カテゴリー: 来日公演情報

2013年来日公演情報:マグノリアホール公演

皇帝があまりにもショックだったので、そのあとの公演はちょっと・・・
と思わないこともなかったのですが、小さいホールで聴くのもいいかなと。

1月18日(金)逸翁美術館マグノリアホール

場所はホールというより、イベントスペースで、ピアノは年代物のスタインウェイ。
客数は100人。完全に近所の発表会レベルなのでピアノが近い近い。
2メートル先くらいで見れたので、まあ、面白かったです。

演奏した曲は、やはり、当初より「お気楽に」変更。
(でも、いいんです! あの皇帝の後なんだから!)

即興演奏
シューベルト 小品 D.964-2
シューベルトリスト 歌曲3曲
シューマン アラベスク
ショパン ノクターン Op.9-1/2
ショパン 軍隊ポロネーズ
ショパン マズルカ Op.24-2
ショパン ピアノ協奏曲第2番第2楽章
チャイコフスキー 花のワルツ
チャイコフスキー 10月
ゴッドシャルク バンジョー

という、おなじみの曲ばかり。
剣の舞は案の定無くなってしまいました。準備が間に合わなかったんだろな。
これは3月に聞けるはず。
唯一、チャイコの花のワルツは本邦初公開。
これはチャイコフスキーのオリジナルピアノアレンジだそうで。
「みんな知らないんだよな」とカツァも申しておりました。
考えてみればバレエ曲にピアノアレンジが最初からあるのは当たり前かな。

そういえば、今回の皇帝で「ひとりコンチェルト」第3弾だから、第4弾は何?
と聞いたら、すかさず、「メンデルスゾーン」と言ったのでずっこけた。
それはマイナーすぎるよ。最近、オケ共演でもまた良く弾くようになったからかな。
やっぱラフマニノフとかだろうと思うんだけど。。。
あ、皇帝みたいに、無理されたら困るから、もうリクエストするはやめよう。。。
(そのためではないと思うが、この日の即興演奏では、ラフマニノフ2番コンチェルト
が入っていた!)

即興演奏はもうプログラムに書いてなくても必ずあるのが定番になったけど、
これは指慣らしとしてちょうどいいんでしょう。この日もかなり最初は弾きにくそうに
してたけど、そのうちアジャストしたみたいだし。

そんなわけで、いつもと違う雰囲気で、リラックスした演奏を聴けて良かったです。
やはり小さなホールで聴くと、弱音表現がはっきりききとれます。

アンコールは2曲。

マルチェロバッハ アダージョ
ショパン 春

これも省エネでした。

次は3月。逗子、茅ヶ崎では皇帝をまた弾いてくれますし、浜離宮ではロシアンプロ。
いったいどうなるんでしょう?
しばしのお別れでですが、最後にカツァリスからメッセージを。

Please take care YOUR HEALTH even more;))!!!!!!
(今回、体調のことを心配して声をかけた人にかならず返していた一言です)
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衝撃! カツァリス皇帝ソロバージョン

1月13日の兵庫県立芸術文化センターでの公演が無事終わり、
先にカツァリスのメッセージを録画したのでアップしましたが、
ちょっと感想を述べたいと思います。
前半の感想は割愛して・・・。

皇帝ソロバージョン、衝撃でした。
ほんとに衝撃と言うしか・・・。

この日を迎えるまでにいろいろ思うことがあり、ちょっと不安でした。
この皇帝ソロバージョンをやることになった経緯は詳しく聞いていませんが、
前回来日公演のときに突如として決まって、その後昨年の春までの時間がない中、
かなり準備が大変だろうなと思っていたら、腱鞘炎で延期。
その後脳梗塞で今回の来日も一時は危ぶまれたほどで、この日の皇帝は初演。
もともと、ある曲をステージで初演するときはかなりナーバスになるので、
演奏自体は余裕がなくなり、あんまり楽しめたものにならないことがあるし。
そんな思いで始まった後半の皇帝・・・。

いきなり、オケとピアノのアルペジオの掛け合いからロケットスタート!
早い! すっ飛ばした!
その後のオケパートも早い早い! もう、どんどん弾き飛ばしていく!
途中1-2か所、破綻しそうになって、軌道修正とかハラハラしたものの、
ものすごい勢いで第一楽章終了。
演奏時間約17分。(普通のオケバージョンでの演奏なら20分強)
いや、もう目の前で何が起きてるのか、みな固唾を飲んで見守っている感じで、
第一楽章終わった瞬間に、みなハーッとため息。ちょっと拍手も起きたが、
カツァリスが静止して、第二楽章アダージョへ。

第二楽章は、オケパートとピアノパートのバランスが良く、
破綻しそうな場所もないので、安心して聞けました。
いや、むしろ、カツァリスもエンジンがかかってきて、たっぷりと歌い回し。
ショパンのコンチェルトソロバージョンの第二楽章のように、
ピアノ曲としてもかなり感動させてくれる仕上がり。
演奏時間約8分で、ほぼオケ版通常演奏と同じくらいでした。

そして、怒涛の第三楽章。この第三楽章、エグいです。
ピアノとオケの掛け合いで、もともと無理があるような箇所に果敢に挑んでいく。
とくに木管が上昇、弦楽器が下降、メロで掛け合いしながら、
ピアノが刻んでいく箇所など、鳥肌もの!!!
単独ピアノパートに戻ったときには、完全に余裕ぶちかますくらいに攻めまくり! 
これでもかと畳み掛け、月並みな言い方ですが、
本当に腕が何本あるかわからないような異次元の演奏を繰り広げ圧巻のまま終了!
演奏時間約9分、オケ版なら11分くらいかかることもあるから、やはり早かった!

とにかく、すごかったのですが、聞き終わって思うことは、
もはや単純な感動というよりは、冒頭にも言った通り、衝撃と言うほうが近いかと。

これを聞いて、皆さんは何を感じたでしょう?

もしかしたら、やっぱオケ版と比べたら違和感あるとか、ソロでは無理があるとか、
そんな感想を持った人もいるでしょう。
しかし、そんなことはもはや超越してしまってます。

今回の演奏で私はかつてカツァリスがベートーヴェンのエロイカをひっさげて
1980年代に日本公演をやったときを思い出しました。
あのときも、何が起こるのかと聴衆が緊張感を持って見守っていて、
ものすごい演奏が舞台上で繰り広げられ、我々は喝采しました。
案の定、批評家たちは「ピアノ1台でやるのは無理がある」とか
「意味がない」とか、ひどい人は「ベートーヴェンを冒涜している」
などといって、ゲテモノ扱いをしました。
しかし、聴衆は、彼の試みを喝采し、単純に彼のベートーヴェン演奏を堪能したのです。

今回の皇帝は、あのときのエロイカ以来の Big Challenge だと思います。
曲の有名度、壮大さ、難しさ(自らの編曲!)など、下手な演奏すれば言い訳できず、
批判されるかもしれないのです。
ましてや、エロイカを演奏した時は、キッレキレだった30台だったわけで、
いまは61歳です。どうしても、昔のようにはいかない部分もあります。
そのうえ、腱鞘炎、脳梗塞という病気後、復帰して間もない中で。

普通にショパンとかシューマンを普通に弾いて復帰してくれれば、
それでももちろん喝采だったはずです。
なんといっても一時は演奏活動の継続は無理だろうと医者に言われていたのですから。
もう61歳のベテランなのですから、
いつものようにショパンを弾いて聴衆を喜ばせていれば、楽できるはずです。

でも、カツァリスは、やってくれました。

誰に何を言われようと、でもきっと聴衆を楽しませるために、
自分を追い込み、誰もやったことのない、コンチェルトソロバージョンの皇帝を初演。
第三楽章での演奏は、壮絶すぎて命を削って弾いてると思うくらいです。
カツァリスの編曲は、リスト編曲のように、ある意味まとまっていないと
感じられるころもあると思います。
要は「自分は弾ける」から、音を削りません。
その結果、原曲とは違う印象を与える部分もあるでしょう。
それで批判されることもあります。

でも、そんなことは、小さなことでした。

この壮絶な試みの前では。

また最近は自分も、カツァリスの気の多さからかプログラムが小品ばかりで
落ちつかないなと、ちょっと不満に思ったりもしてました。

すみません、謝ります。

超ド級のプログラムでした。
クラシック音楽界だって当たり前のように不況で、
ましてカツァリスは商業主義からは背を向け、独自路線を歩みつつ、
自分のレコード会社は大赤字で、1枚CDを作ろうとするたびに資金をかき集めて
演奏会のギャラをつぎ込み、それでも足りず、とうとう新譜の目途も立たない状況のに、
安易なほうに流れず、いつまでも「尖り」続けています。

繰り返しますがもう今年61歳です。昨年大病もしました。
もう少しゆっくりしてもいいのでは?と私たちは思いますが、
彼はまったく歩みを止めないでしょう。
もしかしたら、ちょっと自分でも不安になるときもあるかもしれませんが、
彼は言うでしょう。

『でも、やるんだよ』

もはや腹をくくるしかありません。我々は黙ってどこへ連れて行ってくれるのか
カツァリスに身を任せるのみです。いつかくる「その時」まで。
内館牧子ならこう書くでしょう。

『シプリアン・カツァリスは美しい』

そんなわけで、この皇帝ですが、3月には逗子と茅ヶ崎で演奏します。
残念ながら、浜離宮では演奏しません。おそらくこの2回で終わりです。
貴重な機会ですので、皆さん絶対にお聴き逃しなく。。。

とか、まじめに書いたのだが、ただの冗談いっぱい、ミニスカ大好きの
オヤジなんだよなあwww
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カツァリスから日本のファンの皆様へ ビデオメッセージ!

皆様
本日、来日公演初日終わりました。皇帝、ぶっ飛びですっ! 
62歳になろうかという大ベテランが、腱鞘炎、脳梗塞の後に、持ってくる新ネタがこれとは!
詳しい感想は明日以降アップしますが、まずは、カツァリス本人から日本のファンの皆様へメッセージをもらってきましたのでどうぞ。本当に前のまま元気でした!!


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更新情報:2013年カツァリス来日公演情報更新

いよいよ明後日13日日曜日にカツァリス久々の来日公演があります。
今回の西宮・兵庫芸術文化センター公演は、昨年4月の公演が腱鞘炎で延期になったものです。
その後、脳梗塞などもあり、今回も延期かと思われましたが、無事来日してくれたようです。

この1月は、この振替公演と、15日に大阪でマスタークラス(これも振替)、18日にこれも大阪池田の逸翁美術館マグノリアホールところでミニコンサートをやって終了ですので、実質、西日本ツアーです。

今回のプログラムは、なんといっても、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」をなんとカツァリス自身による編曲で、ソロバージョンを披露するのが目玉です。
協奏曲のソロバージョンといえば、ショパンの2番、リストの2番に続くもので、まさに「楽団ひとり」第3弾!です。
どうも完全なフルバージョンでなく、ちょっと短くアレンジしているみたいですが、本当に楽しみです。
この曲は今年あちこちで弾くようですが、この日曜日の西宮が完全に初お披露目のワールドプレミアになります。
こういうときのカツァリスはかなりナーバスになっているので、さて、どうでしょうか・・・。
西宮でのその他のプログラムは、いままで何回も弾いたことがあるものばかりです。

それから、ちょっと興味深いのは、マグノリアホールで予定されているチャイコのバレエ音楽の編曲ものですね。これは、3月の浜離宮でのロシアンプログラムでも予定されていますが、どのようなものなのか、ちょっと先に披露してくれます。

そんなわけで、東日本の方は、3月の、逗子・茅ヶ崎・浜離宮まで少々お待ちください。

なお、10月にはすでに名古屋公演が決まっていてチケットも発売されていますので、本サイトを更新しておきました。この名古屋公演のメインは、リストのコンチェルト2番のソロバージョンとなります。

あと、まだ発表されませんが、10月は、九州と関西で1回づつソロコンサートがきまっています。情報解禁になったらお知らせいたします。

1月13日 西宮 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
1月15日 大阪・ヤマハ千里店 マスタークラス
1月18日 逸翁美術館 マグノリアホール
3月2日 逗子文化プラザ なぎさホール
3月3日 茅ヶ崎市民文化会館
3月8日 東京 浜離宮朝日ホール
3月15日 名古屋 ウィーンクラブ
10月17日 愛知県芸術劇場コンサートホール
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2013年来日公演情報:浜離宮公演(ロシアプロ)チケット優先予約開始!

毎回恒例となりました、主催者レガーレさんによる浜離宮公演の優先予約が今週末から開始されます。
今回はメールでのご案内はありませんので、忘れずに申し込みましょう。
プログラムは今回他でやる「皇帝」プロではなく、ロシアものプロとなります。
新譜から剣の舞やおなじみボルトキエヴィッツ、チャイコくるみ割りワルツの編曲ものなど、ちょっと変わったプログラムです。ラフマニノフのプレリュード、スクリャービンなどは来日公演でも初披露だと思います。

公演日:
2013年3月8日(金)19時開演 浜離宮朝日ホール

料金:
S席6,000円 A席5,000円 学生3,000円(全席指定)

曲目:
チャイコフスキーバレエ「くるみ割り人形」より ”花のワルツ”
チャイコフスキーバレエ「眠の森の美女」より ”ワルツ”
チャイコフスキー「四季」より ”秋”
ラフマニノフ プレリュード 作品2-1,23-4
ハチャトリアン バレエ「ガイーヌ」より ”剣の舞”
スクリャービン マズルカ
ボルトキエヴィッチ エレジー エチュード

チケット申し込み方法:
下記メールアドレスに ご希望のお席、枚数をご記入の上、お申し込み下さい。
11月11日日曜日0時から受け付け開始である程度先着順です。
席の確保後、レガーレさんから返事のメールがあります。 
チケットは、入金確認後 11月20日以降に発送されます。
メールアドレス:cdt.legare@jcom.home.ne.jp
LEGARE : 0467-82-3744

一般発売:
11月17日10:00〜
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2013年来日公演情報:浜離宮公演決定!

一応、めでたく早期復帰となったカツァリスですが、来年の来日公演の追加公演が決まりました。
このプログラムはおもしろそうです。剣の舞とかやるんだろうか。。。

日時:
 2013年3月8日(金) 19:00開演

場所:
 浜離宮朝日ホール

チケット発売:
 11月17日一般発売開始
 11月11日よりいつものメールによる優先発売開始予定

入場料:
 S席6,000円、A席5,000円、学生3,000円

プログラム:
 ロシアもの予定 (たぶんこれらの曲メイン)

それから、振替公演の追加販売もあります。

2013年3月2日(土)15時開演 逗子文化プラザ なぎさホール
2013年3月3日(日)15時開演 茅ヶ崎市民文化会館 大ホール
 
逗子公演:  11月10日(土)10:00 一般発売開始
茅ヶ崎公演: 11月16日(金)10:00 一般発売開始

問い合わせ先
 逗子文化プラザ TEL:046-870-6622
 茅ヶ崎市楽友協会  TEL:0467-82-3744  
 茅ヶ崎市民文化会館 TEL:0467-85-1123
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2012年来日公演は延期となります

皆様
今週から始まる予定だった来日公演は、腱鞘炎悪化のため、全公演延期となります。
残念ですが仕方ありませんね。
チケットは振替・払い戻しどちらでも可のようです。

4月21日(土)の西宮公演は、2013年1月13日(日)に延期。
http://www1.gcenter-hyogo.jp/sysfile/center/news/2012/201204/0418.html

4月28日(土)逗子公演
4月29日(日)茅ヶ崎公演はそれぞれ、2013年3月2,3日に延期です。
http://legare-music.com/cd.aspx

カツァリスは何十回も日本に来ていますが、こんなことは初めてです。
というよりキャリアの中で明確なドクターストップがかかったのははじめてです。
昨年から兆候があって心配してたのですが、いつもなんだかんだで無理できる人だったのですが。。。
とにかく後遺症なくしっかり治してほしいものです。。。
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2012年来日公演情報 : 公演スケジュールとチケット発売情報

すみません、情報をアップするのをさぼってました。
2012年の来日公演詳細です。

2012年4月21日(土)14時開演 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
  料金:A席 3,000円  B席 1,000円 (チケットは発売済み)
  曲目:ハイドン ソナタ ハ短調 Hob.XVI35
     モーツァルト 幻想曲 K396,397
     シューベルト/リスト 水車職人と小川、アヴェ・マリア、セレナーデ
     ショパン 夜想曲op9-1、軍隊ポロネーズ
     ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」 (カツァリス編曲 ソロバージョン)
  問いあわせ:芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255

2012年4月28日(土)15時開演 逗子文化プラザ なぎさホール
  料金:S席 5,500円  A席 4,500円   学生 3,000円 (全席指定 税込)
  曲目:シューベルト/リスト 水車職人と小川、アヴェ・マリア、セレナーデ
     ショパン 夜想曲op9-1、軍隊ポロネーズ
     ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」 (カツァリス編曲 ソロバージョン)ほか
  問いあわせ:LEGARE 046-872-4537

2012年4月29日(日)15時開演 茅ヶ崎市民文化会館 大ホール
  料金:A席 5,500円  B席 4,000円   学生2,000円 (全席指定 税込)  
  曲目:ハイドン ソナタ ハ短調 Hob.XVI35
     モーツァルト 幻想曲 K396,397
     シューベルト/リスト 水車職人と小川、アヴェ・マリア、セレナーデ
     ショパン 夜想曲op9-1、軍隊ポロネーズ
     ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」 (カツァリス編曲 ソロバージョン)
  問いあわせ:茅ヶ崎市楽友協会 0467-82-3744

プログラムは、西宮と茅ヶ崎は同じです。逗子は前半にベートーヴェンのソナタが入るかも?とのこと。
後半はどれも同じ皇帝の楽団ひとりバージョンです。(これがほんとにやるのか心配ですが)
この逗子、茅ヶ崎公演は主催者のレガーレさんで優先予約があります。

【優先予約概要】
  受付期間: 1月14日(土)0:00から 1月20日(金)24:00
  受け付け方法: メール cdt.legare@jcom.home.ne.jp へ
          お名前、お電話番号、住所(郵便番号を必ずご記入ください)
          公演日もしくは会場、券種、枚数、をご記入ください。
  チケット割引:この期間のみ、逗子、茅ケ崎 2公演お求めの方には
          逗子S席 5500円 茅ケ崎A席 5500円 を 各5000円に。送料も無料。

さて、それからもうひとつ公演があるのですが、ちょっと特殊です。

2012年4月27日(金)18:30開演 名古屋観光ホテル 那古の間 (食事会 20:00~)
 問いあわせ:名古屋ウィーン倶楽部 052-881-0578
 料金:会員 5,000円(10周年特別価格) 同伴者及びゲスト 15,000円
 曲目:いろいろ60分くらい

この公演、基本はクローズドの公演なのですが、上記主催者のウィーンクラブにお願いすれば
ビジターとしても入場できます。ただし、食事付きとはいえ、15,000円とちょっと高価なのと、
なにより音響も良くないホテルの宴会場で、ピアノもいまいちですし、コンサート自体も60分
程度とちょっと消化不良になります。
また、会の雰囲気は、名古屋のせれぶな方たちが多く、ちょっと異様な雰囲気です。
それから、かなりの大人数なので、食事会などでカツァリスと話したりは無理です。遠くから
カツァリスがはしゃいでいるのを眺める程度です(笑)
そんなちょっと行くのに勇気のいるコンサートです。まあ、私はそれでもたぶんいくとは
思うので、カツァリスファンだけで固まれば怖くないかも?
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2011年来日公演情報 : 終わってのまとめ雑感

怒涛の来日公演おっかけが終了し、その後、キーシンやペライアを聴いて、頭の中がいっぱいいっぱいだったため、落ち着いてからいろいろ思い出してみました。

N響ののモーツァルトコンチェルトNo.21

 いきなり来日公演初日が久しぶりのN響との共演。おまけにFMでの生中継やらTV収録やらでかなりの大舞台。やっぱりこういう場に出ると注目度は違うもので、ツイート数とかハンパなかったです。
 初日の東京はすでにTV放送もされたので見た人も多かったと思いますが、かなりぶっ飛んでいて、もう少し落ち着いて弾けばよかったのにと思ってましたが、初日&いろーんな理由によりテンションあがりまくりだったのでしょう。。。むしろ久しぶりにカツァリスを見た人には「相変わらずカツァリスってぶっ飛んでるなあ」と思ってもらえたのは期待通り?
 カツァリスはモーツァルトのコンチェルトをかなり頻繁には弾きますが、この21番は名曲ですがほとんど弾きません。楽譜を見て弾いているのを驚いた人もいるようで、TV解説に人などは妙に深読みしていましたが、単純な理由です。そんなに弾いてないのです。単に「覚えていない」だけですな。。。
 放送を聴いていた自分は、カデンツァは何を弾くのかとドキドキしていたら、案の定カツァリスオリジナルでした。でも、会場の解説とかパンフレットには書いてあったようです。CDに収録されているバージョンでいうと、カデンツァAパターンってやつです。 このモツコンNo.21はPIANO21からすでにリリースされています。こちら。
 アンコールは、おなじみ即興演奏! これはあまりカツァリスを知らない人にとっては度胆抜かれたみたいで、してやったりです。これが彼の魅力なので。でもテーマは「オッフェンバックの舟歌」に「さくらさくら」のみとかなり短縮バージョン。
 翌日の大阪はかなり落ち着いた演奏でこちらのほうがよかったです。アンコールはシューベルトリストのセレナーデでした。

リストピアノ協奏曲第2番(ソロバージョン、カツァリス編曲)

 なんといっても今回の来日公演の目玉は、この曲でした。昨年のショパンピアノ協奏曲第2番のソロバージョンに続き、「楽団ひとり」第2弾としてのメインプロは実は実現するかどうかが、危うくハラハラドキドキ。
とにかく新しいプログラムとしてもってくるには準備期間があまりなかったようだし、日本公演のためだけの新レパートリーだし、そのプレッシャーは相当なものだったようで。。。そのせいか、世界初演となった軽井沢公演では、肩に力が入っててとにかく無事弾き通してくれたことだけで十分って感じでした。
 とにかくこの曲、難しいです。カツァリス本人がノイローゼになりそうになるくらいで本人もクレイジーだといったとか。いや、あんた、自分で編曲したんでしょ? というツッコミはなしで、そのチャレンジ精神に拍手。この大曲は、コンサートレパートリーとしては、20年以上も前に弾いていたカツァリスの出世作リスト編の英雄以来の「ものごっつい曲」でした。
 その後、松江、宇都宮、浜離宮、神戸と、都合5回無事に弾いてくれて、その都度完成度もアップ。とくに最終日神戸公演の演奏が出色で、まさに鬼気迫るヴィルトーゾカツァリスの神髄をみせてくれた神演奏でした。
 おそらくもう2度と弾かないのでは、と思ってましたが、結構弾きなれてきたみたいなので、定番レパートリーになるかも?

シマノフスキー弦楽四重奏団との共演

 ここ数年、来日のたびに、室内楽もやるカツァリスですが、今回もありました。京都ではN響メンバーとチャリティーコンサートで共演したりしましたが、浜離宮でやったシマノフスキー弦楽四重奏団との共演がなかなか良かったです。
 意外といっては失礼なのですが、このシマちゃんが上手い。もう共演者としては十分すぎるほど(あくまでカツァリス主体で見ますから笑) 練習したがらないカツァリスとおそらくほとんどぶっつけ本番に近いレベルでここまでやってくれれば御の字でございます。カツァリスもおかげでノリノリ。ショパン協奏曲第2番第2楽章の美しさは絶品。
 アンコールのシマノフスキーのタランテラの演奏はキッレキレで、カツァリスのアンコールはなかったけど、十分満足な公演でした。シマちゃん、また来いよー。

京都の一連のチャリティー公演

 清水寺で2回、二条城、京都コンサートホールで1回づつ、と合計4回行われた、震災復興チャリティー公演にカツァリスがメインゲスト扱いで出演。プログラムがいろいろかわったりしたけど、それなりに楽しめました。
 とくに清水寺で公演は、10,000円と高かったけど、お寺の本堂に座布団弾いてカツァリスを間近に見ながら、夜の京の山々にこだまする響きを堪能。ライトアップされた夜景も素晴らしく最高に良かったです。
 演奏は、清水寺、二条城は野外だったので、なんともいえないけど、満員だったし成功なんでしょう。おそらく行政関係がからんだ大きなチャリティーイベントだったのでスポンサー企業からの招待客がほとんどだったみたいだけど、それはそれで。
 カツァリスも来日早々、N響の東京から大阪、軽井沢、京都とすべて日帰り移動して疲れていたようでいい休養になったでしょう。

即興演奏

 毎度おなじみになりました即興演奏ですが、今年もいろいろ新しいテーマが入ってました。
 N響公演のアンコールでは、オッフェンバック舟歌はおなじみでしたが、さくらさくらをたっぷりとやり、今回はこの後の公演の即興演奏ではすべてさくらさくらが最後のテーマになってました。
 そのほかの公演の即興で使ったテーマは、悲愴、白鳥の湖、カルメンなどはおなじみ。前回も多用した、例の超絶同音連打のアルハンブラは今回も後半の公演で入ってましたが、「いつもより多く叩いてますー」状態でした。
 新しく使われたテーマが、まず、メリーウィドウ! これはなかなか良かった。カツァリスは歌物はやっぱり得意なのでオペラパラフレーズ集なっか録音してほしいな。それから、これも新しいのは、アランフェス! アランフェスからアルハンブラへのギター曲流れは面白かったですな。
 あと荒城の月、とかワルソーコンチェルトもあったような記憶があるが、ちょっと自信なし。即興演奏自体は浜離宮と神戸が一番長かったかな。神戸はラフマニノフのコンチェルト2番のテーマもあったし。

その他

 その他にもいろいろ弾きましたが、まあ、前座の域をでなかったというか。。。とくに軽井沢でのショパンは・・・。
 あ、でも、リストプロのプログラムが変更になって、孤独とかが入った前半のプログラムは、変更してよかったと思いましたね。あのほうがまとまりがある。あと、細かいことですが、リストのハンガリー狂詩曲はプログラムでは第3・5・7番の順でしたが、実際の演奏順は、3・7・5番でした。。。

神公演は?

 飛びぬけて演奏がよい公演を「神公演」と認定しています。だいたい毎年のパターンでいえば、ピアノのコンディション、ホールの音響のアドバンテージがある浜離宮公演なのですが、今年は文句なく神戸公演でしたね。ピアノもよく、カツァリスのコンディションも復活して、鬼気迫る演奏でした。

来年の来日公演は?

 ここのとこ毎年来日しているカツァリスですが、来年はもう半年後の4月に来日予定です。そしてなんと予定されているメインプログラムが、ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」のソロバージョン(カツァリス編曲)というもの。。。
 いや、もうなんでもありっすか?(笑)
 以前にカツァリスがコンチェルトを弾きたがらないことについて本人と話しているときに、「じゃあ、一人でソロバージョンを弾けば?」というと、「それは考えてるんだ」といったものの、あの曲はいいトランスクリプションがないとか言い出したりしてました。要は、とにかく全部自分で弾きたい、全部自分でコントロールしたいという欲求が強いのですが、ネックは編曲だと・・・。
 で、昨年やったショパンピアノ協奏曲第2番のソロバージョンはショパンのオリジナル、今年は、リスト第2番を自分で編曲、来年の第3弾の皇帝も自分の編曲・・・。とうとう自分で編曲・・・。いや、それができるならもうなんでも出来るでしょ!?
 もともと編曲というのは、全部を音にするのは不可能なわけで。なら、どの音を残し、どの音を削るかというのが重要で、それをうまく取捨選択するのがいい編曲者で、リストなんかはそれがうまいですな。曲のプロポーションを損なわず、むずかしくすることが目的でなく、いかにオリジナルの良さを1台のピアノにおきかえるか、そこがトランスクリプションの魅力。
 ところがカツァリス、それでは納得いかない御仁。どんなものでも弾けるだけに、あれもこれもと音を足していき、出来上がりが 普通では演奏不可能な超絶技巧曲になるんですな・・・。それを平然と弾きこなし、聴衆を唖然とさせるのもエンタテイメントとしては立派な要素だが、いかんせん、あと半年で準備できるのだろうかと本当に心配・・・。
 しかし、この「楽団ひとり」パターンがOKなら、もうチャイコだとか、ラフマニノフだとかも、ソロバージョンでお願いしたいもんです。

そんなわけで、今年も無事に終わりました。また半年後に! 2012年4月の日程はまもなく発表されます。
そのあと2013年は来日しませんので、次回も必聴!
 
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2011年来日公演情報 : いよいよ最終日

さて、いよいよ2011年来日公演も残すところ明日の神戸公演のみですね。
なんだかんだありましたが、とにかくリストコンチェルトNo.2ソロバージョンの鬼気迫る演奏は歴史に残る演奏だったと思います。
ここまでのレポ、感想はツイッターでハッシュタグ運用しています。
http://twilog.org/Katsaris_Mania/hashtags-katsaris2011

気が早いのですが、来年の4月も来日予定です。
プログラムはなんと「楽団ひとり」第三弾のベートーヴェン皇帝のソロバージョン(!)という話もあるのですが、まずは正式発表を待ちましょう。間もなく日程も発表されると思います。

では、明日最終日だ!
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