライ(子供の情景 Op.15より) シューベルト/リスト編:アヴェ・マリア Op.52-6, D.839 ラフマニノフ:前奏曲ト短調 Op.23-5 マルチェッロ/J.S.バッハ、カツァリス編:第2楽章『アダージョ』(オーボエ協奏曲ニ短調 Op.1より) メンデルスゾーン:春の歌 Op.62-6(無言歌集より) シューマン:乱暴な騎手(子供のためのアルバム Op.68より) ショパン:前奏曲7番イ長調 Op.28-7 ビゼー/ホフマン編:ハバネラ(歌劇『カルメン』より) ビゼー/編曲者不詳:ファランドール(劇音楽『アルルの女』より) 作曲者不詳:メヌエット ニ短調 BWV.Anh.132(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より) ブラームス:間奏曲第2番変ロ短調 Op.117 伝モーツァルト/カツァリス編:バター付きパン シューベルト:コティヨン変ホ長調 D.976 スクリャービン:アルバムの綴り(3つの小品 Op,45より) ベートーヴェン/リスト、カツァリス編:第4楽章『歓喜の歌』(交響曲第9番ニ短調 Op.125より) ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 Op.64-2 Disc3 マンシーニ:ピンク・パンサーのテーマ サン=サーンス/ゴドフスキー編:白鳥(『動物の謝肉祭』より) 作曲者不詳:ミュゼット ニ長調 BWV.Anh.126(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より) J.S.バッハ:アリア(ゴルトベルク変奏曲 BWV.988より) リュリ:クーラント D.スカルラッティ:ソナタ ハ長調 K.159 ファリャ:火祭りの踊り(バレエ音楽『恋は魔術師』より) オルフ/エリック・チュマチェンコ編:全世界の支配者なる運命の女神~おお、運命の女神よ/運命の女神に傷つけられて(カルミナ・ブラーナより) シューベルト:ワルツ第19番(36の独創的舞曲『最初のワルツ』 Op.9, D.365より) ショパン:練習曲第3番ホ長調 Op.10-3『別れの曲』 ラヴェル/シャルロ編:眠りの森の美女のパヴァーヌ(組曲『マ・メール・ロワ』より)* モーツァルト:トルコ行進曲(ピアノソナタ第11番イ長調 K.331より) ダンドリュー:小笛-ロンドー シューベルト:楽興の時第3番ヘ短調(6つの楽興の時 Op.94, D.780より) ヴィヴァルディ/ファリーナ編:第2楽章『ラルゴ』(『四季』~協奏曲第4番ヘ短調 Op.8, RV.297『冬』より) ヘンデル/ツェルニー編:ハレルヤ(オラトリオ『メサイア』より) J.S.バッハ/カツァリス編:バディネリ~バーレスク・スタイル・アレンジ(管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV.1067より) シューベルト:ワルツ第35番(36の独創的舞曲『最初のワルツ』 Op.9, D.365より) ヴァイル/編曲者不詳:タンゴ・バラード(『三文オペラ』より) カツァリス:韓国の歌『アリラン』 による即興曲 カツァリス:クリスマスの思い出(ファースト・ヴァージョン)~グルーバーの『きよしこの夜』による幻想曲 ベートーヴェン:第1楽章『アダージョ・ソステヌート』(ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2『月光』より) ドビュッシー:月の光(ベルガマスク組曲より) シューベルト:軍隊行進曲第1番ニ長調 Op.51-1, D.733(リスト:演奏会用大パラフレーズ) ワーグナー/ブラッサン、カツァリス編:ワルキューレの騎行 シューマン:間奏曲(『ウィーンの謝肉祭の道化』より) プロコフィエフ:第3楽章『プレチピタート』(ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 Op.83『戦争ソナタ』より) Disc4 シフラ:演奏会用練習曲第1番(リムスキー=コルサコフの『熊蜂の飛行』による) モーツァルト:第2楽章『アンダンテ』(ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467より)~リ・ユンク指揮、ザルツブルク・カンマーフィル J.S.バッハ/カツァリス編:トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565 チャイコフスキー:6月『舟歌』(四季 Op.37aより) ブラームス/カツァリス編:ハンガリー舞曲第1番ト短調 ブラームス/レーガー編:第3楽章『ポコ・アレグレット』(交響曲第3番ヘ長調 Op.90より) ルビンシテイン:メロディー ヘ長調 Op.3-1 ドリーブ/ドホナーニ編:ワルツ(バレエ音楽『コッペリア』より) パッヘルベル/カプドヴィーユ編:カノン ショパン:前奏曲第16番変ロ短調 Op.28-16 ボロディン:夜想曲(小組曲より) カツァリス:様々な主題による即興曲(ブラームス:ハンガリー舞曲第4番、オッフェンバック:『ホフマン物語』より『舟歌』、モーツァルト:『魔笛』より『恋人か女房が』、サン=サーンス:『サムソンとデリラ』より『あなたの声で心は開く』、ヴェルディ:『椿姫』より『プロヴァンスの海と陸』、他) 任光/王建中編:彩雲追月 ラフマニノフ:第3楽章『フィナーレ』(ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30より)~ルネ・ドフォッセ指揮、ベルギー国立管 Disc5 ハチャトゥリアン/ソリン、カツァリス編:剣の舞(バレエ音楽『ガイーヌ』より) サティ:ジムノペディ第1番 フォーレ/コルトー編:ドリーの庭(組曲『ドリー』 Op.56より) J.S.バッハ:ミュゼット ト長調(イギリス組曲第3番 BWV.808より) ショパン/ショパン編:第2楽章『ロマンス-ラルゲット』(ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11より) シューベルト:レントラー第5番(8つのレントラー D.681より) ブラームス:ワルツ第15番変イ長調 Op.39-15 ドヴォルザーク/カツァリス編:スラヴ舞曲ホ短調 Op.72-2 ベートーヴェン:バガテル第25番イ短調 WoO.59『エリーゼのために』 マルティーニ/ビゼー編:愛の喜びは-ロマンス リスト:夜想曲第3番『愛の夢』 メンデルスゾーン/メンデルスゾーン編:結婚行進曲(劇音楽『夏の夜の夢』より) チャイコフスキー/タネーエフ編:花のワルツ(バレエ音楽『くるみ割り人形』 Op.71より) グリーグ/グリーグ編:朝の気分(ペール・ギュント組曲第1番 Op.46) ロドリーゴ/ロドリーゴ編:我が心のアランフエス(アランフエス協奏曲より)* カツァリス:マイルドレッド・J&パティ・S・ヒルの『ハッピー・バースデー・トゥ・ユー』による幻想曲(ファースト・ヴァージョン) ガーシュウィン/ガーシュウィン編:ライザ(ソングブックより) バーンスタイン/スミット編:ジェッツ/ジャンプ/チャチャ(ウェスト・サイド・ストーリーより3つの楽章) ヴィラ=ロボス/グセー編:アリア『カンティレーナ』(ブラジル風バッハ第5番より)* ピアソラ:ラ・ミスマ・ペーニャ カラスコ:アディオス 《管理人の独断による推薦度》A |
これでもかというほどカツァリスらしさが詰まった「カツァリス版ピアノ名曲集」なんと5枚組み。 これまで録音してこなかった意外な名曲の新録音もあれば、おなじみのレパートリーでの新録音もあれば、待ち焦がれていた正規発売ものもあれば、過去の音源の再収録もあったりの、盛りだくさん。 それぞれの録音データはリンク先の記事を参考にどうぞ。 CD1&CD2 CD3&CD4&CD5 いまさらですが、トルコ行進曲とかエリーゼのためになんかはどういう心境の変化? |
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2015年8月 PIANO21 P21053N |
《クラリネットとピアノのための作品集~ブラームス、サン=サーンス、クルーセル》 ブラームス:クラリネット・ソナタ ヘ短調 Op.120-1 カトリン・ハーゲン(クラリネット) |
1991年生まれの若いクラリネット奏者、カトリン・ハーゲンとの共演。カツァリスがかつて芸術監督を務めていたルクセンブルクのエテルナハ音楽祭の地元の音楽学校でクラリネットの教授である関係からの共演と思われる。 それ以降、何回かこのエテルナハ音楽祭のライブでも共演している。 |
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2015年8月 PIANO21 P21046N |
《4手のためのロシア・ピアノ作品集~グリンカ、チャイコフスキー》 グリンカ/バラキレフ編:2つのロシア民謡による幻想曲『カマリンスカヤ』 シプリアン・カツァリス(ピアノ) 《管理人の独断による推薦度》B |
1977年生まれのゴリゴリの超絶技巧派ロシア人ピアニスト、アレクサンドル・ギンジンとの共演。仲がいいピアニストはほとんどいないカツァリスだが、このギンジンとは仲がいいらしく、たびたび共演している。さすが似たもの同士の技巧派の共演とあってなかなか聴かせる。ギンジンはナクソスからシューベルトリストの歌曲集を何枚も出しているので、それもお薦め。 |
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2016年5月 PIANO21 P21054N |
《アルトとヴィオラ、ピアノのための歌曲集》
ブラームス:2つの歌 Op.91 ヴォルフ:ゲーテ歌曲集より第9曲「ミニョン~あの国をご存知じですか」(ブルーノ・グセー編/世界初録音) レフラー:4つの詩 プティジラール:エルザの狂人~ルイ・アラゴンの詩による6つのメロディ(世界初録音) セシル・エロワール(アルト) ピエール・レナール(ヴィオラ) シプリアン・カツァリス(ピアノ) 《管理人の独断による推薦度》C |
アルト歌手のセシル・エロワールとバリオペラ座ヴィオラ奏者のピエール・レナールとの共演。突然、はじまった謎のクラウドファンディングで作成したCD。確かに売れそうにないし、そうでもしないと製作できそうになさそう。 このエロワールは、2002年にヴィクトルユーゴーの詩による歌曲集でカツァリスと共演している。クイケンとの共演や、レザールフロリサンの公演に参加しているみたいなので、そっち系の歌手なんでしょう。好印象。 |
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2016年10月 PIANO21 P21055N |
《親和力~ピアノ小品集~ありがとうショパン、さよならラフマニノフ》 1. ベートーヴェン:『エグモント』序曲 《管理人の独断による推薦度》A |
最近、共演ものばかりだったが、久しぶりにでたソロ新譜。2016年10月の来日公演曲をメインとし、タイトルの意味はよくわからんが、それなりにおもしろい曲が並ぶ。最大の謎だった、エグモント序曲のピアノ編はベートーヴェン本人の編曲による可能性が高いと。 そしてこのCDの最大の利き所は、音質。正直、ここ最近のPIANO21の音質は奥行きがなくペタペタで不満だっただけに、最初のエグモントを聞いた瞬間におーっと驚いた。実はこのCDと次の広瀬悦子との共演盤もそうなのだが、広瀬悦子紹介のレコーディングエンジニアに代わったらしく、それが原因かも。とにかくこの改善は朗報。 |
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2016年12月 PIANO21 P21056N |
《4手ピアノ、2台ピアノのためのロシア・バレエ音楽編曲集》 シプリアン・カツァリス&広瀬悦子 ストラヴィンスキー:『火の鳥』第2組曲(アキレアス・ワストル編 2台ピアノ版)(世界初録音) ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『だったん人の踊り』(アン・ポープ編 2台ピアノ版) チャイコフスキー:バレエ組曲『眠りの森の美女』Op.66aより『アダージョ:パ・ダクシオン(薔薇のアダージョ)』(ラフマニノフ編 4手ピアノ版) チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』Op.71a(小序曲、行進曲、金平糖の踊り、ロシアの踊り(トレパーク)、アラビアの踊り、中国の踊り、あし笛の踊り、花のワルツ)(エドゥアルト・ランガー編 4手ピアノ版) チャイコフスキー:バレエ音楽『白鳥の湖』Op.20より(ロシアの踊り、スペインの踊り、ナポリの踊り)(ドビュッシー編 4手ピアノ版) ハチャトゥリアン:『ガイーヌ』第3組曲より『剣の舞』(アドルフ・ゴットリーブ編 2台ピアノ版) ハチャトゥリアン:『ガイーヌ』第1組曲より『レズギンカ』(ヴィクトル・バビン編 2台ピアノ版) 録音時期:2016年4月 録音場所:サン・マルセル福音教会 《管理人の独断による推薦度》B |
同じパリ在住の日本人ピアニスト広瀬悦子とのはじめてのデュオCD。広瀬悦子との出会いは、カツァリスが数年前にマルセイユのオケとリストのピアノ協奏曲第1番(2番でなく1番!)を弾き予定だったのをキャンセルした代役が広瀬悦子だったことらしい。2016年12月の来日公演でも披露した、チャイコや火の鳥はなかなか良い。 さて、この二人の共演、まだCDを作成する計画はあるらしく、あの来日公演でも弾いた曲を全曲入れるとか、入れないとか。。。 |
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2017年11月 PIANO21 P21057N
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カツァリス:テオドラキスの『その男ゾルバ』による大幻想曲~ギリシャ狂詩曲(世界初録音) 録音時期:2017年6月 《管理人の独断による推薦度》A |
同じギリシャ出身の作曲家ミキス・テオドラキスの曲を題材にしたカツァリスの自作曲を中心としたなんとも意欲的なアルバム。1925年生まれでいまだ存命のテオドラキスとカツァリスは盟友ともいえる関係で、その思いをこめたこの曲をなんとかテオドラキスに聞いてもらいたい一心で録音したらしい。とくに1曲目のゾルバの主題による自作曲はなんと50分を越える大曲。「長い曲」は嫌いといって弾かないカツァリスにとってどれだけ思いが詰まっているかこれでわかる(笑) テオドラキスの曲は2007年にアーカイブシリーズにてコンチェルトなどがすでに発売されている。 |
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2018年1月 PIANO21 P21058N |
《カロル・A・ペンソン・トランスクリプションズ》
J.S.バッハ:聖なる亡きがらよ、安らかに憩いたまえ(*) 録音時期:2008年6月~2017年10月 《管理人の独断による推薦度》B |
2008年に発売された「ピアノレアリティーズVol.1 トランスクリプションズ」で衝撃の「アルハンブラの思い出」や「マーラー交響曲第5番アダージェット」の編曲者であるカロル・ペンソンの編曲物だけを集めたマニアックな1枚。(*)がついているもののみ今回が初出で、そのほかはPIANO Raritiesシリーズなどで既発売ものからの再収録。 | |
2019年12月 PIANO21 P21060N |
《ベートーヴェン~クロノロジカル・オデッセイ》
[CD1] [CD2] [CD3] [CD4] [CD5] [CD6] 《管理人の独断による推薦度》S |
およそ2年ぶりとなるPIANO21からの新譜は、2020年のベートーヴェン生誕250周年に先駆けて、ベートーヴェンのオリジナル作品、編曲作品を作曲年代順にならべるという企画物6枚組みだが、これが予想に反して素晴らしい! 作品年代順にならべるという企画自体はそれほど効果があるとは思えないが、選曲はなかなか素晴らしい。特に1-2枚目での初期の作品はおもしろいし、演奏も丁寧。そしてなんといっても3枚目では弦楽四重奏とスプリングソナタの編曲ものが素晴らしい。ベートーヴェンのVnソナタはピアノ要素が多めということは有名だが、まったく編曲に無理が無く、Vnの名曲が見事に変身している。5枚目のクロイツェルソナタ、そして来日公演でも弾いたVn協奏曲第3楽章の編曲物も負けず劣らず素晴らしい。このVn編曲物の3曲は出色。残念ながら、Vn協奏曲は第3楽章だけで全曲の編曲はないらしい。 そして、編曲物のほかに、ソナタで新レパートリーが何曲も! 月光、熱情、テンペスト、テレーゼ、ラストソナタと聴き応え十分。特に熱情ソナタの最終楽章はプロコの戦争ソナタ最終楽章かと思わせるどうかしてるすっ飛ばしっぷり。やはりソナタだけでコンサートやってもいいのでは?と思うが・・・。 録音もちょっとキンキンするところはあるものの、教会で録音するようになってから高音質を継続していて、なによりこのようないろいろな曲が収録されているのに全部同じ時期に録音しているため、音質が揃っていて、これまでのようなオムニバス盤と違って聞き易い。 間違いなく、これまでのPIANO21シリーズの中ではOne of the Best級のCD!
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2020年9月 PIANO21 P21061N |
《ハープ・ミーツ・ピアノ Harp meets Piano》
ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲第1番ト短調 Op.5 「幻想的絵画」 より 第2曲「夜 ~愛」、第3曲 「涙」 録音時期:2017年7月 《管理人の独断による推薦度》B |
ベートーヴェンの6枚組の次に出たCDは企画物「ハープミーツピアノ」。ハープとピアノという珍しい組み合わせで、カツァリスはこのハーピストクレと2015年にコンサートも行っている。曲は編曲ものが多いが、フランスの1986年生まれの若い作曲家シェスノーのコンタンプラシオン、タブローというのはカツァリスからこのCDのために依頼して作曲された完全オリジナル曲。 演奏のほうは、特に肩に力を入れることのない究極のヒーリングミュージックのようで、静かな場所でのBGMに最適。カツァリス自体最近の録音では音が軽く、ときにハープの音のように聞こえることもあるくらいなので親和性十分というより、ぼーっと聞いてるとどっちがピアノか一瞬分からなくなるくらい。ピアノは最近にしては珍しいスタインウェイ。 |
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2020年6月配信PIANO21
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《Original Works Used for Mozart’s Concertos》配信限定 モーツァルト初期ピアノ協奏曲のオリジナル作品集 ヘルマン・フリードリヒ・ラウパッハ:チェンバロとヴァイオリンのためのソナタOp.1-5 第1楽章(第1番K37第1楽章のオリジナル) ヴァイオリン:Ariane Volm 録音時期:2014年 |
2020年6月ころからAmazonやAppleなどで突如始まったモーツァルトピアノ協奏曲の配信販売と同時に同じく配信された「モーツァルト初期ピアノ協奏曲のオリジナル作品集」。モーツァルトのピアノ協奏曲は第1番K37から第4番K41と3つのピアノ協奏曲K107は同時代の作曲家の編曲を組み合わせたものとされており、これがその元ネタとなっているものだけを集めたアルバム。究極の企画もので録音的にも非常に珍しいはず。ヴァイオリン伴奏はAriane Volmという人で、ハイデルベルクのオケメンバーらしい。
Appleストア:https://music.apple.com/jp/album/original-works-used-for-mozarts-concertos-k-37-39-40-41-107/1517661577 |
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《Mozart Complete Piano Concertos》配信限定 Vol.1 : Vol.2 : Vol.3 : Vol.4 : Vol.5 : Vol.6 : Vol.7 : Vol.8 : Vol.9 : Vol.10 : Vol.11 : Vol.12 : 《管理人の独断による推薦度》A |
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CDでは2011年にVol.7を最後に発売して以来止まっていたモーツァルトピアノ協奏曲全曲シリーズのリリースが2020年に入り突如配信限定で再開。ややこしいのはこれまでCDで発売していたVol.1-7が順不同だったものを、Vol.1から再発売し、配信限定のこちらはほぼ番号順ということで、どれがCDで既発売かわかりにくい。CD未発売は以下の通り。 |
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《Hope for an Ideal Ocean》(Inspired by ‘The Outlaw Ocean’ a book by Ian Urbina) 配信限定 すべてカツァリスの自作: |
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ニューヨークタイムズのジャーナリスト、イアン・ウルビナの著書「The Outlaw Ocean(海の無法者)」の内容に賛同して作成されたカツァリスの自作集。PIANO21のロゴはあるものの、実質はこのプロジェクト自体のオーナー「Synesthesia Media」の発売というのが正しそう。この本自体はかなりゴリゴリの硬派なノンフィクションで数々の賞を受賞している問題作らしいのだが、カツァリスの曲はムード音楽仕様で美しく、ちょっと物悲しい。この本に触発されて書いたという建前だが、この中の10曲目「Poem of the Ocean」,17曲目「Souvenirs」,18曲目「Tale of the Deep」 の3曲は、2009年の新宿文化センターで弾いたことがある曲なので新曲ではない。また1曲目の「Appassionato」は2020年1月のルイヴィトンコンサートで弾いている。 おそらく配信のみでCD化はされないと思われる。 |
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《J.S.バッハ:ピアノ作品集~未発表 1994&2000録音集》 Disc1「ア・ニュー・バッハ・リサイタル」 Disc2「バッハ、ジ・アレンジャー」 録音時期:2000年6月(5,10,11,14) 1994年6月(1-4,6-9,12,13) 《管理人の独断による推薦度》B |
配信ではないDiscとしては2021年初となったものは突然のバッハ作品集で未発表録音を集めたもの。Disc1はバッハのオリジナルまたは編曲もの、Disc2はバッハが他人の曲を編曲したもの。1994年と2000年の録音だが、1994年は SONY CLASSICAL で録音したイタリア風バッハのときで、2000年は PIANO21 のバッハリサイタルVol.1のときの録音。聞けばはっきりわかるのだが、1994年の SONY CLASSICALの録音が当時のハイクオリティを保って残っており素晴らしい。なお、カツァリスのアンコールピースとしてよく演奏されるDisc2のマルチェロのオーボエコンチェルト第2楽章アダージョは、この前に映画アレグロのサウンドトラック用に2005年に録音したものが発売されていたもののPIANO21からは初リリース。しかし録音年代は1994年なのでこのCDのほうが先の演奏となる。 |
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2021年12月
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《サン=サーンス:ピアノ独奏作品集》 Disc1 Disc2 付属DVD 録音時期:2020年4月~8月、2021年1月 《管理人の独断による推薦度》S |
サンサーンス没後100年(2021年)のアニバーサリーイヤー年末に突如発売。日本公演でも弾いていた動物の謝肉祭のガルバン編に加えて、なんとオルガン交響曲、ピアノ協奏曲第2番の楽団ひとりバージョンなど編曲ものオンパレード。とくにオルガン交響曲第2楽章のオルガンパートの音色は本当にオルガンに聴こえる! これだけでも1万点! おまけDVDに史上初のオリジナル映画音楽となった映画「ギーズ公の暗殺」も。謝肉祭「ピアニスト」での4か国語スピーチ日本語Ver.は「モウコンナノヒケナイヨー」。これでもかという聴きどころ満載のCD。レコ芸特選も納得! |
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《ハイドン ピアノ協奏曲集》 ハイドン:ピアノ協奏曲ニ長調 Hob.XVIII:11 ステファニー・ゴンリー(ヴァイオリン) 録音時期:2013年4月29,30日 |
2011年10月に日本で初共演した巨匠マリナーとは例の皇帝のCDが発売済みだが、このハイドンは皇帝が録音された2014年よりさらに1年前の2013年4月の録音。これまでハイドンと皇帝は同時に録音されて皇帝のみ発売されたと思ってたのだが、違ったらしく、カツァリスに「マリナーとは録音セッションを2回やったのか」と確認したら、Yesとのこと。前に同時に録音したってきいた記憶があるんだけどな。いずれにしても、テルデックの初期を除いて、正直優秀なオケとの共演盤がないカツァリスの協奏曲録音なので、ちゃんとした(泣)オケが伴奏してくれるだけでありがたい。しかもスタジオ録音で。演奏は意外にオーソドックスで端正。有名ないいわゆる11番コンチェルトでは、ハイドン作といわれるカデンツァを2バージョン収録。珍しいト短調の協奏曲はハイドン作かどうか疑わしいらしく、だからこそあえての収録がカツァリスらしいが、カデンツァがないので本編でもカツァリス作、別バージョンではかなりハイドンとはかけ離れた即興カデンツァになっている。惜しむらくはこの時期のCDは録音がイマイチで、このCDでもモヤっとした音でちょっと残念。 |