カテゴリー: CD情報

PIANO21新譜情報 : ヴォヤージュ(旅人)Vol.1 ヨーロッパ編

ずっと、出る出ると言われてた新譜がようやく発売されます。
その名も「ヴォヤージュ(旅人)」。今回はVol.1として、ヨーロッパ編で、ヨーロッパ各国にちなんだ珍しい曲ばかりあつめています。発想のベースは、一昨年の来日公演の世界音楽めぐりですね。

とにかく今回も知らない曲が多いです。なぜ、その国の代表曲がそれ??というのもあって、摩訶不思議なカツァリスワールド全開!(りますが、まともに知ってるのは、来日公演で弾いた曲や、フィンランディアくらいか・・・。

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なお、曲目は、自分のわかる範囲で調べたものなので、あまり信用しないでください。。。

(スイス)
リスト:「旅のアルバム」第2巻「アルプスの旋律的な花」からアレグロ・パストラーレ

(ドイツ)
R.シュトラウス: 情緒のある風景Op.9から

(オーストリア)
J.シュトラウス2世: 美しき青きドナウ
これは2008来日公演でやったシュッツ編曲のやつか?

(ハンガリー)
ブラームス: ハンガリー舞曲より第1番
カツァリス: ハンガリー舞曲11番のテーマによる即興曲
1番は2008来日公演で予告されながら演奏されなかった曲だが? 11盤の即興曲って、あの西宮でやったやつか?

(チェコ)
ドボルザーク(カツァリス編): スラブ舞曲 Op72-2
これも2008来日公演でやったやつ?

(ポーランド)
アルバート・ハリス(1911-1974): ワルシャワの歌
うーむ、知らん。。。

(ウクライナ)
フェリックス・ペティレク (1832-1951): 24のウクライナ民謡から
まったく知らん。。。

(エストニア)
ヘイノ・エッレル(1887-1970): エストニアの主題による13の小品よりアンダンティーノ
これも知らん。。。エストニアでは有名らしいが・・・。

(フィンランド)
シベリウス:フィンランディア
イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955): ピアノのための5つの小品 Op.20から「ドビュッシーのシルエット」
フィンランディアをピアノで弾くのは珍しいかも? カツァリスは以前にも弾いたことがあるね。

(アイスランド)
ヨン・レイフス (1899-1968): アイスランド舞曲集Op.11から第4番
またまた知らん。。

(イングランド)
ジャン・ラトゥール(1766-1840): ルール・ブリタニア
これは、あのBBCプロムスのときに歌うやつとは違う? 作曲者名が違うな。

(オランダ)
ユリウス・レントヘン(1855-1932): 六つの古いオランダの舞曲から羊飼い
知るわけない。

(スペイン)
アルベニス(ゴドフスキー編曲): タンゴ
2008来日公演のやつね。

(キプロス)
ニコラス・エコノム(1953-1993): 自由の歌
曲は知らんが、エコノムっちゅうのは、アルゲリッチとデュオしたりしたピアニストか?

という、いつものようにマニアックなアルバムです。
さて、これはいつ日本に輸入されるのでしょうか。。。私はいつものようにフランスから通販で取り寄せてみようとおもいます。
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PIANO21新譜情報:モーツァルトピアノ協奏曲シリーズVol.6

すでに海外では発売されてましたが、日本に輸入されていなかった1枚がようやく国内入ってきます。モーツァルトピアノ協奏曲シリーズの第6弾、2・3台のピアノのための協奏曲が収録された1枚です。
このCD、曲はそんなにおもしろくありませんが、録音がとてもよく、カツァリスが異次元のきれいな音をだしているのがはっきりわかります。
HMVでは、3月10日発売となっています。http://www.hmv.co.jp/product/detail/3786900
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PIANO21新譜情報:モーツァルト協奏曲Vol.6 & ウィーンコネクション

PIANO21から2枚の新譜が発売されましたので、ディスコグラフィーのコーナーで情報追加しました。
直リンクはこちらからどうぞ。

ウィーンコネクションは来日公演のときに発売になってすでに紹介しましたが、モーツァルトのコンチェルトシリーズVol.6は、今回初紹介ですが、いまだに日本に入ってきていません。最近の東京エムプラスのPIANO21に対する冷たさからして、すぐに入ってくるとは思えません・・・。管理人はベルギーの通販サイトから買いました。
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CD・DVD発売情報 & You Tube

東京公演の感激がまだ残っていますが、CDの発売情報をアップデートしておきます。
来日公演の会場で発売されていた、新譜ですが、HMVでは10月31日となっています。会場で買わなかった人はどうぞ。マルチバイなら、ずいぶん、会場よりも安い・・・。

ウィーン・コネクション
http://www.hmv.co.jp/news/article/910140124/

アレグロ
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3696141
あえて言いますが、このアレグロは、正直いって演奏はいまいちです・・・。

それから、久しぶりのDVDが間もなくヨーロッパで発売されます。が、日本での発売は未定です。内容は2005年10月の上海ライブを収録したもののようです。プログラムは、リストなどが中心ですが、全曲収録されてるかなど、詳細は不明です。また、後日わかったらお知らせします。

で、またYOU TUBE。今度は、リストの2番です。
いつ、どこでやったやつかは、また調べておきます。
ちなみに、少し前にYou Tubeにアップされ、話題になった、ラフマニノフのコンチェルトNo.3の演奏は本人はいつ、どこでやったものか覚えていないそうです・・・。




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チャイコフスキーコンクールの思い出

PIANO21からの新譜、カツァリスアーカイブシリーズ「カツァリス・ライブ・イン・モスクワ」は、1970年のチャイコフスキーコンクールのライブですが、中のライナーノートに珍しく彼自身のコメントが「モスクワの思い出」として載っています。ちょっと面白いので簡単に紹介します。訳は私とCopin姉さんです。

「モスクワの思い出」

若いソビエトのピアニストが数々の国際ピアノコンクールで優勝をかっさらっていた時代、私は伝統あるチャイコフスキーコンクールの舞台に自らの身を投じるということを思いつき、非常に興奮しました。そこでなんの自信もサポートもないまま1970年6月にモスクワ行きの飛行機を予約しました。
私はパリ音楽院を卒業したばかりで公衆の面前で演奏した経験などあまりありませんでした。そのような自分で決めたチャレンジのせいで、最初の2日間はあまり食欲がなく、眠気もおきなかったのです。とはいうものの、ロシアの素晴らしいホテルでは、ほぼ毎日、絶品モスクワ風ステーキのオニオン添えが目の前に出されるやいなや平常心を取り戻していたのでした。

第一次予選は、各参加者がそれぞれバッハの前奏曲とフーガ、ハイドン、モーツァルトのソナタ、ショパン、リストのエチュード、ロシアのエチュード、そしてチャイコフスキーの四季より1曲を弾きました。
そして、まさに最初の演奏ステージに出る直前、私の前の参加者がリストの鬼火をすばらしく弾くのが聞こえました。私もこの難曲を弾く予定にしていたのです。緊張が高まりました。コンクールのレベルは私には非常に高いようで、そこで、私は最後の瞬間に曲順を変更することにしました。指慣らしの代わりとしてバッハのプレリュードとフーガを弾くことにしたのです。そう、まさにこの曲はなかなか難しい曲ですが、高名な審査員であるエミールギレリスはもとより、聴衆や取材プレスをも感動させるという保証はないものです。そして私は舞台に上がると、少しずうずうしく、むしろこれ見よがしにオクターブをひけらかすようにショパンのエチュードOp25-10を弾き、大きなチャンスを得たのです。
驚いたことに、聴衆は大喝采でこたえてくれ、審査員に良い印象を与えるであろう希望をいだかせてくれました。それから私は、リスト、ラフマニノフ、チャイコフスキー、バッハ、ハイドンと続けました。

その後休憩時間になり、気がつくと私はモスクワ音楽院の中庭で群集たちに取り囲まれて熱狂的な賞賛を受けていました。その上、高名なピアニストでモスクワ音楽院の教授であるLev Vlassenko(レヴ・ヴラセンコ)さんがわざわざ彼のオフィスから駆けつけてくださり、暖かい賛辞を流暢なフランス語で表してくれました。特に覚えているのは「このショパンのオクターブのエチュードをそんな小さな手でどうやって弾いたのかね」と彼はいいました。

私はすぐに聴衆の人気者になってしまいました。2次予選では、このCDに収められている曲のいくつかを弾きました。加えて参加者のそれぞれの出身国のお国物を弾きました。私は、サンサーンス、ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルなどではなく、ブーレーズのピアノソナタ第2番を弾きました。
奇妙なことに、ショパンのエチュード演奏後の割れんばかりの拍手とブーレーズの曲はオリジナルテープに残っていません・・・。ブーレーズはソ連の人たちの好みには合わなかったのでしょう。この不思議な欠落の理由はCDをお聴きになった皆様方の判断におまかせします。

いずれにせよ私はファイナルにすすめませんでした。ファイナルでは、チャイコフスキーの1番のコンチェルトとラフマニノフの3番を弾く予定でしたが・・。

優勝はソ連のウラディミール・クライネフと、イギリスのジョンリルでした。ジョンとは私はこのコンクール中に親友となりました。
彼はベートーベンの3番のコンチェルトをチャイコフスキーの1番とともに選択しました。
このコンチェルトは、いまでも私がもっとも良く弾く機会のある曲のひとつですが、コンクールに向いているとは思えませんでした。私はジョンにブラームスの2番やラフマニノフの3番などもっといい曲を知らないのかとたずねました。確かに彼は多くのレパートリーを持っていたのでブラームスの2番をひくことにしました。
私は彼をコンクールの事務局に掛け合うようにと励ましました。すると事務局側は、審査委員長のエミールギレリス次第だと答えたのです。私は彼にギレリスに会いに行って話すようにとプッシュしました。そしてめでたく彼の要望が通りました。
審査員も聴衆も彼の最後に変更して演奏したブラームスの2番の演奏に感銘し、そして充分に価値ある勝利を確実にしました。

1960年代の終わり頃、私はプロコフィエフの雄大なコンチェルトNo.2にまさに出会ったところでした。それまで勉強したことがないにもかかわらず、モスクワ音楽院の教室で、私は第一楽章のカデンツァを叙情的なテーマで即興演奏していました。するとドアが突然開き女性の声が響いたのです。
「そんなふうに弾いてはいけません。夫のオリジナルの楽譜通りに弾いてこそ価値があるというものです。」それはもちろんプロコフィエフ夫人でした。 また音楽院の階段ではショスタコーヴィチに偶然会ったことも覚えています。

ブーレーズの曲に関しては、2分30秒くらいですが、突然記憶が飛んでしまい、最後の1分くらいは即興演奏してしまいました。コンクールが終わったとき、ある審査員が私をほめてくれました。「特にあのブーレーズ゙は・・」 シプリアン・カツァリス

いつものプチ自慢も炸裂しつつの昔話でした。
このCDはもう国内でも発売中のようです。
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新譜情報:1970年チャイコフスキーコンクールライブ

今週のオーストラリア公演の模様は聞けましたでしょうか。音質はまあまあでしたが、演奏はいまいちでしたかね。もう弾き飽きたようなレパートリーだからか、弾き飛ばしクセが出てたような・・・。

さて、久しぶりに、PIANO21からの新譜情報です。
前々から話はでていた、1970年のチャイコフスキーコンクールライブです。
これは、カツァリス19才のときに出場し、ディプロマ(特別賞?)を受けたものですが、残念ながら入賞は果たしていません。世は冷戦時代の真っ只中、西側のピアニストがモスクワに乗り込んでいくことの意味もいまとはまったく違うようだったらしい。このコンクールでの裏話は、昨年来日時に本人から聞きましたが、今回のCDの解説に自分で書いているそうなので、お楽しみに。

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さて曲目は結構彼のレパートリーとしては珍しいものぞろいです。
まずは第一次予選から。
ショパンエチュードOp25-10
リスト超絶技巧練習曲第5番変ロ長調「鬼火」
ラフマニノフ練習曲「音の絵」Op.39~第1曲ハ短調
チャイコフスキー四季より秋の歌
バッハ前奏曲とフーガ第4番嬰ハ短調BWV.849
ハイドンソナタNo.48
で、第二次予選。
ショスタコーヴィチ前奏曲とフーガ第24番ニ短調Op.87-24
チャイコフスキードゥムカハ短調Op.59
ヤーン・ラーツ トッカータ(エストニアの作曲家によるコンクールオリジナル作品)

ちなみにこのときのチャイコンの入賞者は、以下の通りです。
第1位 ウラジミール・クライネフ(ソ連)、ジョン・リル(イギリス)
第2位 オラシオ・グティエレス(アメリカ)
第3位 アルトゥール・モレイラ=リマ(ブラジル)、ヴィクトリア・ポストニコワ(ソ連)
第4位 アルカージー・セヴィードフ(ソ連)
第5位 ジェイムズ・トッコ(アメリカ)
ウラディミール・クライネフは日本でもおなじみのバリバリのロシア系直系ピアニスト。ちなみにこのクライネフの奥さんはフィギアスケートのコーチで、現在の浅田舞嬢のコーチです。ジョンリルも一応生き残ってるか。。。ポストニコワは、あのゴリゴリの指揮者ロジェストヴェンスキーの奥さん。ジェイムストッコは、この2年後の例の物議を醸したエリザベートコンクールでもカツァリスの1つ上の8位入賞のやつです。目の上のタンコブだったのか。
さらに余談ですが、この年のピアノ部門はさほどですが、他の部門の入賞者はすごいです。
ヴァイオリンの優勝者はあのギドンクレーメル、2位はスピヴァコフと藤川真弓、女声はエレーナ・オブラスツォワ、男声はエフゲニー・ネステレンコと錚々たるメンバー。
しかし、このメンバーを見るとカツァリスって、もうめっちゃベテランなんやなあ、と・・・。

肝心な発売予定は、いつものように日本では未定のようです。突然入ってくるか、がまんできずに海外に頼むか、悩みどころです・・・。
我慢できない方はこちらのFNACか、こちらのALAPAGEへ。送料込みで4500円くらいかかるでしょうが・・・。
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新譜発売情報

モーツァルトコンチェルト集Vol5のほうは、すでに来日にあわせて
輸入されているようですが、HMVでも急に発売になりました。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2802944

ピアノラリティーズは遅れていますが、東京エムプラスさんで、東京
公演に間に合わせるように輸入するようですので、1-2週間のうちに
発売されるのではないでしょうか。
もし、東京公演の会場の浜離宮ホールで発売されていたら、即買で
お願いします!
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「日々是カツァリス2008」名古屋編アップと新譜2枚国内発売

いよいよNewレパートリーのお披露目となった名古屋公演の模様を
「日々是カツァリス2008」で更新しています。

それから、ヨーロッパで発売になった、モーツァルト協奏曲集Vol.5と、
編曲集「ピアノラリティーズ」の発売は来月のようです。
(タワーレコードでは11月13日ですが、HMVでは、11月末と一旦発表
されています)
ただ、モツは、今回の来日公演で発売されているようですが、連日
会場ではすぐ売り切れているようですので、お早めに。

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1877657&GOODS_SORT_CD=102

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=1877660&GOODS_SORT_CD=102
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PIANO21から2枚の新譜情報

いつも、次は何を出すと、言うだけで結局は発売されないカツァリスの新譜
ですが、ようやくほぼ1年ぶりに新譜が2枚発売されます。

piano_rarities.jpg

まず、これぞカツァリスという「編曲もの」。
題して「ピアノ ラリティーズ」Vol.1 トランスクリプション
収録されているほとんどが、世界初録音という編曲ものばかりで、特徴的
なのが、うちほとんどが K ペンソンという人が編曲したものです。
このペンソンという人、パリ大学で物理学を教えている教授らしいのですが、
トランスクリプションを大量に書いているらしく、カツァリスに何曲も提供して
いうようです。今回日本で演奏するマーラーの「アダージェット」も彼の作品
です。いったいどんな作品なのか・・・。

Mozart_concerto_5.jpg

それから、2枚目は、いまだ進行中のモーツァルト協奏曲のVol.5です。
今回は、第6、14,15番の3曲が収録された1枚です。例によって、カデンツァを
いじり倒しているのでしょうが、詳細はわかりません。

これら2枚は来週くらいにヨーロッパで発売されるようですが、東京エムプラス
経由で日本に入ってくるのはいつになるのでしょうか・・。
また、ちょっと前に噂になっていた、カツァリスのチャイコフスキーコンクールの
ライブというのは本当に発売予定に入っているのですが、いつ発売されるかは
未定です。(当のカツァリス本人はすでに発売されたと思っているが・・・)
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次回のPIANO21リリース予定はなんと・・・

発売日は未定ですが、次回のPIANO21シリーズのリリースはなんと・・・

1970年チャイコフスキーコンクールでのライブ

だそうです・・・。
1970年のチャイコンといえば、カツァリスが「ディプロマ」を受賞したコンクールですが、
後のエリザベートコンクールと違い、入賞できなかった際の逸話もなく、ファイナルに
出たかどうかもわかりません。(ファイナルはコンチェルトだろうし)
もし本当なら、現存するカツァリス最古の音源となりますが、さてどのようなものでしょうか?
それにしても、そんなもの出して彼はなにがうれしいのでしょうか・・・・・。
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