5枚組の 「111 PIANO HITS」がとうとうリリースされましたが、意外なものが再録音されていたりして、なかなか興味深いので録音データをまとめてみました。
カツァリスは基本飽き性なので、一度自分のレパートリーにして録音したものは、再録音するということはありません。また、ライブで弾いた曲もそのときに録音せずに、後になって録音するということもありません。
ところが、今回その両方の点で予想を裏切ってくれました。結果かなり多くのものが新録音、初出ということになっています。
まずはCD1からです。
いきなりCD1-1のバッハプレリュードBWV.846 が初出の再録音です。このあたりは確実に既存音源の使い回しかと思われましたが、意外にも新録音でした。特にこのバッハは、2000年6月録音のP21007「バッハVol.1」と、2005年10月録音の「アレグロサウンドトラック」に引き続き、3回目の録音となり、カツァリスにとって異例中の異例となります。よほど前のものが気に入らないのだろか・・・。
CD1-2,3 のバッハ・グノーのアヴェマリア、ワルソーコンチェルトは初出新録音、とうとう録音したかという感じ。
CD1-4の英雄ポロネーズ、これはさすがにSONY CLASSICAL録音からの再収録です。
CD1-5、6も初披露。5のシューマンは何曲かこのアルバムに散りばめられているのだが、なんか煩雑で聴きにくい。。。
CD1-7のアルハンブラは、再発売です。
CD1-8からCD1-18まで、ずっと初出の新録音。とくにバルトークとかカツァリスにしては珍しい。
あと、CD1-17でJ.シュトラウスのシュット編でウィーンの森の物語がありますが、おなじシュット編でドナウはすでに録音済みなので、それを再収録してもよさそうなのに、あえてもう1曲新録音というのが、らしくなく、やる気に満ちていますな。
CD1-19/20も再収録もの。さすがに革命をもう一度とはいかないわな。
CD1-21 さくら即興曲は、これまでライブのアンコールなどで弾いていたものをスタジオ録音して収録。ライブ音源があるはずなので、それを収録せずに、録音しなおしたところが、これまた、珍しくやる気満々。。。
CD1-22 初出の新録音の威風堂々第1番。これもまた意外で、数年前のライブでよく弾いたので、すでに消化済みの曲にもかかわらず、今回あらためてスタジオ録音するとは。。。
CD1-26 バンジョーはライブ録音ですが、これまで出てなかった別テイクの初出音源です。
続けてCD-2
CD2-1 ハンガリー狂詩曲第2番は、既発売ものの再収録です。
CD2-2から5のハイドン、クープラン、シューマンまでは初出、新録音。
CD2-6のトロイメライがなんとまた新録音。カツァリスのトロイメライは、テルデックスタジオ録音盤に、アーカイブシリーズに収録されている1989年津田ホールでのライブがあるので3回目のリリースとなります。映像ではエテルナハライブもあります。
CD2-7のシューベルトリストのアヴェマリアは新録音ではないものの、2000年のライブで、これまでリリースされておるものとは別テイクライブなので初出です。トロイメライとかも新しくスタジオ録音するなら、これもすればいいのに。。。(ていうかシューベルトリストの歌曲ははやくスタジオ録音で1枚アルバム作ってほしい。。。)
CD2-8は再収録もの。
CD2-9のマルチェロバッハのアダージョは、山ほどライブで弾いてるし音源もあるのに、これまたスタジオ録音の新録音。またスタジオ録音でも例のアレグロのサウンドトラックにあるので、2回目の録音となります。
CD2-10 無言歌より春の歌。初出、新録音なのだが、これはうれしい! とうとう無言歌やるか? 他も録音してほしい!
CD2-12 ショパン前奏曲7番。なんとこれも新録音。これなんか、SONY CLASSICAL盤があるんだから絶対再収録だと思ったのに! 一方、CD-4-10に収録されている同じショパン前奏曲16番は、ソニー盤の再収録なのだから、ますますわけわからんぞ。
CD2-13,14 ハバネラ、ファランドール、名曲アルバム集らしい曲。案外来日公演とかで弾くかも?
CD2-16 ブラームス間奏曲2番。いままでも弾いてもおかしくない曲だったと思うが、とうとうここで録音。
CD2-17 バターブレッド。これもアンコールでよく弾く曲だが、あらためてスタジオ録音。CDではテルデック盤のライブ集以来なので40年ぶりくらい?
CD2-18 シューベルトもかつてEMI盤以来の再録音。
CD2-20/21 第九第四楽章とショパンワルツ7番は再収録。さすがにね。。。
以上CD1/2の録音データ&ミニ解説でした。残りは後日。つづく。。。
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