最新情報:これまでのインタビューの中で最長・最高のもの 焦元溥著「ピアニストが語る! 静寂の中に音楽があふれる」

少し前ですが、台湾の音楽ジャーナリスト、焦元溥(チャオ・ユアンプー)さんが書いた、著名ピアニストとの対談・インタビューの第4弾が発売され、そこにとうとうカツァリスのインタビューが掲載されています。もちろん、日本語訳は我らが盟友の音楽ジャーナリスト森岡葉さんです。

静寂の中に、音楽があふれる (現代の世界的ピアニストたちとの対話 第四巻)
焦 元溥 (著), 森岡 葉 (翻訳)  アルファベータブックス社

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
この中でカツァリスのインタビューはおよそ30ページ分収録されており、かなり長い分量は彼の幼少期から学生時代に割かれており、文句無く、これまでのインタビューの中で、最長で最高のものということができます。新しい事実やエピソードもいくつか、これではじめて知ったというものもあり、絶対に必読です。
ただ、実際にインタビューが行われたのは2013年なので最新情報というわけではありません。そのせいか、ベートーヴェン交響曲ピアノ編曲の流れから、「リストは第九をピアノ2台版に編曲していますが。これを録音することを考えてますか?」という問いに「私は2台ピアノの演奏は原則的にしないことにしています」などと、答えてしまっているのはご愛嬌。この本が今年の来日公演のデュオの日に会場でCDと一緒に売られていても、突っ込みなしでお願いします。
そして、なんといっても、作者のあとがきのタイトルが「変人ではない、才気あふれる超絶技巧の名手なのだ!」とあるにもかかわらず、空港であったツィメルマンへのカツァリスらしい奇行エピソードでオチをつけてくくれるあたり最高の締めとなっています。
さらに、カツァリス以外に収録されているピアニストは、カツァリスと因縁のアファナシェフ、仲のいいスティーブン・ハフ、カツァリスの次にベト交響曲を録音したシチェルバコフ、など何かと関係ある人ばかりで、特にアファナシェフはいろいろ大変な人生で、まあ優勝させてあげてよかったんじゃない?と少し許してあげる気持ちになりました(笑)。

来日公演情報:12月11日(水)浜離宮朝日ホールでデュオ

おそらく唯一の関東でのデュオとなります浜離宮公演が発表されています。

2019年12月11日(水)
19:00 開演 (18:30 開場)
浜離宮朝日ホール

ベートーヴェン:交響曲第9番(2台ピアノバージョン)
カツァリス&広瀬悦子デュオ

全席指定 一般 7500円 学生 4000円
チケット一般発売:2019/6/21(金) 10:00より

来日公演情報:12月8日(日) 北九州で広瀬悦子と第九デュオ

今年12月は浜松でオールベートーヴェンプロも予定されていますが、広瀬悦子とのデュオも数回予定されています。
その第一弾が発表になりました。

12月8日(日)16時開演
黒崎ひびしんホール 大ホール (北九州市)
全席指定 一般5,000円
7月初旬チケット発売開始予定
『2台ピアノによるベートーヴェン「第九」』
出演者:シプリアン・カツァリス、広瀬悦子

前回は第九の4楽章だけでしたが、今回は全曲。録音も済んでいるそうなので、来日までにCDも出ると思われます。

最新CD発売情報:ショパン協会からモニューシュコのCD発売

今月、モニューシュコプロのライブで話題になりましたが、そのライブに先立ち3月にスタジオ録音していたCDが発売になります。
内容はライブでの曲目、オペラ、歌曲のトランスクリプションが中心になりそう。
いまのとこ、発売情報はショパン協会の通販でしか見当たりません。
CDは1枚15ユーロなのですが、送料が25ユーロと高いのですが、やむを得ずオーダー済み。。。
https://sklep.nifc.pl/?produkt=2_153&&&jezyk=pol

ウェブラジオ情報:5月5日ポーランドでのモニューシュコプロのライブ

どうも当日に Polskie Radioで生中継もあったみたいですが、一部、オンデマンドでも聴けます。
アンコール最後に、Happy Birthday Variationを弾いてます。超久しぶり。
いうまでもなく、5月5日はカツァリスの誕生日ですが、実はモニューシュコの誕生日でもあります。
https://www.polskieradio.pl/7/1814/Artykul/2304618

カツァリスの全CDの中でレコ芸特選盤に選ばれたのはどれか?

《超難問クイズ》
カツァリスは、いままでCDを約90枚弱リリースしていますが、実はそのうちレコ芸特選盤に選ばれたものはたった2枚(!)しかありません。
それはどのCDでしょうか? ツイッターまたはブログコメント欄でどうぞ。
(ズバリの当選者の方には、なにか秘蔵コレクションから差し上げます)

対象のCD
EMI:オーマンディとのリスト
テルデック/RCA/SONY:全CD
PIANO21:下記のみ
レコ芸の月評は原則として国内盤のみを対象としており、PIANO21は3分の2が輸入盤扱いで月評対象になっていません。
月評に載ったのは日本語解説をつけてリリースされた以下のCDのみです。
・モーツァルトピアノ協奏曲シリーズVol.1/2
・アーカイブシリーズVol.6 ベートーヴェン(協奏曲3番など)
・カーカイブシリーズVol.15 シューマン(パピヨンなど)
・バッハリサイタル Vol.2 トランスクリプション
・モーツァルトトランスクリプション
・モーツァルトファミリー
・アーカイブシリーズVol.1 ロシアンミュージック(ラフマニノフ、チャイコ協奏曲)
・旅のアルバム ヨーロッパ
・ウィーン・コネクション
・ショパンピアノ協奏曲第2番
・カツァリスプレイズリスト Vol.1
・ピアノレアリティーズ Vol.3 トランスクリプション
・ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番皇帝
・親和力
・広瀬悦子とのチャイコ、火の鳥

なお、レコ芸の月評は、評論家2名ともが「推薦」マークをつけたものが「特選盤」となるシステムです。
正解は5月中にArticleコーナーのレコ芸月評一覧を更新して発表する予定です。

2019年来日公演情報:8月5日大阪公演追加&スケルツォ第2番も弾くううううう!

霧島でバラード1番と英雄ポロネーズを弾くというビックリ情報のあとは、大阪公演の追加とともに、スケルツォ第2番も弾くという情報!
いったい本当にどうしたんですか???
スケ2といえば、以前当日変更して弾かなかった曲。それを目当てに聴きに来た女の子が変更を知って、崩れ落ちている現場も目撃したのは遠い思い出。
バラ1、スケ2、英ポロ・・・、急にやる気だす68歳? 

8月5日(月)19:00 大阪・カレッジオペラハウス

来日公演情報:7/19鹿児島で弾く曲マジですかああああああああ?????

キタ━(゚∀゚)━! キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
てか、マジか、いままで頑なに弾かなかったこの曲弾くのか???

バラード1番でも驚きなのだが(これは実は事前情報アリ)、英雄ポロネーズ???
英雄ポロネーズ???
大事なことはもう1回いいましょう。
英雄ポロネーズ???
知りませんよ、ワタシはー。当日しれっと、雨だれとかに代わってても責任とれませんよーーー。
イヤ、行きますとも。鹿児島遠征しますとも。覚悟しつつね。

You Tube 情報:1989年のTVインタビュー動画

これは、なかなかおもしろい動画が出てきた。
フランスのTVらしいので、フランス語なので内容はわからないけど、解説しながら、弾きまくり。
特に、田園、8番、英雄、など大サービスでベートーヴェン交響曲を弾き、シューベルトリストの鱒の例の最後のトリルに秘密を明かし(?)、いつもの Happy Birthday 変奏曲の実演、第九とドイツ国家が混じっていく即興演奏のやつ、など、おなじみを弾きまくってくれる。どれも完全に1曲弾ききらないけど、みてて飽きない動画!
https://www.youtube.com/watch?v=B8Gaix9TKqA

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